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ラグビー コラム 2024年1月4日

ベスト4は桐蔭学園vs.大阪桐蔭の『桐蔭対決』と佐賀工業vs.東福岡の『九州対決』。全国高校ラグビー大会 準決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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準決勝は『桐蔭対決』『九州対決』

大阪・東大阪市花園ラグビー場で開催されている「花園」こと、第103回全国高校ラグビー大会。1月5日(金)は準決勝の2試合が開催される。なお、準決勝に先駆けて、午前11:00から単独校で15人制試合に参加できなかった選手が出場する『第16回U18合同チーム東西対抗戦』が行われる。

1月3日(水)、準々決勝4試合が行われ、連覇を狙う東福岡(福岡)、春の選抜大会の王者・桐蔭学園(神奈川)、そして夏の7人制大会王者の佐賀工業(佐賀)のAシードの3校は順当に勝ち残り、Bシード校からは地元の大阪桐蔭(大阪第2)が勝ち上がった。準々決勝後、4校のキャプテンにより抽選が行われて、準決勝の組み合わせは下記の通りとなった。

◆準決勝組み合わせ(★:Aシード/☆:Bシード)

午後0:45 桐蔭学園(神奈川★)vs. 大阪桐蔭(大阪第2☆)
午後2:30 佐賀工業(佐賀★)vs. 東福岡(福岡★)

午後0:45からの第1試合は『桐蔭』対決となり、4度目の優勝を目指すAシードの桐蔭学園に、2度目の優勝を狙うBシードの大阪桐蔭がチャレンジする。

春の王者・桐蔭学園

桐蔭学園は準々決勝でBシードの東海大大阪仰星(大阪第3)を倒して準決勝に進出した。前半こそFW(フォワード)が強さを発揮し、自分たちのラグビーで24-5としたが、後半は相手に反撃を許し、34-24で逃げ切った。

キャプテンのNO8(ナンバーエイト)城央祐(3年)は「自分たちの甘さが出た。タックル精度だったり、ペナルティをしてしまったり。そこは1人1人の意識の問題なので、準決勝までに修正したい」と反省し切りだった。

ただ、PR(プロップ)前田麟太朗、LO(ロック)、中森真翔(ともに3年)ら、FWの選手層は大会随一で、スクラムが強いだけでなく走れる。準々決勝でDG(ドロップゴール)を決めたSO(スタンドオフ)萩井耀司、FB(フルバック)吉田晃己(ともに3年)の2人など、BK(バックス)もスキルフルだ。FWで相手を崩してペースを握りたい。

関西勢唯一のベスト4・大阪桐蔭

一方の大阪桐蔭、準々決勝はノーシードの流経大柏(千葉)と対戦した。前半はリードされる苦しい展開となったが、武器とするモールからHO(フッカー)西野陽(3年)がハットトリックを達成し、19-13で逆転勝利を収めた。

大阪桐蔭はフィジカルラグビーを伝統的に強みとしており、今季もPR野村俊介、NO8上野凌大(3年)らがチームを引っ張る。CTB(センター)林田力は「(桐蔭学園は)シンプルに前に出てくるラグビーをしてくるので、粘り強いディフェンスをして、アタックでも接点で勝ちたい」と意気込んだ。

花園での『桐蔭対決』と言えば、2017年度の準決勝で大阪桐蔭が12-7で勝利、2018年度の決勝でも対戦し、大阪桐蔭が26-24で勝って優勝している。だが、今季の春の選抜では桐蔭学園が準々決勝で38-10と快勝した。いずれにせよFW同士の激突が勝敗の鍵を握ることは間違いない。

夏の7人制を制した佐賀工業

午後2:30の第2試合はAシード同士の『九州対決』となった。伝統的にFWが強い佐賀工業は、今季もPR本山淳祥、副キャプテンLO古賀大輝(ともに3年)らがおり、FW陣は強力だ。BKにもSH(スクラムハーフ)井上達木、SO服部亮太、キャプテンCTB大和哲将らタレントが揃う。準々決勝もBシードの中部大春日丘(愛知)を相手にFW、BK一体となった攻めで、31-16で下した。

FWが互角に戦うことができれば、タレントが揃うBKがトライを奪うことができるはずだ。CTB大和主将はベスト4進出に、「一昨年、去年と負けてきた先輩たちの壁を越えられてうれしい。Aシードのプレッシャーはなく、常にチャレンジャーと言い続けてきた。自分たちのラグビーを1戦1戦やっていきたい」と目指すは2000年度以来の決勝、そして初の日本一だ。

一方、連覇、そして8度目の日本一を目指す東福岡。準々決勝はBシードの茗溪学園(茨城)に苦戦したものの、FW陣はキャプテンのNO8高比良恭介、FL松崎天晴、BK陣はSH利守晴、SO井上晴生(いずれも3年)のハーフ団が活躍。26-10で勝利し、11年連続ベスト4に進出した。

連覇を目指す東福岡

今季は春の選抜決勝で桐蔭学園に19-34で負けて以来、特にFW陣はフィジカル強化に努めてきた。もちろん、グラウンドを大きく使う展開ラグビー、接点の強さは相変わらずだ。攻守に渡って接点でのファイトで勝利し、ボールを継続してFW、BK一丸となってトライを取りきりたい。

高比良主将は「準々決勝は特にFWが優位に立てたので、自分たちのペースに持っていけた。自分たちの代で試合ができるのは、あと多くても2試合なので楽しんでやっていきたい」と前を向いた。

『九州対決』は昨季の花園では準々決勝で対戦し、東福岡が24-18で勝利している。そして今季も九州大会では17-16で、国体では福岡代表(東福岡中心)が28-27で佐賀(佐賀工業単独チーム)に逆転勝利している。東福岡が今季の花園でも勝利し連覇に王手をかけるのか、それとも悔しい負けが続いている佐賀工業が、『ヒガシ』の壁を越えることができるのか。

1月7日の決勝に進む2チームはどこになるのか――1月5日の準決勝、『桐蔭対決』、そして『九州対決』は激戦必至だ。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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