山中亮平、日本代表に合流。「来たからにはしっかり貢献したい」。ラグビーワールドカップ

追加招集で日本代表に合流した山中亮平

9月20日（木）、ラグビー日本代表がモナコで会見を開き、17日のイングランド代表戦で負傷したセミシ・マシレワに替わって、追加招集されたFB（フルバック）山中亮平が報道陣に対応した。

「バーバリアンズ」の一員として他の7選手とイングランド、ウェールズで3試合を行った山中は、18日にニース経由でモナコに入り、早速、選手たちと汗を流していた。

ワールドカップのスコッドに追加招集を聞いた時の状況と、気持ちを聞かれて山中は「イングランド代表戦はイギリスで見ていた。夜だったので寝て、朝起きて、ご飯食べたりしていたら、電話がかかってきて呼ばれた」。

「セミシ（・マシレワ）がケガして、誰もケガせずワールドカップを終えることが一番で、そこがすごく残念。ただ、呼ばれたからにはチームにコミットして貢献したい。電話かかってきたときはうれしい気持ちはあった」と話した。

追加招集を受けて、SNSでの反響が大きかったことに関して山中は「うれしい。こんなに応援してもらっているんだと気づいたし、それがわからなかったので、たくさんのSNSの声が届いて、感謝の気持ちもありますし、素直にうれしい！」と笑顔を見せた。

改めて、ワールドカップのスコッドかた外れた時の気持ちを聞かれると「落ちたときは悔しかったし、ショックは大きかった。どこかで行けるかな、という気持ちもあったし、この4年間、このためにやってきたので、外れた時は悔しかった」。

「FBは松島幸太朗やセミシもそうだが、ゲームプランの中で、ボールをより動かしていくようなラグビーをするのかなと、僕自身直接言われたわけではないが感じた。プレー自体はすごく良かったと言われて、外れたので、ポジティブに考えながら受け入れたという感じです」と正直に吐露した。

落ちたショックから心機一転、気持ちを入れ替えるために髪をシルバーに染めたという。「色が抜けて金になっただけだが…（苦笑）、色は派手にしたいと思ってシルバーにした。大会中の髪型はそんな時間もないし、このままいきます！」。

山中亮平、日本代表に合流しトレーニングで汗を流す

どうマインドセットを変えて、バーバリアンズに向かったのか？と質問されると山中は、「バックアップという形で行っていたが、そこはあまり意識しないで、いちラグビー選手として、次に向けて目標に向けて、成長のためにバーバリアンズでプレーすることが準備にもなるし、ラグビーをどれだけ楽しんで、自分の成長につなげられるかを意識してやっていた」と話した。

追加招集としてチームどういった影響を与えたいのか。「来たからには何かしらでしっかり貢献したい。チームから離れて1ヶ月半空いているので、まずチームにコミットすることと、どのポジションかわからないが与えられたところで、しっかり自分の役割、仕事を果たしていきたい」。

「ずっと今大会は集大成と言ってきて、外れた後、4年後を目指すと決めてから、まだ成長できている。今大会がラストという考えは今はない。集大成というよりは、今のベストを常に出していきたい」と意気込んだ。

一度はワールドカップスコッドから落選したが、バーバリアンズでプレーしながら機会を待ち、今回招集された「銀狼」ならぬ「金狼」の髪型をした山中亮平。ベテランの大型FBとして左足のロングキックとランでチームに勢いをもたらす。

文／写真：斉藤健仁