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ラグビー コラム 2023年10月5日

ラグビー日本代表、AIが予測するベスト8進出の可能性。ラグビーワールドカップ

ラグビーレポート by 小野寺 俊明
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AIによる大会前と現在の優勝予測

ラグビーワールドカップ2023は今週末にプール最終戦を迎える。プールDでは日本代表がアルゼンチン代表と、ベスト8を懸けた大一番を迎える。そこで今回のコラムでは、AIを使った「Optaトーナメント予測」のデータを紹介する。

この予測は、1試合あたり何千ものデータポイントとAIを駆使して、ラグビーワールドカップを1000万回シミュレーションし、各チームが予選を突破する確率やトーナメントで優勝する確率を示している。また、この予測は、最近の調子、過去の戦績、プール/フィクスチャーの難易度など、多くのことを考慮している。

それでは、10月2日時点での各プールのベスト8進出や、優勝の確率をみてみよう。また、開幕前の予測も紹介し、現在の状況と比較してみたいと思う。

プールA:AI順位予測

【プールA】

◆順位表
1位 フランス:13(3勝0敗)
2位 ニュージーランド:10(2勝1敗)
3位 イタリア:勝ち点10(2勝1敗)
4位 ウルグアイ:5(1勝2敗)
5位 ナミビア:0(0勝4敗)

◆残り試合
ニュージーランドvs.ウルグアイ
フランスvs.イタリア

開幕1ヶ月前の8月9日の予測は、僅差でフランスが1位、ニュージーランドが2位でベスト8進出となっていた。現在のベスト8進出確率はフランスが94.6%で、ニュージーランドが99.9%。イタリアにもプール戦突破の可能性が残っているが、AIの予測ではわずか5.4%の確率。

プールAの1・2位は準々決勝でプールBの1・2位(恐らくフランスは南アフリカとニュージーランドはアイルランド)と対戦するが、ここを突破できる可能性はAIの予測ではともに40%台とやや分が悪いと見られている。

開幕前は23.3%で優勝候補筆頭のフランスだったが、現在の優勝確率は17.6%で4位、ニュージーランドは21.9%が18.5%に下がり、3位にランクされている。

プールB:AI順位予測

【プールB】

◆順位表
1位 南アフリカ:15(3勝1敗)
2位 アイルランド:勝ち点14(3勝0敗)
3位 スコットランド:10(2勝1敗)
4位 トンガ:0(0勝3敗)
5位 ルーマニア:0(0勝3敗)

◆残り試合
アイルランドvs.スコットランド
トンガvs.ルーマニア

開幕1ヶ月前の予測ではアイルランドが84.7%、南アフリカが78.2%、スコットランドが35.5%と、ベスト8進出争いが最も激しいと見られていたプール。

現在は全日程を終了した南アフリカが、敗退するケースが残っているが、100%でベスト8進出と予測されている。アイルランドは96.4%でほぼ確実。スコットランドは3.6%で、AI予測ではベスト8進出はほぼ不可能となっている。


優勝確率ではアイルランドが大会前の18.6%から、26.1%に上昇。現在トップとなっている。南アフリカも12.8%から24.2%になり、2位で続いている。

プールC:AI順位予測

【プールC】

◆順位表
1位 ウェールズ:勝ち点14(3勝0敗)※ベスト8進出
2位 オーストラリア:11(2勝2敗)
3位 フィジー:10(2勝1敗)
4位 ジョージア:3(0勝2敗1分)
5位 ポルトガル:2(0勝2敗1分)

◆残り試合
ウェールズvs.ジョージア
フィジーvs.ポルトガル

AIの予測が最も外れたプール。AI予測ではオーストラリアがベスト8に進む確率は95.9%と「ほぼ確実」だった。しかし、現在はウェールズがベスト8を決めており、フィジーのベスト8確率は99.6%と「ほぼ決まり」の状態。

史上初のプール戦敗退が濃厚なオーストラリアだが、開幕前にはベスト4進出確率が59.8%と全チームで最も高かった。さらに優勝確率も9.3%と5位につけていた。AIでも全く予測できない事態となった。

プールD:AI順位予測

【プールD】

◆順位表
1位 イングランド:14(3勝0敗)※ベスト8進出
2位 アルゼンチン:9(2勝1敗)
3位 日本:9(2勝1敗)
4位 サモア:6(1勝2敗)
5位 チリ:0(0勝3敗)

◆残り試合
イングランドvs.サモア
日本vs.アルゼンチン

大会前の予測ではイングランドの1位が49.3%、アルゼンチンの1位が40.2%と、2強+日本という構図だった。現在、イングランドが勝ち抜けを決め、日本とアルゼンチンが最後の椅子を争う。

AIの予測はアルゼンチンが73.7%、日本が26.3%とアルゼンチン優位だが、ここ2回の大会で、南アフリカ戦で「奇跡」、アイルランド戦で「衝撃」を与えてきた「ブレイブブロッサムズ」にしては、遥かに高い確率ではないだろうか。

小野寺 俊明

京都市出身。同志社大学卒業後、リクルートを経てスポーツ業界に。今はなき「ISIZE SPOERTS」や、Jリーグファンサイト「J's GOAL」で執筆を始めた。現在は株式会社スポーツ企画工房の代表で、ライターのほか、スポーツのコンテンツクリエーター、広報アドバイザー、WebサイトやSNSのプロデューサーなどを務める。

「X」アカウント
@onoderanano

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