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ジェイミー・ジョセフHC(右)と姫野和樹キャプテン
現地9月28日(木)、日本代表(世界ランキング13位)はトゥールーズの「スタジアム・ドゥ・トゥールーズ」で「マヌ・サモア」こと、サモア代表(同12位)と対戦する。26日にはメンバー発表が行われ、両チームのHC・キャプテンが会見に出席した。
◆ジェイミー・ジョセフHC
「イングランド戦では相手にプレッシャーを与えることができたと思っていた。だが、彼らを打ち負かすだけの力が十分なかった。だから、サモア戦では必ず優位な立場に立ちたいし、それを続けて結果を出せるようにしたい。
サモアには経験豊富なコーチ陣がいる。前回のワールドカップのときよりも、バラエティに富んだプレーを披露しているし、ずっといいスコッドを持っていると思うし、アルゼンチン戦でもそれを見せていた。簡単に勝てる相手ではない。今回はとてもチャレンジになると思う。
だが、我々は本当にいい1週間を送ってきた。きちんとしたプランを持っている。イングランド戦の後半のような経験もある。フィジカル的にタフなだけでなく、タフにリードし、テストマッチを勝ち抜く必要がある」
―― レメキ ロマノ ラヴァが先発、李承信がリザーブとなったが?
レメキは難しい試合だったのに、非常にいいパフォーマンスを見せた。本当にいい仕事をしたと思う。彼はまた同じようなプレーができると確信している。
李承信については、ベンチにスペシャリストの10番を置かないことにしているが、この試合は承信のために作られたテストマッチだと考えている。彼はこれまでとてもいいプレーをしてきたし、まだ若い。他の若い10番がそうであるように、1度悪いパフォーマンスをしたからといって悪い選手になるわけではない。
それに彼はここ数週間、フィールド外で多くの成長を見せてくれた。試合に向けて準備してきたことは、大きな自信を持って彼を試合に出せるということだ。試合はタイトになると思うし、結果を出すには23人全員の力が必要だろう」
―― ディラン・ライリーを先発に戻し、下川甲嗣を使い続けている理由は?
「CTB(センター)に関していうと、非常にセレクションが難しい。細かいスキルを実行できる選手を必要としている。また、先日とは違う試合というのもある。(中村)亮土はCTB陣の中で最も経験豊富な選手の1人であり、この種の試合に何度も出場し、流大、松田力也とも素晴らしい関係を築けていたことが重要な理由。
下川甲嗣は僕らにとって本当に有用な選手だと思う。彼は3つのポジションをこなせるし、ラインアウトでも機能する。ラピース、姫野、リーチというハイクオリティな3人のバックローがいるが、彼はその誰にも代ることができる。経験豊富な選手と入れ替わることができるほどの仕事をする。それが理由」
◆NO8(ナンバーエイト)姫野和樹キャプテン
「サモア代表戦は重要なゲームになる。厳しい戦いとなることはわかっていた。そのための準備をしてきたので、チームとしての自信を感じる。日程的にもリフレッシュする時間があったので、いいアドバンテージになる。
7月に対戦したサモア代表より、レベルが上がっていると思う。彼らの強みであるフィジカルを活かしたラグビーをしているし、経験ある選手が入って、ゲームコントロールなどで強みが増えている。容易ではない相手だが、自分たちには勝つプランがある。100%遂行して信頼してやっていきたい」
―― 過去2戦よりもリラックスできた?
「特に別にないが、いいリフレッシュができた。トゥールーズの街もホテルも素晴らしいし、リフレッシュできる環境がある。気持ちの変化はそんなにないが、1つあるのは、自分にとってのワールドカップ初戦のイングランド戦を終えたところで、緊張がほぐれたのがあるかもしれない」
レメキ ロマノ ラヴァ
◆FB(フルバック)レメキ ロマノ ラヴァ
「サモア代表はフィジカルの強いチーム。アルゼンチン戦を見るとセットピースも強い。前回試合したときに日本は負けた。先発に俺が入ったのが一番いいポイント!それ以外にもいいゲームプランを持っている。
アルゼンチン戦を見ていて、セットプレーは強いが、それ以外の足りないところを見つけた。分析した。言えないが試合に出たらわかる。FBとしてバックフィールドの運動量が大事、ずっといつでも走れる。そこは自信ある。サモア代表にはずっと動けば勝てると思う」
アマト・ファカタヴァ
◆LO(ロック)アマト・ファカタヴァ
「今年、初めて日本代表としてプレーすることになった。自分の夢を追い続けるために、見えないところで本当にがんばってきた。日本代表にいるトンガ人の選手たちはみんな僕を応援してくれて、このポジションまで導いてくれた。
長渕剛の「乾杯」は大好きな曲。私の子供が寝る前に、彼の曲をかけて寝かせている」
◆FL(フランカー)ピーター・ラブスカフニ
「イングランド戦が楽しみだったし、本当にいいパフォーマンスも見せた。でも、その後はプレッシャーを維持することができず、一方的な展開になってしまった。チームとして立て直し、そこから貴重な学びを得た。次の2試合では、それを実践できるといい。ワールドカップはまだ続いているし、次の試合に集中している。
サモア代表は本当にいいチーム。いいセットプレー、いいボールキャリアー、ランナーを持っている。僕らはチームとして、ユニットとして、まとまって、プランを実行し、パフォーマンスを発揮することが大事。ボールを持ったときに勢いをつけなければならない。チームとして、ユニットとしてのパフォーマンスが鍵になると思う」
ピーター・ラブスカフニ(右)と下川甲嗣
◆FL下川甲嗣
「自分の強みはバックローとして、ラインアウトもプレーできると思っているし、LOの経験があって、試合でもプレーできる自信がある。その部分も評価されていると思う。途中からの出場になるが、相手の足が止まってくるような時間帯に出場したら、ディフェンスでもアタックでもモメンタムを作って、もう一度、チームに勢いをもたらすようなプレーをしたい」
―― 日本代表33人中3人の社員選手の1人ですが、今、社業は?
「今はありません。一応、メールの確認だけしています」
セイララ・マプスアHC(右)とクリス・ヴイ共同キャプテン
◆セイララ・マプスアHC(サモア代表)
「日本も良くなっているし、自分たちのチームも良くなっている。7月に対戦したときとは違って、両チームとも成長している。だから、あの試合の結果は参考にはならない。まったく違う試合になると思う。
ゲームプランについては、会見に多くの日本人ジャーナリストがいるので、あまり多くは言えない(笑)。しかし、我々は日本の長所であるスピードと、決してあきらめない姿勢を非常に警戒している。
彼らはとてもテクニックに優れている。私たちはその長所に対抗し、フィジカルの強さと、基本的なことをしっかりやるという点で、自分たちのやりたいプレーを実践していきたい。それが我々にとって鍵になるだろうし、日本がかけてくるプレッシャーを吸収できるようにすることだ。我々は日本にも同じようなプレッシャーをかけるつもりだ」
◆LOクリス・ヴイ共同キャプテン(サモア代表)
「日本の実力はわかっている。よくコーチングされたチームだし、いつものように日本のスペシャルプレーに注目している。アマト・ファカタヴァは大きなLOで日本のチームにフィジカルの強さをもたらしている。
スクラムに関して、かなり改善されていることは知っている。日本はラインアウトだけでなく、スクラムでも優位に立てることを証明して見せた。自分たちのセットを最後までやり遂げる必要がある」
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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