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ラグビー コラム 2023年10月19日

ロースコアに持ち込みたいアルゼンチン、ブレイクダウンを制したいニュージーランド。ラグビーワールドカップ準決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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準決勝 アルゼンチンvs.ニュージーランド

ラグビーワールドカップ2023は残すところ、あと4試合となった。10月20日(金)21日(土)の両日は準決勝が行われ、20日(金)は初の決勝進出を狙うアルゼンチン代表世界ランキング7位)と、4度目の優勝を目指す「オールブラックス」こと、ニュージーランド代表世界ランキング2位)の南半球の2チームが激突する。

日本代表と同じプールDを2位で通過し、決勝トーナメントに進出した「ロス・プーマス」こと、アルゼンチン代表。準々決勝では後半に2つのトライを奪い、29-17とウェールズ代表を下して、2大会ぶり3度目のベスト4へと駒を進めた。

マイケル・チェイカHC(ヘッドコーチ)は、そのウェールズ代表戦から先発をSH(スクラムハーフ)の交代のみにとどめた。

アルゼンチン代表スタメン

FW(フォワード)から見ていくと、第1列はキャプテンのHO(フッカー)フリアン・モントーヤ、PR(プロップ)はトマス・ガージョ、フランシスコ・ゴメス=コデーラの3人。LO(ロック)はギド・ペッティトマス・ラバニーニのコンビ。バックローは今大会全試合先発のFL(フランカー)ファン=マルティン・ゴンサレスと、マルコス・クレメルの2人、NO8(ナンバーエイト)には50キャップ目となるファクンド・イサが務める。

BK(バックス)は、SHは92キャップのトマス・クベリからゴンサロ・ベルトラノウに替わり、SO(スタンドオフ)サンティアゴ・カレーラスとコンビを組む。CTB(センター)が24歳のサンティアゴ・チョコバレスと、23歳のルシオ・シンティの2人、WTB(ウイング)には日本代表戦で3トライを挙げたマテオ・カレーラスと、現在51点で得点ランキング4位のエミリアノ・ボフェリ、FB(フルバック)はファン=クルス・マリアが入った。

ベンチには100キャップを超える38歳のHOアガスティン・クレービー、ウェールズ戦でトライを取ったPRジョエル・スクラビ、エドゥアルド・ベージョ、LOマティアス・アレマノ、FLロドリゴ・ブルーニ、SHラウタロ・バサン=ベレス、ベテランSOニコラス・サンチェス、CTBマティアス・モローニが控える。

チェイカHCは、「戦略についてはあまり話したくない。我々は3人のSHを毎週交替で起用しているが、我々がやりたいゲームのタイプから、ゴンサロを選んだ。ニュージーランドは強いチームだ。今年に限らず、長い間世界ナンバーワンのチームだった。彼らと対戦することが、いかにチャレンジであるか、私たちは知っている」。

「これはワールドカップであり、大会が進むにつれて、すべての挑戦が厳しくなっていく。オールブラックスは素晴らしいスクラム、モール、ラインを持っているし、ワールドカップの準決勝でも多くの経験を積んでいる。私たちはできる限りのトレーニングをし、挑戦する準備はできている」と意気込んだ。

キャプテンのHOモントーヤは「プーマスのジャージを着て、ニュージーランドや他の相手と対戦するためにピッチに立つときはいつも、どんな相手にも勝てるという自信がある。ホームで初めてニュージーランドを破ったときは、どんな気分だったかなどについて話し合ってきた。フィジカル面にはかなり力を入れてきた。試合を重ねるごとに、より良いチームになってきた。初戦以降、全てが決勝戦としてやってきた」と自信を口にした。

アルゼンチン代表としては、やはり点の取り合いでは相手に分があるだけに、武器であるディフェンスとキッキングゲームを軸に、ロースコアの接戦に持ち込みたいところ。

一方、開幕戦でフランス代表に敗れたものの、順調に勝ち上がりプールAの2位で決勝トーナメントに進出したニュージーランド代表。アイルランド代表との準々決勝では、猛追するアイルランド代表に28-24で勝利し、4大会連続ベスト4を決めた。

