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トライ後、手首のサポーターを掲げるポルテレ
決勝点となるトライを決めたNO8(ナンバーエイト)シオネ・ポルテレ(現2=目黒学院)はスタンドに向かって両腕を掲げ、手首のサポーターを見せた。
「朝、寮を出る時にフナキ(ソロモネ・フナキ/現3=目黒学院)と、ハビリ(・ファカタハ/現3=高知中央)から両腕にメッセージを書いてもらって、80分間3人で闘うという気持ちで今日の試合に臨みました」。
立命大のPG(ペナルティゴール)で試合が動くと、京産大はSO(スタンドオフ)辻野隼大(済3=京都成章)のハイパントで誘った反則で敵陣深くに攻め込み、FW(フォワード)を当てて攻撃。最後はPR(プロップ)ヴェア・タモエフォラウ(現4=札幌山の手)がゴール下にトライを決める。
一方、立命大は18分、ハイパントを起点に反則を誘い、深いエリアでモールを押し込み、HO(フッカー)のトライで逆転。次第に雨足が強くなっていく中、両者は攻めては守りを繰り返し、膠着状態が続いた。遠かったインゴール。その緊張を破ったのがスクラムだった。
ゲインするPR曽根隆慎
「前回の試合(摂南大学戦)よりも、相手に良いスクラムを組ませないよう意識して取り組むことができた」とスクラムの中核を担うPRヴェアは語る。36分、中央付近の京産大ボールのスクラムで押し込み、ペナルティを獲得すると、NO8ポルテレが一気に敵陣まで突破し、最後にPR曽根隆慎(済3=大産大附属)が、自身リーグ戦で初となるトライをマークした。
前半は14-8とリードで折り返した京産大。しかし、後半もお互い、ターンオーバーが繰り返される一進一退の展開だった。京産大はスクラムで優位に立つも、立命大の出足が早く、粘り強いディフェンスでジャッカルに繋げられる。
それでも京産大は19分、ゴール前のスクラムからFWでラックサイドを攻め立てると、FL(フランカー)三木皓正(済4=京都成章)がトライ。「僕らがBK(バックス)に展開すると、前半から相手BKの良いディフェスで、刺さるタックルがあったので、近場でどんどん攻めていこうと話していた」。
ラグビー 関西大学リーグ2023
【ハイライト】立命館大学 vs. 京都産業大学|京産大、雨中の接戦を制する
しかし、31分、立命大は持ち味の強力なモールで対抗。ゴール前から押し切り、19-15と4点差に迫った。残り時間は10分、京産大としては苦しい時間帯。そんな、まだ勝負の行方は定かではない中で、キャプテンの三木がポルテレに声をかけた。
「お前が戦えないとチームが絶対に前に行かない」。
その言葉が奮い立たせた。ポルテレは、「ゲガをしても、死んでもいいから、という気持ちでプレーしました」と全身全霊をかけた。35分、敵陣でのスクラムからフィジカル勝負でインゴールに迫り、ポルテレが意地を見せるトライで再び立命大を突き放した。
後半のロスタイムは3分。京産大はダメ押しのトライを狙いにゴール前で奮闘するが、ラインアウトでのミスでターンオーバーを許し、立命大に再度モールからトライを奪われる。しかし、京産大が26-22でなんとか勝ち切った。
雨の中、80分間走りきったFL松永壮太朗(済3=京都工学院)
ミスや立命大の迫力を前に苦しむ場面もありつつも、廣瀬佳司監督は「三木を中心にまとまって、大きい立命館のFWに対してよく戦ってくれたと思います」と選手達を称えた。
三木は「全てが課題ではあるけれど、僕たちは毎試合ごとに課題を見つけて、今日は勝って反省出来ることをプラスに受け止め、明後日から次の近畿大学戦に向けてしっかり頑張っていきたい」と前を向く。
大混戦の関西リーグ。この先も「Tough」なゲームは避けられないが、1人1人が「Passion」を胸に成長していく姿は必見だ。次節は10月22日(日)宝ヶ池球技場(京都市)にて近畿大と対戦する。
文:大谷賢之介/写真:藤田芽生(京産大アスレチック)
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