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ラグビー コラム 2023年9月26日

スクラムの要の2人、堀江翔太、具智元が会見。「イングランド戦以上のスクラムを組む」。ラグビーワールドカップ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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HO堀江翔太(右)、PR具智元

ラグビーワールドカップのプール戦も中盤戦を折り返し、日本代表はトゥールーズで、9月28日(木)にサモア代表と対戦する。試合3日前の25日(月)、練習拠点で、スクラムの要であるHO(フッカー)堀江翔太、PR(プロップ)具智元の2人が取材に対応した。

イングランド戦後の2日間のオフで、堀江は応援に来てくれた家族と過ごし、具は垣永(真之介)選手とカレーを食べたりしてリフレッシュしたという。堀江は「リカバリーに使えたので、僕も歳なので助かっています」と話、初戦で右膝を負傷した具は「順調で調子良くて、あまり気にならないくらい」と話した。

イングランド代表戦で安定していたスクラムに関して、堀江は「(スクラムコーチの長谷川)慎さんのやり方を中心に、前3人がどうやってプレッシャーをかけるか。慎さんにはバックファイブの押し方に集中してくれと話していて、僕中心に具くんとガッキー(稲垣啓太)と、相手がどうプレッシャーに来るかと話していて、上手くいった」。

「僕らが行きすぎたら、たぶん押されるし、向こうが仕掛けてきたら仕掛けるという感覚。仕掛けてきたらグッと耐えて、向こうにプレッシャーをかけられた。お互いにいく、いかないを探り合いながらやっていた」。

イングランド戦での手応えを語るPR具智元

具は「慎さんにイングランド戦(のスクラムは)は強気で行け、という言葉を掛けられていた。ファーストスクラムから、いい感じで組めて自信があった。相手が押してきたら返せるという自信があった。相手が押してこようとしても、前で組めていた。そこは上手くいっていた」と語った。

メンバー外の選手たち(※日本代表では「柱」と呼んでいる)のサポートについて、具は「負担になったと思うが、特にスクラムでは相手と同じようなスクラムを組んでくれた」。

「イングランド戦の週は同じような組み方してくれて、シオネ・ハラシリと垣永真之介さん、堀越康介さんの方が、試合よりプレッシャーがあるような組み方してくれて、試合でその組み方がためになった」と話した。

控え選手たちに感謝するHO堀江翔太

また、堀江も「なかなかチャンスが来ないのに帯同するのは辛いが、文句も言わずチームのために、僕たちがミーティングしたり、ゆっくりしたりする前に、『柱』のメンバーはミーティングしたり、ラインアウトを合わせたりしていることは、僕らのモチベーションにもなるし、『柱』のために身体を張らなあかん、という思いで試合に臨んでいる。なくてはならない存在の人たち」と感謝の言葉を述べた。

28日のサモア代表戦では、どんなスクラムを組みたいかと聞かれて、堀江は「(サモア代表は)大きなFW(フォワード)パックで、その重たさは絶対あると思うが、重たさをどう消すかは前の3人で話し合いながら、(FW第1列の)選手によって組み方も癖も変わってくるので、相手の癖を話し合いながらやっていきたい」。

「FWがセットピースを安定させることが大事。FW全員、サモア代表戦に同じピクチャーを認識している」と言えば、具も「サモア代表はフィールドも強いが、最近はスクラムも強い。FWの一番の役割はセットプレーで、安定させればプラスになる」と意気込んだ。

長谷川慎スクラムコーチ

2人の会見前に長谷川コーチが、サモア代表戦に向けてスクラムでは、「Our Detail」「Our Mentality」がキーワードになっていると明かした。

それを受けて具は「いろいろ細かい言葉があって、サモア代表にはジャパンのスクラムが、ちゃんとしたディテールで強気のマインドで組んだら上手くいく。それらの言葉を意識してやっていきたい」とコメントした。

一方、堀江は「ちょっとでも隙があったら、自分たちがいけるように継続していきたい。サモア代表は大きくて強いという印象があるので、イングランド戦と同じようなスクラムを組んでいたらやられるので、成長してあれ以上のスクラムを組めるようにしたい」と腕を撫した。

また、スローワーも務める堀江はイングランド代表戦ではプレッシャーを受けたラインアウトについて、「相手の反応が良かった部分があって、サインの立ち位置も良くなかったこともあった。そこを修正すれば上手くいくと思う」。

「(イングランド代表とサモア代表では)相手のプレッシャーのかけ方も違うので、細かいディテールの部分をやっていこうと話している。こっちがプレシャーをやっている通りにかければ、相手にプレッシャーかけることができる。どの試合でも100%の安定を目指していきたい」と自信をのぞかせた。

サモア代表戦ではFWのスクラム、ラインアウトのセットプレーの安定が勝敗の鍵を握っていることは間違いない。

4度目のワールドカップ出場の堀江はイングランド代表戦後に「まだ2試合続くので、一喜一憂していられない。次、どういう準備をしなければいけないかに目を向けよう」とチームメイトに声をかけたという。

敗れるとベスト8の可能性が危うくなってしまうプール3戦目のサモア代表戦。堀江は「本当に1試合1試合、大切にしないといけない状況だし、僕たちはハングリーに勝っていくことをしなければいけないチームなので、次の試合にすべてを賭けられるようにしたい」と語気を強めた。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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