イアン・フォスターHCはアイルランド代表戦からFW1名、BK1名の先発をそれぞれ変更した。

ニュージーランド代表スタメン

フロントローは変わらず、PRイーサン・デグルートタイレル・ロマックス、HOコーディ・テイラーの3人。LOは、史上初めてワールドカップで4度目の準決勝を戦う、151キャップのサム・ホワイトロックが先発に上がり、スコット・バレットとコンビを組む。

FLは大会後、東芝ブレイブルーパス東京でプレーするシャノン・フリゼルと、主将のサム・ケイン、NO8はアイルランド代表戦で、POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)に輝いたアーディー・サヴェア(コベルコ神戸スティーラーズ)が入った。

BKは、SHアーロン・スミス(トヨタヴェルブリッツ)、SOリッチー・モウンガ(東芝ブレイブルーパス東京)のハーフ団。CTBにジョーディー・バレットリーコ・イオアネの2人。WTBはウィル・ジョーダンと、アイルランド代表戦でメンバー外だったマーク・テレアが先発に復帰し、FBはボーデン・バレット(トヨタヴェルブリッツ)が務める。

リザーブにはHOダン・コールズがメンバー外となり、サミソニ・タウケイアホが入った。PRタマティ・ウィリアムズ、フレッチャー・ニューウェル、アイルランド代表戦先発のLOブロディー・レタリック(コベルコ神戸スティーラーズ)、FLダルトン・パパリィ、SHフィンレー・クリスティー、WTBダミアン・マッケンジー、CTBアントン・レーナートブラウンが入った。

フォスターHCは「セレクションは常に難しい。継続性とコンビネーションのバランスを取ることだ。(選手の入れ替えによって)チームのエネルギーをうまく使うことができると思っている」。

「私たちはお互いを知っているが、ワールドカップという意味ではお互いを知らない。だから、トーナメントのこの段階は、私たちにとっては未知の領域だ。私たちはアルゼンチンを大いにリスペクトしている。彼らはワールドカップで大成功を収めた歴史があり、私たちと同じレベルで、ここまで来るために素晴らしい仕事をしてきた」と話した。

準々決勝で出色の出来だったキャプテンのFLケインは、「アイルランド戦では大きなステップアップができたと思うが、先週の内容では今週は十分ではないかもしれない。だから個人としてもチームとしても、より良いパフォーマンスを発揮できるように準備してきた」。

「(ブレイクダウンは)アタックとディフェンスという2つの側面があると思う。(アイルランド戦では)何人かの選手が見事なタックルを決め、早い段階で相手を倒してくれた。ラグビーはコリジョンを制するゲームであることが多い。私たちは、この分野を本当の強みにするために懸命に取り組んできた」と腕を撫した。

ケイン主将が話すように、接点、そしてセットプレーで上回りプレッシャーをかけつつ、セットプレーおよび、崩れた状態からでもトライに結び付けたい。

両者はこれまで「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」を含めて36回対戦し、オールブラックスが33勝1分2敗と圧倒しているが、2020年にはホームで25-15、昨年は敵地で25-18と、アルゼンチン代表が最近で2度勝利している。

また、ワールドカップでは過去3度対戦し、いずれもニュージーランド代表が勝っており、決勝トーナメントでの対戦は、オールブラックスが33-10で勝利した、2011年の準々決勝以来2度目だ。

ファイナルに進むのは「オールブラックス」か「ロス・プーマス」か。南半球の強豪同士のプライドがぶつかり合う注目の一戦は、10月20日(金)現地時間午後9:00(日本時間21日午前4:00)に、パリ近郊サン=ドニの「スタッド・ドゥ・フランス」でキックオフされる。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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