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ラグビー コラム 2023年12月22日

ブレイクスルーの予感漂う名門同士!共に開幕2連勝の「コベルコ神戸スティーラーズ」×「東芝ブレイブルーパス東京」!NTTジャパンラグビーリーグワン2023-24第3節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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コベルコ神戸スティーラーズ vs. 東芝ブレイブルーパス東京

今季ブレイクスルーの予感漂う名門同士がぶつかる。

NTTジャパンラグビーリーグワン2023-24のディビジョン1(D1)第3節。

12月24日(日)は兵庫・ノエビアスタジアム神戸で、3位のコベルコ神戸スティーラーズが、2位の東芝ブレイブルーパス東京を迎え撃つ。共に開幕2連勝中だ。

昨季9位からの捲土重来を狙うスティーラーズは今季、元豪州代表HCの名将デイブ・レニーを招いて開幕2連勝(80-15、30-26)。勝点9で3位につける。

前節は難敵・静岡ブルーレヴズとの接戦を制し、今季の地力を証明。前節試合後、レニーHCは質問に応答する形で「間違いなくディフェンスに関しては良くなっている」と守備力向上を明かした。

 

アタックについても自陣からでも積極的にワイド展開。

バックスはSOブリン・ガットランドの加入により、日本代表で10番を背負う李承信が12番へ。展開の正確性が増した。13番のCTBナニ・ラウマペは弾丸ランが代名詞だが、元オールブラックスらしくハンドリング能力にも長ける。

フォワードには23年W杯NZ代表の2人、LOブロディ・レタリック共同主将、FLアーディー・サベアが新加入。タックル成功43回でD1トップのNO8ティエナン・コストリー(環太平洋大)ら若手も台頭し、FW戦力は厚みを増している。

今週は第2節からフッカーを変更。開幕節で途中出場からハットトリックを決めたHO北出卓也が、今季初先発を飾る。

社会人トップチーム最古の1928年創部。今季こそ、元NZ代表の英雄ダン・カーターを擁した2018年度以来の王座奪還は成るのか。

そこへ今季立ちはだかりそうな好調チームが、同じく2連勝中(43-30、26-19)の東芝ブレイブルーパス東京だ。

2試合を終え、こちらは勝点10。埼玉ワイルドナイツに次いで堂々の2位だ。

昨季4強入りを逃して5位決着だったブレイブルーパスにとって、前節の勝利は大きかった。昨季4位の東京サンゴリアスを7点差(26-19)で撃破したのだ。

今季チーム主将に返り咲いた日本代表バックロー、リーチマイケルは「前節でスピアーズに快勝しているサンゴリアス相手に勝利できたことで、今度は我々が自信を掴めた」と手応えを語った。

勝因はブレイブルーパスのプライドであるフィジカル・バトル。衝突局面で優位となり主導権を握った。

近年の指導体制におけるトレンドは、長期政権による継続強化だろう。ブレイブルーパスも元クルセイダーズ(NZ)指揮官のトッド・ブラックアダーHCを招いて5季目となる。

そのブラックアダーHCは前節の試合後「最初から勢いをつかむ上では、コリジョン(衝突)の部分はしっかりとやらなければなりません」とコメント。フィジカルによる先制パンチを意識したと明かした。

敗戦した東京サンゴリアスの田中澄憲監督も、対策は講じながらも「フィジカルの部分で後手に回ってしまった」とコメント。今節の全勝対決についてもフィジカル勝負が焦点となるだろう。

敵地・神戸に乗り込むブレイブルーパスもメンバー発表済み。

 

世代交代が成功した感のあるブレイブルーパスは、35歳のNO8リーチマイケル、32歳のCTBロブ・トンプソンを除いた13人が20代。

フロントローは平均年齢24.6歳のPR木村星南(24)、HO原田衛(24)、PR眞壁照男(26)。CTBトンプソンと共に前節から先発2名変更の一人、FL伊藤鐘平は26歳だ。

23年W杯NZ代表の新戦力2人は29歳。FLシャノン・フリゼルと、ボールキャリー30回は5位のSOリッチー・モウンガだ。

注目点はやはり両軍先発に計4人いる現役オールブラックスメンバーだろう。

ブレイブルーパスのFLフリゼル&SOモウンガに対し、スティーラーズにはLOレタリック共同主将とFLサベア。23年W杯で準優勝を遂げたNZ代表対決は見モノだ。

前節サンゴリアス戦の反省点について、NO8リーチ主将は「後半の入りと規律の部分です」。スティーラーズも前節は後半開始から2連続トライを浴びており、後半の主導権争いは注目点だろう。

その点において、途中出場からエナジーを与える後半メンバーにも注目したい。

スティーラーズは前節でトライに繋がるボールキャリーをしたPR中島イシレリ、ハイテンポを生み出すSH日和佐篤、そして、驚異的な前進力で前節トライを奪ったCTBマイケル・リトル

形成を逆転させられるゲームチェンジャーは、ブレイブルーパスのリザーブにもいる。

共同主将としての経験も豊富な名キッカーのSH小川高廣、そしてオフロードパス名手のCTBセタ・タマニバル。贅沢すぎる、そして恐ろしすぎるリザーブ陣だ。

昨季第10節交流戦の対戦は51-12でブレイブルーパスに軍配。戦前からスティーラーズ不利の下馬評はあったろうが、今季は違う。

果たしてどちらが3勝目を手にするのか。待ち遠しいキックオフは日曜日の午後3時。どちらがブレイクスルーへ加速するのか。名門同士の全勝対決を見逃す手はない。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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