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ラグビー コラム 2023年11月27日

【ハイライト動画あり】最終戦のドラマ。日本大学が入替戦回避。東洋大学は2季連続の選手権出場逃す。関東大学リーグ戦

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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最終戦のドラマで、明暗が分かれた。

2023年の関東大学リーグ戦1部は最終第10週。

11月26日(日)に東京・秩父宮ラグビー場で行われた一戦は、3勝3敗で5位(勝点16)の東洋大学と、1勝5敗で7位(勝点7)の日本大学

東洋大は「勝てば2季連続の大学選手権出場」。

日本大は「勝てば入替戦回避」。

お互いに必勝を期した大一番で、序盤は東洋大のモメンタムが光った。

開始早々、敵陣でHO小泉柊人がジャッカル。ここでペナルティゴールを狙わない選択が吉と出た。

東洋大は敵陣ゴール目前でFWラッシュ。日本大はSO後藤翔大がハードタックルで刺さる。高速リロードで常に守備ラインにいたLO飯山尚暉は、東洋大の211cm、対面ロックのジュアン・ウーストハイゼンの突進を止めた。

それでも東洋大は7フェーズ目、SO天羽進亮がピンポイントのクロスキック。これをWTBモリース・マークスが捕球し、先制トライ。ゴール失敗で5点リードを奪った。

東洋大の優勢か――。そんなムードが漂った先制だったが、前半9分、雲行きが怪しくなる。日本大のスクラム・ターンオーバーだ。

フロントローはPR春野星翔、HO井上風雅、PR江藤大輝。後方5人と合わせた強力プッシュで相手をめくり、攻撃権を奪い返したのだ。

さらにこの日図抜けた突破力をみせたCTBジョアペ・ナコのゲインから、前半14分にWTB石黒康生がこの日チーム初トライ。同点(5-5)に追いついた。

日本大は雨中戦のエリアマネジメントで優勢。ルーキー司令塔のSO後藤の的確なキックが効果的だった。

しかし前半26分だ。

東洋大WTBマークスが相手のミスボールに反応。ボールをインゴールまで巧みに転がし、技アリの2トライ目。攻め続けていた日本大にとってはショッキングな失点となった。

日本大もHO井上風雅のジャッカルから反撃。

敵陣に入ると、前半33分、SO後藤の防御背後へのキックが相手に当たり、ルーズボールがCTB三良煕三郎の懐に。インゴールへ走り込んでチーム2本目。

ラグビー 関東大学リーグ戦2023

【ハイライト動画】東洋大学 vs. 日本大学

お互いに好守を披露しあう展開で、同点(12-12)のまま前半を終えた。

後半の先制点は、「勝てば入替戦回避」の日本大だ。

敵陣左のラインアウトからサインプレー。リターンパスを受けたスローワーのHO井上が左隅を突進。相手WTBを弾き、豪快な勝ち越しトライで5点リード(I7-12)とした。

反撃に転じたい東洋大だったが、スコアに苦しんだ。

要因の一つは、日本大の強力セットプレーだ。

51分にはスクラムからクイックで出た相手ボールにSH齋藤史哉が飛び込み、ターンオーバー。直後のスクラムでも攻守交代を起こした。

モールの守備でも押し込み、トライを防いだ。後半20分のラインアウトでもキャリアーを外に押し出し、攻撃権を奪ってみせる。

スクラム、ラインアウト、接点のディフェンスで力を誇示する日本大。

 

後半28分には反則の繰り返しでFLワイサレ・セレヴィが退場し14人になったが、LOセコナイア・ブル、CTBナコの大分東明コンビが的確な強烈タックル。再三相手のミスを誘った。

そして後半39分には途中出場のSH前川李蘭がショット成功。リードを8点差(20-12)に広げ、最終盤ではNO8佐川奨茉主将がジャッカル。

最後は敵陣で攻め続け、そのまま今季2勝目を手にした。プレーヤー・オブ・ザ・マッチはセットプレー、要所でのジャッカル、勝ち越しトライと獅子奮迅だった日本大HO井上風雅だった。

勝点4を奪えなかった東洋大は、試合2日前まで3位にいながら、5位でシーズンを終える無念。2季連続の選手権出場を逃した。

関東大学リーグ戦の3枠目を手にしたのは、暫定3位だった法政大学。2017年以来の選手権出場を決めた。

日本大フィフティーンは、入替戦を回避し、歓喜の涙。最終戦で会心の試合をみせた喜びもあったろう。4年生は後輩に「リーグ戦1部」という置き土産を残した。

【2023年関東大学リーグ戦1部 最終順位】

1位 東海大学(勝点34/7勝0敗)※大学選手権出場
2位 流通経済大学(勝点28/6勝1敗)※大学選手権出場
3位 法政大学(勝点19/4勝3敗)※大学選手権出場
4位 大東文化大学(勝点19/4勝3敗)
5位 東洋大学(勝点16/3勝4敗)
6位 日本大学(勝点11/2勝5敗)
7位 立正大学(勝点10/2勝5敗)※2部との入替戦出場
8位 拓殖大学(勝点0/0勝7敗)※2部との入替戦出場

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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