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ラグビー コラム 2024年1月4日

新春ビッグマッチ!D1首位の埼玉ワイルドナイツ×6位トヨタヴェルブリッツ!ジャパンラグビーリーグワン2023-24第4節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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埼玉ワイルドナイツ vs. トヨタヴェルブリッツ

2024年1月1日に令和6年能登半島地震が発生した。

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24は、ディビジョン1(D1)と、ディビジョン2の第4節、およびディビジョン3の第3節を予定通り開催する。

それは「会場での募金活動実施や支援の周知をはかること」および「被災された皆さまの活力となるような試合を行うことが、我々リーグおよび各参加クラブが実行できる、被災地の復旧と被災された方々へのサポートの一つになるという考えに基づくもの」だ。

そのD1第4節は、1月6日(土)、埼玉・熊谷スポーツ文化公園ラグビー場でビッグマッチがある。

開幕3連勝(勝点15)でD1首位の埼玉ワイルドナイツが、2勝1敗(勝点9)で6位のトヨタヴェルブリッツを迎え撃つのだ。

初優勝を狙うヴェルブリッツにとって、ワイルドナイツは倒さなければならない相手だ。

昨季はワイルドナイツに連敗(19-34、10-19)。特に第14節の9点差惜敗は、5位以下が確定する痛恨の一撃だった。

今季こそリーグワンでの初4強、そして初優勝への階段を上る。そのために新リーグで優勝1回、準優勝1回のワイルドナイツはいずれ撃破しなければならない。

心配の種はディフェンスだ。

第3節では三菱重工相模原ダイナボアーズから今季2勝目は奪ったが、40失点を喫した。ヴェルブリッツの姫野和樹主将は試合後、守備に課題感を抱いていた。

「トップグループに入っていくためには、やはりディフェンスは非常に重要な要素になってきます。一貫性のあるディフェンスのシステムの部分で、かなり改善点はあります」

一方で守備力といえば「リーグ最強の盾」ワイルドナイツだ。

第3節終了時点の失点は、すでにリーグ断トツ最小の「29」。対するヴェルブリッツの失点は3試合で「72」だ。ヴェルブリッツはリーグ最強の守備を突破できるか。

 

ヴェルブリッツの出場メンバーが発表されており、前節から先発は3人(PR百地龍之介、FLピーターステフ ・デュトイ、WTBヴィリアメ・ツイドラキ)が変わった。

変わらぬメンバーでは、やはり今季新加入の新ハーフ団、NZ代表のSHアーロン・スミス、SOボーデン・バレットがどう埼玉DFを攻略するかは注目だ。

今季も好調の偉丈夫HO彦坂圭克、先発に飛躍した高性能バックファイブのLO小池隆成、ディフェンス突破20回はD1トップという新戦力CTBシオサイア・フィフィタもいる。

ヴェルブリッツは大型補強、新戦力の台頭が目立つが、ワイルドナイツは昨季からほぼ変わらぬ布陣。これが奏功している。

10季目の長期体制を築くロビー・ディーンズHC(ヘッドコーチ)は前節、開幕3連勝についての感想を求められ「チームの出来には満足しています」と答えた。チームは成熟期にある。

「(W杯2023のためシーズン開幕まで)短期の準備でしたが、選手たちの仕事への向き合い方にも満足しています。選手のマインドセットが素晴らしく、試合で表現してくれています」(ワイルドナイツ、ディーンズHC)

 

先発メンバーも前節から変更はない。フロントローは3カ月前までW杯を戦っていた日本代表。PR稲垣啓太、HO坂手淳史、PRヴァル アサエリ愛だ。

同じく日本代表のユーティリティFWは今節もジャック・コーネルセンは背番号8。守備色の強い好タックラーだが、懐が深くオフロードで突破も演出できる。

ハーフ団は強気な業師であるSH小山大輝、W杯をへて凄味が増した日本代表SO松田力也。センターコンビも世界最高峰。ダミアン・デアレンデディラン・ライリーだ。

共に今季限りでの引退を発表した堀江翔太内田啓介はリザーブスタート。オーストラリア代表のマリカ・コロインベテもリザーブスタート。体力が落ちる後半に「サイクロン」(コロインベテの異名)が登場してくるのだから脅威だ。

チームの成熟度ではワイルドナイツが有利だろう。ヴェルブリッツは昨季第13節の惜敗で、要所でのラインアウトミスなど、ディテール部分での精度不足が響いた。

新顔も多いヴェルブリッツが、成熟度で勝る相手にどう勝ち切るか。スミス&バレットのハーフ団の一つひとつの決断に注目したい。キックオフは午後2時30分。新春のビッグマッチから目が離せない。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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