【ハイライト動画あり】京都産業大学、前に出るディフェンスで近畿大学に快勝。ラグビー関西大学リーグ

ハットトリックを決めたSO奈須

京都産業大学は10月22日（日）、京都市の北にある宝ヶ池球技場で近畿大学に対して35-8で勝利し、開幕4連勝を飾った。ボールの争奪戦であるブレイクダウンとゴールラインを背にしたディフェンスでの集中力が光り、後半を0点で抑える試合運びで反撃を許さなかった。

ケガから2名が復帰を果たした本試合では、京産大に頼れるLO（ロック）ソロモネ・フナキ（現2＝目黒学院）と、前に切り込むランが持ち味のSO（スタンドオフ）奈須貴大（現2＝光泉カトリック）が帰ってきた。

開幕戦以来の出場となったフナキ

その奈須が躍動した。開幕戦の関西大学戦で右太ももの裏を肉離れして離脱。今年の春に長年プレーしてきたFB（フルバック）からSOに変わり、新たに司令塔になった奈須だが、スタンドから試合を見ていると、スペースの活かし方で気づきがあったという。

3試合ぶりに復帰戦となった今試合では、俯瞰して得た気づきを活かしてボールを動かし、3トライをあげる活躍ぶりで、POM（プレイヤー・オブ・ザ・マッチ）に輝く活躍を見せた。

前半2分、敵陣でFW（フォワード）を右に当ててディフェンスを集めてから、SH（スクラムハーフ）土永旭（営3＝光泉カトリック）が左へ展開。数的優位が作られた状態でパスを受けた奈須が内側に切り込んで先制トライを決める。

近大がキックパスからトライを奪い7-5となった前半11分、京産大は相手のペナルティで敵陣深くに攻め込むと得意のモールで押し込み、最後はNO8（ナンバーエイト）シオネ・ポルテレ（現2＝目黒学院）がトライ。

14-8で迎えた前半38分、パスを受けたSO奈須は、味方へパスをする素振りを見せるやいなや一気にギアを上げて走り込み、約30mの独走トライを決めて見せた。「常に周りの選手がやりやすいように考えて、パスをするだけでは相手からパッサー（パスを出す人）として絞られるので、自分でもスペースが空いてる時は前に行くようにしている」と、選択肢を多く持つことを心がけている。