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ラグビー コラム 2023年11月10日

東洋大学vs.東海大学、衝撃の昨季開幕戦の再現か、リベンジか。ラグビー関東大学リーグ戦

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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東洋大学vs.東海大学

関東大学リーグ戦も残り2試合、いよいよ上位校同士が激突する。11月12日(日)、神奈川・小田原陸上競技場では昨季、大学ラグビーに旋風を巻き起こした3位の東洋大学と、開幕から5連勝ですでに大学選手権出場を決めた首位の東海大学が激突する。

昨季は関東リーグ戦の開幕戦で対戦し、東洋大学が27-24で勝利し大きなインパクトを残したカードだが、春季大会はAリーグで対戦し、東海大学が113-21で大勝。リベンジを果たしている。

昨季、リーグ戦で3位となり、初めて大学選手権に出場した東洋大学。昨季は4年生中心のチームだったため、春季大会Aグループでは0勝5敗と、1つも白星を挙げることができず、不安視された今季だった。

しかし、開幕戦で法政大学を下して、立正大学、拓殖大学に勝利し3連勝。ただ、続く大東文化大学、流通経済大学には競り負けて3勝2敗となったが、勝ち点は16とし、3位につけている。

◆関東大学リーグ戦 順位表(11月10日現在)
1位 東海大学:勝ち点25(5勝0敗)
2位 流通経済大学:22(5勝0敗)
3位 東洋大学:16(3勝2敗)
4位 法政大学:10(2勝3敗)
5位 大東文化大学:10(2勝3敗)
6位 立正大学:9(2勝3敗)
7位 日本大学:7(1勝4敗)
8位 拓殖大学:0(0勝5敗)

東洋大学スタメン

2018年から東洋大学を指揮する福永昇三監督は前節の流通経済大学戦からNO8(ナンバーエイト)坂田陸(4年)をベンチに下げ、身長190cmの栗原大地(2年)を先発させた以外の14人は同じメンバーを起用した。

キャプテンFL(フランカー)タニエラ・ヴェア、大内貫太郎(ともに4年)を筆頭に、FW(フォワード)はPR(プロップ)笠巻晴太、石川槙人(ともに3年)、HO(フッカー)小泉柊人(2年)、LO(ロック)は森山海宇オスティンと、身長211cmのジュアン・ウーストハイゼン(ともに2年)のコンビが先発する。

BK(バックス)はSH(スクラムハーフ)清水良太郎(4年)とSO(スタンドオフ)天羽進亮(2年)がハーフ団を務め、CTB(センター)はルーキーの浅尾至音(1年、城東)、モリース・マークス(3年)がコンビを組む。

バックスリーはキッカーを務めるWTB(ウイング)杉本海斗(4年)、昨年の東海大学戦で決勝トライを挙げたボンド洋平(3年)、そしてFB(フルバック)石本拓巳(4年)が入った。

控えはHO小川雄大、PR前川嵩登(ともに3年)、高嶋大夢(2年)LOマタリキ・チャニングス(3年)、SH飯島乾太(3年)、そしてスピードスター坂本琥珀(1年、仙台育英)、ジャッカルが得意な金井悠隼(1年、東海大相模)のルーキー2人も入った。

今季も3位以内に入り、大学選手権の出場を狙う東洋大学としてはキャプテンや留学生のいるFWのセットプレーでプレッシャーをかけつつ、ディフェンスでも粘り、クロスゲームに持ち込みたい。

一方、今季は関東リーグ戦6連覇を目指す東海大学。春季大会は対抗戦勢に勝てず2勝3敗と負け越したものの、今季の関東リーグ戦は開幕から負けなしの5連勝で、全試合で3トライ差のボーナスポイントも得て、勝ち点25の首位に立っている。

前節は日本大学と対戦し、前半こそ接戦となったが、後半20分で4トライを挙げて一気に勝負を決めた。FWのセットプレーと、BKの展開力がかみ合ってきており、調子は上向きと言っていいだろう。

東海大学スタメン

1998年から東海大学を率いる木村季由監督は、前節から5人のメンバー交代と大きく動いてきた。PRシアレ・オトゥホウマ(3年)、副将のFLアフ・オフィナ(4年)がメンバー外となり、FWは先発4人が前節と替わった。

第1列は全員替わり、PR高橋凜、佐藤颯人、HO下江康輔(いずれも4年)が先発。LOは川瀬悠河、中山竜太朗の3年生コンビ、FLは前節、出色の出来でPOM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)に輝いた薄田周希(2年)と、先発に上がった弓部蒼生(4年)がコンビを組み、NO8は大森光(3年)が務める。

BKは前節控えだったWTB中川湧眞が先発し、岡村優太(3年)が控えに回ったが、他のメンバーは同じとなった。SH辻時羽(3年)、SO武藤ゆらぎ(4年)の攻撃的なハーフ団、CTBは何松健太郎(4年)と近藤翔耶(3年)の2人、バックスリーはキャプテンWTB谷口宜顕(4年)と、ロングキックが光る南アフリカ出身のFBコンラッド・セブンスター(1年)が入った。

控えはHO星田知裕(2年)、PR奥田玲大、PR松井龍司、LO椎名耀二(いずれも4年)FL小柳竜晟、SH井川天太郎、SO/CTB廣田真士(いずれも2年)が入った。

開幕から5試合すべてで6トライ以上を挙げている東海大学としては、しっかりとセットプレーで崩し、SO武藤を中心に展開力に長けたBKでトライを重ねたい。また、東海大学が勝利し、同日、2位につけている流通経済大学が日本大学に負けると東海大学の優勝が決まる可能性もある。

今季も好調の東海大学が昨季のリーグ戦のリベンジをしっかりと果たすか、それとも東洋大学が昨季同様、アップセットを起こすか。関東リーグ戦の3位vs.1位の激突は、11月12日(日)午後2:00にキックオフされる。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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