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【ハイライト動画あり】京都産業大学、同志社大学を破り開幕6連勝。3連覇をかけ天理大学との全勝対決へ。ラグビー関西大学リーグ
ラグビーレポート by 京産大アスレチック突破するLOフナキ
肌寒い空気を感じさせない、白熱したライバル対決が行われた。ここまで全勝の京都産業大学と5連敗の同志社大学だが、この2校の対戦にはそれまでの結果は関係ない。毎年接戦を繰り広げており、2021年は22-19、22年は31-26となっている。今季はどんな試合展開になるのか、両校のファンは固唾をのんで見守った。
同大のキックオフで試合が始まる。SH(スクラムハーフ)土永旭(営3=光泉カトリック)のハイパントで相手のパスが乱れターンオーバー。試合開始1分、WTB(ウィング)西浩斗(済3=熊本西)が左サイドに走り込み、今季関西リーグ初トライを挙げた。立ち上がりに課題があった京産大にとって、このプレーは流れをつかむきっかけになった。
6分にも敵陣に入り込み、キックパスを出すが繋がらず。だが、前へ前へという姿勢でチャンスメイクできた。NO8(ナンバーエイト)テビタ・ポレオ(現4=日本航空石川)と、CTB(センター)小野麟兵(済3=京都工学院)のゲインで敵陣へ。相手のペナルティから5mライン付近でのラインアウトモール。最後はLO(ロック)ソロモネ・フナキ(現3=目黒学院)が押し込み10-0とした。
17分、敵陣でラインアウトからドライビングモールで前進し、フェイズを重ね、LOフナキがグラウンディングするも、直前にスローフォワードがありノートライとなった。同大も持ち味の展開ラグビーや、キックを有効に使って陣地を広げてくる。何度か苦しい場面もあったが、FL(フランカー)三木皓正(済4=京都成章)を中心とした鋭いタックルでピンチをしのいだ。
25分、FL日吉健(法3=大産大附属)のタックルが相手のペナルティを誘い、ラインアウトからFL三木がボールを持ち出し、LOフナキへパス。そのままインゴールまで運び、今日2本目のトライとなった。続く29分には、ゴール前10mでのラインアウトモール。「押せ!押せ!」コールが響くなか、PR(プロップ)乳井大士(営3=中部大春日丘)がグラウンディングし、22-0となった。
ラグビー関西大学リーグ2023
【ハイライト動画】京都産業大学 vs. 同志社大学|京産大が開幕6連勝
前半は相手にペナルティを与え、自陣深くまで攻め込まれる場面が何度かあった。36分、スクラムの反則を犯し、一気に5mラインまで入られる。ライン際のディフェンスで粘るが、空いたスペースを狙われ、トライを奪われた。前半の最後で相手に得点を許し、22-7で試合を折り返した。
2本のトライを決めたWTB松岡
後半は風上でのプレーとなった。前節から先発に抜擢されたNO8テビタの激しいゲインから、裏でパスを回し、LO石橋チューカ(営1=報徳学園)から、WTB松岡大河(営4=東福岡)へつなぐ。そのまま右サイドを走り抜けた。
後半の立ち上がりは良かったが、ペナルティの数は減らず、自分たちでピンチを生み出してしまう。後半9分、自陣でのラインアウトモール。モールから抜けた相手にトライされ、追加点を許した。後半11分にも、相手の50:22で攻め込まれるが、SO(スタンドオフ)吉本大悟(現2=東海大仰星)のタックルでノックオンを誘い、得点にはつなげさせなかった。
その後も自陣深くでプレーされるが、ターンオーバーし、WTB松岡がカウンターアタック。松岡のキックパスをCTB小野がつなぎ、WTB西が2本目のトライを決めた。後半26分にも、SO吉本とLO石橋がパスを回し、最後は松岡がトライ。43-14と一気に突き放した。
しかし、得点力の高さとは裏腹に、後半のペナルティの数が京産大は8個。規律が乱れている部分を突かれ、後半38分と43分に得点を奪われた。最終スコアは43-28となり、全勝で最終節を迎えることになったが、試合内容としては悔しい部分も多かった。
京産大のエースナンバー『3番』。今季、その番号を背負ってきたPRヴェア・タモエフォラウ(現4=札幌山の手)が試合の前日の練習で負傷し、それまでリザーブだった西崎海人(営3=報徳学園)にチャンスが回ってきた。
セットプレーを武器にしている京産大だが、同大戦では何度も反則を犯し、相手にチャンスを与えてしまった。試合の手ごたえについてPR西崎は「セットプレーの部分で崩れてしまって、正直よくなかった。次はスクラムで圧倒して、京産大らしさを出して戦えるように頑張りたい」と話した。この壁を乗り越え、成長の糧にしていきたい。
初のPOMを獲得したWTB西
同大戦のPOM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)に選ばれたのは、2本のトライとディフェンスで勝利に貢献した西。「WTBらしいプレーで取りきることができた」と話す。今季の関西リーグではトライを取れていなかったが、ディフェンスの貢献度が非常に高く、廣瀬佳司監督も「特にディフェンスで信頼しています」と口にする。
ディフェンスという強みに加えて、トライを取りきる力を発揮できたこの試合は収穫が大きかった。天理大学戦に向けて「WTBとして、アタックとディフェンスで相手の脅威になるようなプレーをしたい」と意気込んだ。
廣瀬監督は「後半は反則の繰り返しで、ゴール前のディフェンスが多くなってしまった。そういった所が課題だと思うので、次の天理大戦に向けてしっかり準備をして臨みたい」と試合で出た課題を振り返った。
全勝対決となる天理大は、京産大と同じく強力な留学生を中心とした、パワフルなプレーが強みのチームだ。反則を減らし、セットプレーで優位に立つことで勝利に近づく。同大戦で出た課題を残りの2週間で解消していきたい。
試合後、三木キャプテンは「同大は関西制覇を僕たちの8倍達成している。その伝統を倒すために京産大は歴史を作ってきた」と話した。伝統校の同大を倒し、最終節で初の3連覇をかけて戦う。今こそ新たな歴史を作る時だ。ワンチームになって、天理大の壁を破りたい。
文/写真:藤田芽生(京産大アスレチック)
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