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スクラムでペナルティを取り、雄たけびをあげる三木と土永
ラグビー関西大学リーグも終盤に突入し、残るところあと2試合となった。前節の関西学院大学戦では、前半相手のリズムで試合を進められ、苦しい場面もあった。
しかし、前半最後のSH(スクラムハーフ)土永旭(営3=光泉カトリック)のトライで流れが変わり、後半からFW(フォワード)を中心とした力強いプレーで圧倒した。相手をノートライに抑え、34-9で勝利した。セットプレーでも、京産大らしさが見られ、チームとしてまとまってきたことがわかる一戦だった。
その試合から3週間あき、迎える同志社大学戦。これまで、アタックを中心に全体的なレベルアップを目標として練習に励んできた。Aチームの試合のない期間に、ジュニアとコルツの試合が2週に渡って行われ、「ジュニアとコルツの頑張りがチームの底上げとなった。チームの雰囲気は良い」と三木皓正キャプテン(済4=京都成章)は話す。
対戦する同志社大はここまで黒星が続いているが、「ポテンシャルの高い選手がたくさんいる。まとまって死に物狂いできたらすごく脅威」(廣瀬佳司監督)と油断しない。
FB(フルバック)辻野隼大(済3=京都成章)は「京産大にとって同志社は特別な存在。今年の成績は関係なく、昔から目標に掲げてきた『打倒同志社』を意識して準備してきた」と話し、相手へのリスペクトをもって戦う。春季トーナメントで対戦した際には、BK(バックス)の展開力で、54-15と圧勝した。関西リーグでは、そこに『京産大らしさ』を加えて、京都勢対決に軍配を上げる。
復帰戦となった石橋
1年生ながらセットプレーの要であるLO(ロック)石橋チューカ(営1=報徳学園)は、右足首の捻挫で立命館大学戦と近畿大学戦の出場を見送っていた。久々の実戦となった関学戦では、高いラインアウトの成功率でチームの勝利に貢献した。入学時から成長した部分は、ディフェンス時の判断の速さ。逆にまだ足りていないのは「フィジカルの部分が春からの課題」(石橋)と話す。1年生から実戦で経験値を上げていきたい。
キックを蹴る辻野
関西リーグでキッカーを務めている辻野。ここ一番の場面で緊張しない秘訣はひたすら練習を重ねることだ。「数を蹴って、自分はこんなに蹴ったんだから大丈夫という、安心して試合で蹴れるっていうマインドを作っている」(辻野)。決まるまで何回も何回も蹴り続けるストイックさが、上位チームと対戦した時も頼りになる。
3月から始動した三木組での試合は、長くてもあと2ヶ月弱。「京産大のジャージを着られるのもあと片手で数えられる程度。1回1回噛みしめながらプレーしたい」と三木キャプテン。2季連続で共同キャプテンという制度をとっていた中、今季は一人でキャプテンという役割を背負った。
昨季の主力が多く抜け、難しい1年だったが、15人制の公式戦での黒星は未だゼロ。ひたむきに一戦一戦、向き合うことで勝ちを着実に重ねることができたと言える。
これからの試合に向けて、三木は「自分がこの大学に何を残すのかと考えたときに、それはタックルであるべきだと思う。そういう部分を見ている人にも、仲間にも、目に焼き付けてもらいたい」と話し、魂を込め人生をかけたタックルで、チームを勝ちに導く。
文/写真:藤田芽生(京産大アスレチック)
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