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ラグビー コラム 2023年10月20日

前回大会決勝の再戦となるビッグマッチ。イングランドのリベンジか、南アフリカの返り討ちか。ラグビーワールドカップ準決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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イングランドvs.南アフリカ

9月8日にフランスで始まったラグビーワールドカップ2023もベスト4が出揃い、10月20日(金)21日(土)は準決勝が行われる。21日(土)は、2度目の優勝を狙うイングランド代表世界ランキング5位)と、連覇を目指す南アフリカ代表世界ランキング1位)が激突する。両者の対戦は2019年ワールドカップ決勝と同じカードである。

日本代表と同じプールDを全勝で首位通過したイングランド代表。準々決勝では、8月のテストマッチで敗れたフィジー代表と対戦。もつれる展開となったが30-24で勝利し、ベスト4のうち、唯一無敗で2大会連続準決勝進出を決めた。

スティーブ・ボースウィックHC(ヘッドコーチ)は、フィジー代表選からFW(フォワード)2名、BK(バックス)1名の先発を変更。

イングランド代表スタメン

PR(プロップ)エリス・ゲンジとLO(ロック)オリー・チェッサムがベンチに下がり、PRジョー・マーラー、LOジョージ・マーティンが先発に入った。FB(フルバック)にフレディ・スチュワードが復帰し、フィジー代表戦でFBを務めたマーカス・スミスはメンバー外となった。

それ以外は同じで、第1列はPRマーラー、ダン・コールのベテランコンビとHO(フッカー)ジェイミー・ジョージの3人。LOはマロ・イトジェとマーティン、バックローはFL(フランカー)が副将のコートニー・ロウズトム・カリー、NO8(ナンバーエイト)はベン・アールが引き続き務める。

BKは、ハーフ団は変わらずSH(スクラムハーフ)アレックス・ミッチェルとキャプテンSO(スタンドオフ)のコンビ。CTB(センター)にはマヌ・ツイランギとジョー・マーチャント。バックスリーはWTB(ウイング)エリオット・デイリージョニー・メイとFBスチュアードの3人となった。

リザーブにはHOセオ・ダン、PRゲンジとカイル・シンクラー、LOチェッサム、NO8ビリー・ヴニポラ、SHダニー・ケア、SOジョージ・フォード、CTB/WTBオリー・ローレンスが控える。

ボースウィックHCは「南アフリカは世界ナンバーワンのチーム。昔から伝統的なセットプレーのパワーがある。勝負強いキックゲームも大きな強みだ。この4年間で彼らのゲームに加わったことの1つは、ボールの動きとエッジでのスピードだ。パワーとサイズがぎっしり詰まったチームでもある。彼らはベンチから非常に強い選手を出してくる」。

「だが、我々もかなり強いチームだ。ベンチもかなり強力だ。私たちは自分たちのことに集中している。このチームは進歩しているし、常に強い信念がある」と語気を強めた。選手の入れ替えについて指揮官は「私は選手全員を評価し、中6日ということで、先発とベンチのメンバーを少し変えることにした。マーカス・スミスは脳震盪の復帰プロトコルの関係で選考から外れた」と説明した。

キャプテンのSOファレルは、「僕たちは準決勝のような場で自分たちの力を最大限に引き出すことについて話してきた。それは必ずしも目新しいことでも、いつもと違うことでもない。このチームには、ビッグゲームの勝ち方を知っている選手がたくさんいる。この1週間、自分たちの経験や気持ちをかなりオープンにしている」。

そして、試合会場でキック練習をする機会がないことについては「先週もそうだった。自分がマルセイユでプレーするのは初めてだった。それは変わらない。ポストが似ていることを願うよ(笑)」と笑顔も見せていた。

イングランド代表としては相手の強みであるセットプレー、接点で互角に戦いつつ、SOファレルらのキックで得点を重ねて、前回大会決勝のリベンジを果たしたい。

一方、プールBを2位通過で決勝トーナメントに進んだ「スプリングボクス」こと、南アフリカ代表。開催国フランスとの準々決勝では、シーソーゲームを29-28と1点差で制し、3大会連続で4強入りを果たした。

ジャック・ニーナバーHCは、勝利したフランス代表戦からメンバー変更なく、全く同じ23名でイングランド代表戦に臨む。15人が前回大会の決勝に出場した経験豊富なメンバーだ。

南アフリカ代表スタメン

PRスティーヴン・キッツォフ、フランス・マルハーバ、HOボンギ・ンボナンビの3人がフロントローを担う。LOは4戦連続の先発となるエベン・エツベスと、フランコ・モスタート(三重ホンダヒート)の2人。FLはキャプテンのシヤ・コリシピーター ステフ・デュトイ(トヨタヴェルブリッツ)、NO8は日本でもプレーしたドウェイン・フェルミューレンが務める。

ハーフ団はSHコーバス・ライナーとSOマニー・リボックの2人。CTBはダミアン・デアレエンデ(埼玉パナソニックワイルドナイツ)と、ジェシー・クリエル(横浜キヤノンイーグルス)のコンビ。WTBは大会後に東京サントリーサンゴリアスに加入のチェスリン・コルビとカート リー・アレンゼ、FBはダミアン・ウィレムセが入った。

ベンチも変わらずHOデオン・フォーリー、PRオックス・ンチェとヴィンセント・コッホ、LOはRG・スナイマン、FLクワッガ・スミス(静岡ブルーレヴズ)。BKはSHファフ・デクラーク(横浜キヤノンイーグルス)、SOハンドレ・ポラード、昨季までトヨタヴェルブリッツに在籍したFBウィリー・ルルーが控える。

ニーナバーHCは「先週の日曜日にプレーした全員が、個人としてもチームとしても適切なパフォーマンスを見せたと感じた。ケガ人もいなかったし、メディカル面でもパフォーマンス面でも変更する理由はなかった。それで同じメンバーで行くことにした」。

「イングランドは質の高いバックローを擁している。しかし、我々のバックローを見れば、全員が2019年の決勝戦に先発し、調子を上げてプレーしている。私たちは4つ歳を取ったのだから、100%の自信はない。年長者の多いチームとはそういうもので、経験は積めるが、身体が痛むことで継続性が失われることもある」と控えめに語った。

キャプテンのFLコリシは、「イングランドと南アフリカのライバル関係は、私の時代よりずっと前からあった。大きな国、大きなチームだから、トゥイッケナムで対戦するのはいつも特別だ」。

「イングランドはハードにプレーする。ワールドカップの決勝戦の後、次の試合には負けた(2021年11月/26-27)。滅多に対戦できないので、いつもビッグゲームになる。イングランドがどれだけ優れているか、ワールドカップでどんなプレーをするか知っている。しかし、相手が誰であろうと関係ない。この試合を乗り切らなければならない」と話した。

南アフリカ代表としては武器であるセットプレー、接点、そして準々決勝で機能したオープンサイドへのハイパントキックで相手にプレッシャーをかけたい。またベンチから出場する選手たちの経験値も頼りになるはずだ。

イングランド代表と南アフリカ代表は過去45回の対戦でスプリングボクスの27勝2分16敗。ワールドカップでは過去5度の対戦で南アフリカ代表が4勝し、イングランド代表が勝ったのは優勝した2003年のオーストラリア大会のみだ。2019年の決勝ではスプリングボクスがイングランドを32-12で下している。

前回大会決勝と同じカードとなったイングランド代表と南アフリカ代表のビッグマッチは、21日(土)現地時間午後9:00(日本時間22日午前4:00)に、パリ近郊・サン=ドニにある「スタッド・ドゥ・フランス」でキックオフされる。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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