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【ハイライト動画あり】京都産業大学、関西学院大学との全勝対決を制し開幕5連勝。大学選手権進出を決める。ラグビー関西大学リーグ
ラグビーレポート by 京産大アスレチック土永のトライで流れを変えた
前節の近畿大学戦から1週間、いよいよ上位校との対戦が始まった。相手は互いに全勝でここまで勝ち進んできた関西学院大学。U20日本代表のメンバーも多く、FW(フォワード)とBK(バックス)のバランスが非常にいい強敵だ。関西リーグ3連覇、選手権大会優勝を目指す京都産業大学にとって、絶対に倒さなければならない相手だ。
試合開始直後、京産大は敵陣に攻め込みゴール目前まで迫るが、ペナルティでチャンスを逃した。逆にハーフウェイライン付近で、ハイタックルのペナルティで関学大にPG(ペナルティゴール)を狙われ、3点を先制された。
さらに関学大のキックで前進を許し、インゴールまでボールを運ばれる。だが、これはノックオンと判定されトライは取り消し。その後もピンチが続く中、今度は京産大にチャンスが訪れる。相手のオフサイドでペナルティを奪い、PGを選択。FB(フルバック)辻野隼大(済3=京都成章)が決め、3-3の同点に追いついた。
だが、その後は京産大のオブストラクションでチャンスを与え、関学大にPGを決められる。前半20分頃からペナルティが多く、流れに乗れない京産大。そこに追い打ちをかけるように、前半34分に再びPGで6点差まで離される。
嫌な流れを断ち切りたい状況で、前半40分にチャンスが訪れる。敵陣でのラインアウト、そこからフェイズを重ねてゲインを続ける。そんな中、関学大の選手にシンビンが出され、数的優位に立つ。
ラインアウトから敵陣深くまで攻め込み、最後は土永旭(営3=光泉カトリック)がパスすると見せかけ、空いた右のスペースに走り込みトライ。「辻野とSO(スタンドオフ)吉本大悟(現2=東海大仰星)の『逆サイド空いてるぞ』という声が聞こえて、前が空いていたので自分で行った」と土永。
高校生以来となるコンバージョンキックも蹴り、しっかりと決めた。辻野の負担を減らすためにも、右サイドからのキックは左利きの土永が担当することに。「久々でとても緊張したけれど、いい形で蹴ることが出来た」(土永)と手ごたえも感じていた。
ラグビー 関西大学リーグ2023
【ハイライト動画】京都産業大学 vs. 関西学院大学|京産大が開幕5連勝で大学選手権出場決定
このトライで10-9と逆転し、いい形で前半を折り返した。残すは後半の40分。立命館大戦では後半逆転劇を見せた関学大。ここからも油断できない。
前半最後のトライから、波に乗る京産大。後半開始直後から相手のペナルティで敵陣に攻め込む。CTB(センター)小野麟兵(済3=京都工学院)からパスをもらったCTB高井良成(営4=関大北陽)がインゴールまでボールを運ぶも、グラウンディングできずトライとはならなかった。
しかし、勢いは止まらず、前半6分にはLO(ロック)ソロモネ・フナキ(現3=目黒学院)と、FL(フランカー)日吉健(法3=大産大附属)のアタックでゴール前まで運び、最後はPR(プロップ)乳井大士(営3=中部大春日丘)がトライし、雄叫びを上げた。
さらに「ハイパントの対応が非常に上手い」と廣瀬佳司監督から高い評価を受けたNO8(ナンバーエイト)テビタ・ポレオ(現4=日本航空石川)のハイパントキャッチから試合は動く。パスを受けたFB辻野が50:22を決め、そこからラインアウト。モールを解消し、ゴール前でパスを繋ぐ。ボールをピックし、最後はPR(プロップ)ヴェア・タモエフォラウ(現4=札幌山の手)が押し込み、24-9とした。
POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)のフナキ
後半20分、敵陣でのラインアウト。そこから突き刺すようなアタックで徐々にゲインしていく。FB辻野からのパスを受けたLOフナキが、左のスペースを活かしてショートパントを蹴り、そのボールは走り込んだFL日吉の手に収まった。フナキのミラクルアシストにより、そのまま日吉がトライ。「裏のスペースが空いたと思ってチャレンジした」とフナキ。センスあふれるプレーで、得点差を広げた。
この試合では、ラインアウトモールをあまり組ませてもらえず、攻撃の武器を1つ封じられている京産大だったが、後半29分チャンスが訪れる。相手のオフサイドから、FB辻野のキックで敵陣深くまで入り込み、ラインアウトモール。
ここでは崩れずしっかり組み、一歩一歩前に進んでいく。最後はHO(フッカー)李淳弘(営3=大阪朝鮮)がグラウンディングし、34-9とした。その後も関学大にゴールラインを割らせることなく、守り切りノーサイド。勝ち点5を奪い、大学選手権出場を確定させた。
関学戦前に廣瀬監督は「セットプレーでプレッシャーをかけたい」と話していた。前節の近大戦では、セットプレーでペナルティを取られる場面が多く、改善が必要だった。今試合はラインアウトも安定し、スクラムでは相手のボールをターンオーバーする場面もあり、前節から大きな成長を見せた。
この要因について、FL(フランカー)三木皓正キャプテン(済4=京都成章)は「前節の反省から、この1週間は相手のことは忘れて、うちらしいスクラムを組もうと練習してきた。その結果、随所に京産大らしいプレーが見られたと思う」と話す。自分たちと向き合うことで、前節では弱みだったセットプレーを強みに変えることが出来た。
今季の関西リーグ初先発となったSO吉本とNO8テビタも躍動した。吉本はこれまでリザーブとしても、出場機会はなかったが、今回先発に抜擢された。距離の出るキックが魅力で、試合中に何度もチャンスを生み出した。
初出場で身体を張る吉本
「毎日の練習を試合だと思っているので、この試合に来る気持ちと同じ気持ちで毎日の練習に向かっていた」とSO吉本。毎日高い志で練習に向かっていたからこそ、チャンスをつかめた。「10番が身体張れるチームじゃ無いと前に進まない。特に最近のラグビーは10番が狙われやすいと思うけど、僕はそこで身体を張れるようなプレーヤーになりたい」と語り、さらなる飛躍に期待できる。
一方、NO8テビタはこれまでの4試合はリザーブとして出場していたが、最近の調子の良さを買われ、先発出場となった。「京産大らしく戦うイメージ。フィジカルをもっと強くして、チームを前に出したい」と話した。前半と後半で、テビタとシオネ・ポルテレ(現2=目黒学院)というカラーの違う留学生2人が出てくるのは、チームとしての攻撃の幅も広がるだろう。
「三木を筆頭に前に出るディフェンスが出来るようになってきている」(廣瀬監督)。この2試合でディフェンスとセットプレーの面で、大きな収穫のあった京産大。次は毎年接戦を繰り広げている、同志社大学との対戦だ。1戦1戦、目の前の試合と向き合いながら、成長を重ねていきたい。
文/写真:藤田芽生(京産大アスレチック)
◆関西大学リーグ順位表(10月29日時点)
1位 京都産業大学 勝ち点23(5勝0敗)※大学選手権出場
2位 天理大学 19(4勝0敗)
3位 関西学院大学 17(4勝1敗)
4位 摂南大学 8(2勝3敗)
5位 立命館大学 7(1勝4敗)
6位 近畿大学 4(1勝3敗)
6位 関西大学 4(1勝3敗)
8位 同志社大学 2(0勝4敗)
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