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ラグビー コラム 2023年12月1日

早稲田大学、セットプレーの安定で早明戦の勝利を目指す。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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早慶戦で国立競技場に集まったファンと共に校歌を斉唱する早大

いよいよ最終節を迎える関東大学対抗戦。燕脂の早稲田大学と紫紺の明治大学、両校のファンをはじめとする多くの観客で、東京・国立競技場が埋め尽くされる。

早大はここ2年、対抗戦での早明戦勝利を手にできていないが、昨季は全日本大学選手権でリベンジを果たし、決勝へ進んだ。今季は関東大学春季大会で敗戦を喫して以来の戦いとなる。ここまでの対抗戦成績が5勝1敗で並ぶ両校にとって、来たる選手権に向け、勢いをつけたい重要な一戦。早大は2年ぶりに早明戦勝利をつかみ、対抗戦を白星で締めくくれるか。

同じく国立競技場で開催された前節の早慶戦。SH(スクラムハーフ)島本陽太(スポ4=神奈川・桐蔭学園)の先制トライを皮切りに流れを引き寄せると、FB(フルバック)伊藤大祐主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)の活躍も光り、リードを保って後半へ。

ハーフタイムがあけても、その集中力が切れることはなく、さらに追加点を奪って43-19で勝利を収めた早大。チームの勝因について「FW(フォワード)のセットプレーが安定したこと」と伊藤が語ったように、HO(フッカー)佐藤健次(スポ3=神奈川・桐蔭学園)は緊迫した場面でも安定感のあるスローを見せ、モールを早大の武器として確立させている。

鋭いタックルで相手の攻撃を阻むLO栗田

さらに今季強化してきたスクラムでも、重戦車を代名詞とする次戦の相手・明大に対してFW陣が力を発揮してくれるだろう。また、春にU20日本代表を経験し、前節からスタメンに復帰したLO(ロック)栗田文介(スポ2=愛知・千種)の存在も忘れてはならない。

モメンタムを重視してくる明大に対し、屈強なフィジカルと鋭いアタックでチームの勝利に貢献しているLO栗田をはじめとして、次戦はどこまで早大ディフェンスが相手の動きを抑えられるかがカギとなる。

攻撃では、今季活躍を続けるルーキーWTB矢崎由高(スポ1=神奈川・桐蔭学園)が軽快なランで国立競技場を湧かせるかにも注目だ。前節での勝利を弾みに、次戦も主将である伊藤を中心としてゲームを展開し、1つ1つの武器を発揮することで勝利をたぐり寄せる。

一方の明大は、前節の帝京大学戦こそ黒星を喫したものの、開幕から大量得点で5勝を収めている。前節ではラインアウトの精度が敗因の1つとなってしまったが、開幕から抜群の安定感を放ってきた武器を確実に修正し、攻撃にリズムを与えてくるだろう。

さらにBK(バックス)には対抗戦トライ獲得数で、現在1位を独走しているWTB(ウィング)安田昂平、速いテンポでゲームをつなぐSO(スタンドオフ)伊藤耕太郎、前節にケガからスタメンに復帰し活躍を見せたFB(フルバック)池戸将太郎など多くのタレントが揃う。

グラウンドを横に広く使った攻撃に、個人の突破力が加わる明大。早大は明大の攻撃に翻弄されることなく、チームで一貫性のあるプレーを続けられるかが重要だ。自分たちのプレースタイルを見失わず、攻撃を仕掛けにいきたい。

毎年、対抗戦最終節に行われる伝統の早明戦。ここまで6試合での収穫、反省を胸に、両校がベストなプレーを発揮し、熱い戦いを繰り広げてくれるだろう。早大は「自分たちが持っているものを洗練させていく作業に入る」(大田尾竜彦監督)。

今季取り組んできた全てのプレーに自信を持ち、宿敵・明大を相手に早大らしいラグビーを遂行してほしい。

文:濱嶋彩加/写真:川上璃々(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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