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ラグビー コラム 2023年12月1日

同志社大学、どん底から這い上がる初勝利、入替戦に弾みをつける一戦を。ラグビー関西大学リーグ

ラグビーレポート by 同志社スポーツアトム編集局
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「記憶に残るいい試合をしたい」と意気込む山本敦輝

気温が30℃を超える9月に開幕した関西大学ラグビーAリーグも、ついに最終節を迎える。同志社大学は開幕6連敗となり、すでに入れ替え戦の出場が決定。前節は、怒涛の快進撃を見せる京都産業大学に28-43で敗戦。後半は21-21と善戦したが、序盤の失点が痛かった。

全チームが第6節までを終え、京都産業大学と天理大学がともに6連勝。3位に関西学院大学がつける。この3校はすでに大学選手権出場を決めた。同志社は勝ち点を2から伸ばせず、創部史上初の最下位。12月9日には、Bリーグ1位の大阪体育大学との入れ替え戦を控えている。

最終節は12月2日(土)、東大阪市花園ラグビー場第1グラウンドで、関学大と激突する。新型コロナウイルスの影響で対戦がなかった2020年を除き、過去5年間の成績は2勝2敗。68-0で破った2021年以外、7点差以内の好ゲームが続いている。
主将のPR(プロップ)山本敦輝は「去年に比べてすごく実力のあるチーム」と印象を語った。

その言葉通り、関学大は開幕から4連勝と飛躍を遂げ、充実したシーズンを送っている。総合力の高いメンバーがそろうが、中でも注目は春のU20日本代表にも選出されたNO8(ナンバーエイト)小林典大だ。185cm・103kgの強靭な肉体を生かしたボールキャリーで防御網を切り裂く。

一方、BK(バックス)では得点ランキング首位のSO(スタンドオフ)齊藤綜馬が的確な判断でゲームメーク。ここまで15本のPG(ペナルティゴール)を決めるなど、キックにも絶対的自信を持っている。

昨季の対戦では前半だけで26点差をつけてリード奪いながら、後半に失速し逆転負け。劣勢だったスクラムで反則を繰り返し、数的不利になったことが1つの敗因だった。

前節の京産大戦ではセットプレーで互角以上の戦いを見せた。特に身長差で不利だったラインアウトではサインを工夫し、19本中16本を成功。相手の武器であるラインアウトモールに対しても、対策を徹底し被トライを減らした。「練習で精度高めていけば、関学大にも十分に通用する」(FL/フランカー西濱悠太)と手応えはつかんでいる。

タレントが揃うBK陣を活かしたい

また、キックの使い方にも注目したい。「完全に止め切ってから蹴るのではなく、動きの中で蹴っていた分、(相手から)いいボールが返ってきた」(宮本啓希監督)。

前節ではこれまで多用してきたコンテストキックを廃止し、自陣からボールを展開する戦術が機能。テンポを上げ防御に揺さぶりをかけてからキックを蹴ることで、有効なカウンターを未然に防いだ。今節はインゴールが広いグラウンドで行われることもあり、より一層工夫が求められるだろう。

宮本監督は関学大との一戦で鍵を握るポイントとして「ペナルティだけでなく、チームの規律を守れるかどうかが大事」と語った。その上で「相手を徹底的に分析して、自分たちの強みを出すための準備をしたい。守り入ることなく、今年やってきたことを出す」と勝つための対策を進めている。

すでに順位は決定しているが、今試合が4年生にとって最後のAリーグ。「思い出に残る、記憶に残るいい試合にしたい」(山本敦)。「もう失うものない。ここまで4年間培ってきたことを全て出せるようにしたい」(SO嘉納一千)と最終節に全ての思いをぶつける。

スタンドの部員も一丸となって戦う

どん底から蘇生する初勝利、入れ替え戦に弾みをつける一戦を。数々のドラマを引き起こしてきた聖地花園で勇姿を見せつけろ。

文:勝部健人/写真:丸山潤一郎(同志社スポーツアトム編集局)

同志社スポーツアトム編集局

同志社スポーツアトム編集局

同志社スポーツアトム編集局は1978年に創刊された同志社大学唯一の体育会機関紙です。年6回の本紙の発行を軸に、号外の発行やHPの管理などをすべて学生の手で行っています。
公式サイト Twitter→@atom_doshisha

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