人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

ラグビー コラム 2023年12月10日

【ハイライト動画あり】同志社大学、残留への執念を見せ大阪体育大学に快勝。ラグビー関西大学リーグ入替戦

ラグビーレポート by 同志社スポーツアトム編集局
  • Line

残留を決めた同志社大学

12月9日、天理親里競技場(奈良県)で行われた「2023年度関西大学A-Bリーグ入替戦」。1964年に8校になってから初のリーグ戦全敗という屈辱を味わった同志社大学は1部残留を懸け、Bリーグ全勝の大阪体育大学へ挑んだ。前半から接点で圧倒。後半もディフェンスは崩れることなく、62-21で快勝を収めた。

全国の同志社ファンが、固唾を飲んで見守る今試合。選手たちは名門の看板を守るべく奮起する。

先制点を奪ったのは同志社。開始直後から常に敵陣で続けたアタックは前半10分に身を結んだ。WTB(ウィング)岩本総司のインターセプトからFW(フォワード)がシェイプで右へ左へと連続攻撃。そして、最後も岩本が目の前の相手を抜き去り、先制トライを奪った(7-0)。このトライを振り返り岩本は「フェーズを重ねていくうちに外にスペースができた」と戦況を冷静に分析した。

その後も常に同志社ペースで試合が進む。橋野皓介コーチも今日のゲームプランとして「フィジカル面とエリア(の取り方)を意識させた」と語った。その言葉通り、15分と20分にはキックでエリアを確保すると、ラインアウトモールから一気にゴールラインへと突き進んだ(21-0)。

同志社の勢いはまだ止まらない。24分には、FW(フォワード)がじりじりと大体大の選手を巻き込み、外のスペースをつくる。一瞬の隙を突いたSO(スタンドオフ)嘉納一千がインゴールへ飛び込んだ(28-0)。33分にも、PR(プロップ)山本敦輝のジャッカルでノットリリース・ザ・ボールのペナルティを獲得し、着実にPG(ペナルティゴール)を選択。これを落ち着いて決め、31-0とした。

FWリーダーとしてチームをけん引したHO大山卓真

前半終了間際には、ラックに対して山本敦輝が圧力をかけ、ボールがこぼれた。それをSH(スクラムハーフ)福岡壮太郎は見逃さずサイドを突き、HO(フッカー)大山卓真がトライへ持ち込んだ(38-0)。終始試合のペースをつかみ、大体大にアタックさせる隙を見せない前半戦となった。

ラグビー 関西大学リーグ2023

【ハイライト動画】入替戦  同志社大学 vs. 大阪体育大学|同志社、名門の意地を見せる快勝

前半に続いて、点差を広げたい後半戦、同志社は流れを渡すことなく突き進んだ。1分、大体大のキックをキャッチしたCTB(センター)ファイアラガ義信ダビデが左へと展開し、またもWTB岩本が抜き去った(45-0)。

3トライを決める活躍を見せたWTB岩本総司

4分にはラインアウトモールで失点を許すも、選手たちは焦りを見せなかった。キックオフのキャッチからフェーズを重ね、CTBファイアラガからWTB岩本へとつなぐ。そのまま相手を振り切り、ノーホイッスルでトライを刻んだ(52-7)。

この後、留学生のフィジカルを武器に展開してくる大体大に対し、ペナルティを犯してしまう。12分には、相手のテンポに追いつけず人数不利の局面をつくられ、追加点を許した(52-14)。しかし、この日の同志社は落ち着いていた。大体大のオフサイドに対し、SO嘉納はPGを選択。これをしっかりと沈め引き離した。

その後もFWで勝負を仕掛けてくる相手に1トライを献上したが、試合の主導権は渡すことなかった。強固なディフェンスラインを敷き、これ以上のトライを許さない。26分には、またもモールで堅実にトライを奪い、勝利を確信(62-21)。その後、両者に得点はなかったが、全員が残留への執念を見せつけ死闘を制した。

試合を終えて宮本 啓希監督は「メンタル的にタフなゲームだった。すごくプレッシャーがかかっている中で、特に前半を完璧にやってくれた」と選手たちをたたえた。また、入れ替え戦に駆けつけてくれた大勢のファンに対しては、「まずこのような結果になってしまって、私自身申し訳ない。最後の最後まで詰めかけてくれたみなさんには本当に感謝したい」と話し、責任と感謝という2つの思いを語ってくれた。

1年間、苦しい時間を過ごしたキャプテンPR山本敦は「この1年間、悩むことも多かったし、結果もうまくいかなかった」と振り返る。一方で4年間を共に過ごしてきた同期に、「ありがとう、ただそれだけです」と一言。この言葉には、挫折や喜びを味わい続けたからこそ生まれた熱い絆が込められていた。

グラウンドに立てないチームメートの分まで、精一杯の力を出し切った山本敦組の長い挑戦はここで幕を閉じた。4年生の勇姿を見届けた後輩たちが来年もAリーグの舞台で同志社の復権に向け戦う。

文:西田雄哉/写真:勝部健人(同志社スポーツアトム編集局)

同志社スポーツアトム編集局

同志社スポーツアトム編集局

同志社スポーツアトム編集局は1978年に創刊された同志社大学唯一の体育会機関紙です。年6回の本紙の発行を軸に、号外の発行やHPの管理などをすべて学生の手で行っています。
公式サイト Twitter→@atom_doshisha

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