花園を駆け抜ける若きタレントたち。全国高校ラグビー大会 注目選手紹介 BK編

夏の全国7人制大会MVP服部亮太（佐賀工業）

いよいよ12月27日から、大阪・東大阪市花園ラグビー場で始まる「花園」こと、全国高校ラグビー大会。「花園から世界へ」というスローガン通り、今季も近い将来のワールドカップやオリンピックに出場するだろう有望選手が出場する。FW（フォワード）に続いて、今回はBK（バックス）の有望選手を挙げていきたい。

まずはゲームコントロールを担い、アタックの中軸となるSH（スクラムハーフ）、SO（スタンドオフ）のハーフ団だ。

SH小倉光希矢（國學院栃木）

シード校のSHには今季、FB（フルバック）から転向した左足のキックを武器とする佐賀工業（佐賀）の井上達木（3年）、ランにパスにとアタックセンスのある東福岡（福岡）の利守晴（3年）、1年から活躍するロングパスを武器とする國學院栃木（栃木）のキャプテン小倉光希矢（3年）、アタックラグビーの中心である茗渓学園（茨城）の石黒春輝（3年）、尾道（広島）の竹本悠希（3年）に注目したい。

また、テンポのいいパスで、大阪桐蔭（大阪第2）を引っ張るU17日本代表の川端隆馬（2年）、桐蔭学園（神奈川）の後藤快斗（2年）、ノーシード校にも流通経済大柏（千葉）の三田村善斗（3年）、長崎南山（長崎）の山下蓮（3年）、札幌山の手（南北海道）のキャプテン近藤悟（3年）らがいる。

SOには夏の全国7人制大会MVPの佐賀工業の服部亮太（3年）、コントロールに長けた桐蔭学園の萩井耀司（3年）、CTB（センター）でもプレーする東福岡の神拓海（3年）と、Aシード校の司令塔3人を筆頭に、茗渓学園中学出身である報徳学園（兵庫）の菊川迪（3年）、東海大大阪仰星（大阪第3）の阪井優晃（3年）、昨季も1年生ながら花園を経験した大阪桐蔭の名取凛之輔（2年）、茗渓学園3年の岡本泰一（3年）とスキルに長けた選手が並ぶ。

CTB村上有志（東福岡）

続いて中盤の要であるCTB（センター）。Aシードの3校を見ると、桐蔭学園には兄の吾士矛がヤクルトでプレーしている突破力に長けた副将CTB白井瑛人と諸田章彦（ともに3年）、東福岡には村上有志（ともに3年）、佐賀工業にはステップに長けた主将の大和哲将（3年）とチャンスメーカーが揃う。

他にも大阪桐蔭には、主将CTB林田力、平野晃成（ともに3年）、尾道（広島）に佐藤楓斗（3年）、関大北陽の突破役である白石空（3年）、茗渓学園の山口海晴（2年）、流通経済大柏には阿部煌生（3年）らがいる。

続いてWTB（ウィング）、FB（フルバック）のバックスリーだ。東福岡にはエースWTB西浦岳優、FB隅田誠太郎（ともに3年）、桐蔭学園にはキックと判断力に長けたFB吉田晃己とWTB田中健想（ともに3年）、WTB古賀龍人（2年）が注目される。

茗渓学園には、セブンズでも活躍する主将のWTB森尾大悟（3年）、中部大春日丘（愛知）にはエースWTB齊藤桜暉（3年）、石見智翠館（島根）には身長188cmの主将FB加島優陽（3年）、昨季も活躍したハイボールに強い報徳学園のWTB長谷川諒と、FB太田啓嵩（ともに3年）。

WTBセニビツ イリエサ（大分東明）

また、大分東明（大分）の身長193cm／体重98kgのセニビツ イリエサ（2年）は、2人の兄がおり、長兄はフィジー代表として有名な、フランスのクレルモンでプレーするNO8（ナンバーエイト）ペセリ・ヤトだ。

さらに初出場の高川学園（山口）のエースFB大嶋柚楽（3年）、長崎南山（長崎）のスピードに長けたWTB後藤祭（3年）、元日本代表の名WTBである宏時さんを父に持つ静岡聖光学院（静岡）のWTB小野澤謙真（3年）らがいる。

15人制のワールドカップや、7人制でオリンピックに出場した多くの選手が花園を経験している。今季も花園で躍動した選手が大学だけでなく、リーグワン、そして日本代表として活躍していくはずだ。勝敗に注目しつつ、キラリと輝く原石を探しながら花園を大いに楽しんでほしい！

文／写真：斉藤健仁

★全国高校ラグビー大会 注目選手紹介 FW編
https://news.jsports.co.jp/rugby/article/20190310226334/