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ラグビー コラム 2023年11月22日

リッチー・モウンガ、シャノン・フリゼル。東芝ブレイブルーパス東京に入団した2人のオールブラックスが記者会見。ジャパンラグビー リーグワン

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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シャノン・フリゼル(左)とリッチー・モウンガ(写真提供:東芝ブレイブルーパス東京)

12月9日(土)に3シーズン目の開幕を迎える「NTTジャパンラグビー リーグワン」。リーグワン初でのタイトル、そして2009年度以来の王座奪還を狙う昨季5位の東芝ブレイブルーパス東京に頼もしい2人が加入した。

それは先のワールドカップで、「オールブラックス」こと、ニュージーランド代表の準優勝に貢献した攻撃的司令塔であるSO(スタンドオフ)リッチー・モウンガと、フィジカルとハードキャリーが武器のFL(フランカー)シャノン・フリゼルだ。2人はチームに合流し練習しており、11月21日(火)、東京・府中で2人が記者会見を行った。

まず、クルセイダーズの7連覇に寄与し、ニュージーランド代表56キャップを誇るSOモウンガ。ワールドカップには2大会連続で出場し、2023年大会は6試合に先発している。

モウンガは「チームカルチャーの素晴らしさを感じているし、家族とともに府中がとても居心地がいい。ワールドカップはいい経験になった。力が及ばなかったところもあるが、それも含めて学んだことは、今後ブレイブルーパスで生かして優勝に貢献したい」と話した。

ジャパンラグビー リーグワン23/24

一方、オールブラックス33キャップを誇り、ワールドカップで5試合に先発したFLフリゼルは「キャプテンのリーチ(マイケル)を含めて、リスペクトしている選手たちとプレーができるのが楽しみ。まもなく、リーグワンが始まるので今はワクワクしている。プレーするのが楽しみで、メンバーに選ばれたらベストを尽くしたい」と語気を強めた。

SOモウンガはクルセイダーズ時代も指導を受けたトッド・ブラックアダーHC(ヘッドコーチ)と再び一緒に戦うことになり、来日前にたくさん話をしたという。

「できるだけチームについて学び、そしてチームがどこに向かっていくのかをしっかり認識しているつもりだ。自分は幸運なことに、ずっとウィニングカルチャーを持つチームでやってきた。そこではハードワークをして、ベストを尽くせば結果につながることを学んだ。ブレイブルーパスでも同じだ」。

「覚悟を持ってクラブのために尽くしたい」とSOモウンガ(写真提供:東芝ブレイブルーパス東京)

海外から多くの世界的選手がリーグワンに参戦することについて、SOモウンガは「もちろん、まず日本という国の素晴らしさ。そしてニュージーランドからダイレクトに来られるところもそう。さらに、海外から今、多くの選手が来ているのは日本でプレーした選手が、その経験がいかに素晴らしかったかを話しているからだと思う」と答えた。

また、ブレイブルーパスと複数年契約を結んだことについて聞かれると、「サバティカル(本来は長期休暇という意味だが、1年ほど国外でプレーすること)という言葉は好きではない」。

「プレーしにきているのであって、休みに来たわけじゃない。自分はずっとクライストチャーチ(=クルセイダーズ)とオールブラックスでラグビーをやってきた。だから違う環境で自分の力を試したいと思った。1年だけではなく覚悟を持ってクラブのために尽くしたい」と語気を強めた。

「国際経験を若い選手に還元できたら」とFLフリゼル(写真提供:東芝ブレイブルーパス東京)

また、FLフリゼルは、ヨーロッパではなく、日本に来た理由を聞かれると「ここ数年、トップリーグ、リーグワンを見てきた。日本のラグビーは、ボールを持ってプレーする、スキルが高いというニュージーランドのラグビーとスタイルが似ているし、スーパーラグビーでプレーした選手とも戦える」と答えた。

ただ、日本でプレーすることによって、ニュージーランド協会と契約していないため、オールブラックスでプレーできなくなることについては「それは自分ではコントロールできないこと。自分が出なければ他の選手にチャンスが来るだけだし、それがフェアだと思う。自分は優勝するためにブレイブルーパスに来たので、それだけにフォーカスしている」とキッパリと言った。

どんなプレーをしたいかと聞かれてSOモウンガは、「チームの力になりたい。自分が今までやってきたこと、学んできたことを、これまでチームが積み上げてきたものに加えていけたらと思う」。

「そして、ここで自分のキャリアの中で最高のパフォーマンスを見せたい。ブレイブルーパスは前に出て、自分たちで判断できるチーム。接点で自分のスキルを使ってスペースにアタックしたい」と意気込んだ。

初優勝を目指すチームの大きな力に(写真提供:東芝ブレイブルーパス東京)

また、FLフリゼルはブレイブルーパスの印象を聞かれて、「ベテランと若手がいいバランスが取れている。自分はチームが求める役割を果たしたいし、今までのインターナショナルな経験を、若い選手に還元できたらいい。そして、自分も日本の選手からいろいろ学びたい」と話した。

リーグワンで対戦したい相手を聞かれて、SOモウンガは「(クルセイダーズでハーフ団を組んでいた静岡ブルーレヴズの)SH(スクラムハーフ)ブリン・ホールかな。でも、むしろ日本の選手と戦ってみたい」。

「FLフリゼルは「(ハイランダーズでチームメイトだったトヨタヴェルブリッツ)姫野和樹はいいやつだし、対戦が楽しみ。自分がブレイブルーパスに入ることになってからやりとりしている」と、かつてのチームメイトの名を挙げた。

2人ともすでに日本の食事や文化を楽しんでいるようで、SOモウンガは「クライストチャーチと府中が似ていると聞いていた。家族にとっても環境がいいのも、小さな子どもがいるので重要だった」。

「私たち家族は食べることが大好き。ファミリーマートのタマゴサンドも美味しいですね!それから家族をディズニーランドに連れて行ったり、いろんなところに行ったりしたい」。

「温泉が好きで今は毎日のように銭湯に行っています」と言えば「食事については、チームメイトのCTB(センター)セタ・タマニバルが連れて行ってくれる。この間も50年くらい続く店(分倍河原の『ますだや』)に行きました!」と話した。

ブラックアダー体制5年目を迎えるブレイブルーパス、開幕戦は12月9日(土)、ホームの東京・味の素スタジアムで、静岡ブルーレヴズと対戦する。日本代表FLリーチがキャプテンに復帰し、スローガン「BE THE ONE」を掲げた。黒衣軍団で経験豊富な2人が王座奪還を狙うチームの大きな力となろう。

文:斉藤健仁/写真提供:東芝ブレイブルーパス東京

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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