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夏合宿、試合前の円陣を組む同志社フィフティーン
関西大学春季トーナメントで、漆黒の壁・天理大学を破るも、決勝戦で王者・京都産業大学に敗れ、再起を図る同志社大学。目標の「日本一」への通過点として、9月17日(日)に開幕する関西大学Aリーグで8年ぶりの王座奪還を目指す。
第1節で対峙する相手は立命館大学。春の対戦では47-28、24-15と、いずれも白星を収めたが、決して油断できない。昨年は春・秋ともに公式戦で敗戦(14-57、15-19)。以後の流れも悪くなった。ライバル校同士の「同立戦」が初戦から実現するだけに、ファンの注目度も高いはずだ。
今季はリーダー陣が主体となって考え、昨年とは違ったスタイルに挑戦してきた。「今年の同志社は、ディフェンスで試合の流れをつくっていく」(PR/プロップ山本敦輝主将)。
オフシーズンから当たり負けない身体づくりを徹底し、サイズアップを敢行。さらにエリアマネジメントでも、SO(スタンドオフ)からのロングキックだけでなく、SH(スクラムハーフ)からのコンテストキックを積極的に取り入れるなど新たな試みも行ってきた。
それが功を奏し、春シーズンでは出足の速いディフェンスから相手の落球を誘う場面が散見。いい守備からいい攻撃につなげるスタイルは、今季のチームの色になった。
チームを前進させる大島泰真
FW(フォワード)、BK(バックス)ともに15人でボールを動かす伝統の展開ラグビーも健在だ。U20日本代表を経験し一回り成長したSO大島泰真は、抜群の戦術眼でスペースを見つけ、攻撃を加速させる。 CTB(センター)は夏合宿全試合でトライを奪い、好調を維持する岡野喬吾、攻守で安定感が光る市川亮太など、人材豊富。
司令塔のSOに加えFB(フルバック)も務める嘉納一千は、多彩なキックと終始落ち着いたゲームメークを見せる。副将のFB芦塚仁と、BKリーダーのFB村岡麟太郎の復帰が待たれるバックスリーも、セブンスで活躍する選手たちが台頭。代表キャップホルダーとなったWTB(ウィング)岩本総司、今春セブンズのシニアアカデミーに招集されたWTB桃田涼平らが切磋琢磨し、ポジションを争う。
抜群の突破力でラインを切り裂くWTB上嶋友也
ここに、昨冬の花園決勝でハットトリックを決め、優勝を手繰り寄せたWTB上嶋友也、突破力が武器のCTBファイアラガ義信ダビデが加わる。2人は今春の春季トーナメント決勝戦でも先発で起用され、首脳陣からの期待も大きい。限られた登録メンバーの中で、開幕にピークを持ってきた選手がスタメンに名を連ねることになるだろう。
果敢に突進するPR上野聡大
最前線でけん引する山本敦輝と上野聡大の両PRを筆頭に、FW陣も層は厚い。特にHO(フッカー)はFWリーダーを務める大山卓真、U20日本代表で活躍した長島幸汰、ルーキー荒川駿が熾烈な争いを繰り広げる。LO(ロック)も3年生ながらひときわチームを鼓舞するラインアウトリーダー寺北亘佑を筆頭に、フィジカルでも他校に劣らない強さを持つ。
今季の躍進が期待されるLO楠本勝大
また、今夏の合宿でMVPを受賞したLO楠本勝大も楽しみな存在だ。宮本監督も「合宿を通して1番成長した。3週間で人間が変わった」と高いリーダーシップを絶賛。チーム最高の身長193cmで空中戦でも核として期待される。
昨年の4年生が抜けた第3列も、NO8(ナンバーエイト)林慶音、FL(フランカー)久保太陽、奥平都太郎らが80分間愚直に身体を当て、BK陣に生きたボールを供給するはずだ。
一方、春は関西5位ながら立命大も上り調子だ。夏合宿では、関東勢(筑波大学、日本大学、早稲田大学選手権)に3連敗を喫した同志社とは対照的に、中央大学、流通経済大学、法政大学に3連勝。春シーズン敗れた紺グレに雪辱を誓い、キックオフから全力で立ち向かってくるに違いない。
中でも警戒すべき選手は、U20日本代表でトライゲッターを担ったWTB御池蓮ニだろう。一発でトライを取り切る決定力が高い彼にボールが回る前に、集散の速いディフェンスで攻撃の芽を摘みたい。
両チーム共にBKの攻撃力には自信を持ち、互いにタレントが揃うだけに防御網の攻防が非常に大きな意味合いを持つことになる。鍛え上げてきたフィジカルで圧倒し、敵陣でターンオーバーから素早い攻撃を仕掛けることができれば、必ず同志社に軍配が上がるはずだ。
しかし、紺グレにとって花園第2グラウンドの開幕戦は最初の鬼門だ。過去10年間、同グラウンドで行われた開幕戦は一度も勝てていない。今季と同じく立命大と対戦した昨年は、リードを奪いながらも終盤に逆転され逃げ切られた。
直近で関西優勝を果たした2015年も、同グラウンドで、近畿大学に19-22ときん差で負けている。宮本監督が現役の時も2年連続で敗れており、「開幕戦に向けて全集中、勝ち点5よりもまずは絶対に勝つ」と警戒心を強めている。
8年ぶり関西制覇への挑戦はこのジンクスを破るところから。4年生にとっては最後のシーズンが幕を開ける。宮本監督は「今年のスローガンである『砕』を選手1人1人、スタッフそれぞれ、チーム全員がやり続ける」と語気を強めた。
いざ、勝負の瞬間(とき)。開幕戦に照準を合わせてきた真の『同志社ラグビー』を体現し、ここ一番で爆発力を見せつけろ。
文/写真:勝部健人(同志社スポーツアトム編集局)
同志社スポーツアトム編集局
同志社スポーツアトム編集局は1978年に創刊された同志社大学唯一の体育会機関紙です。年6回の本紙の発行を軸に、号外の発行やHPの管理などをすべて学生の手で行っています。
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