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ラグビー コラム 2023年7月13日

菅平で行われる真夏のセブンズ。全国高校7人制ラグビー大会のみどころ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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夏の菅平が舞台

オリンピックに向けた強化策の1つとして、高校ラグビーの夏の風物詩となった「全国高校7人制ラグビー大会」が、今年も長野・菅平高原にあるサニアパークで7月15日(土)~17日(月・祝)に開催される(開会式は14日)。

全国の予選を勝ち抜いた47都道府県代表校と、昨年の優勝校である報徳学園(兵庫)の48校が参加。3チームずつ16のプールで予選を行い、カップ(予選プール1位チーム)、プレート(2位チーム)、ボウル(3位チーム)の各トーナメント戦を行い、それぞれ勝者を決める。

7人制ラグビーの大会だが、15人制で戦う冬の「花園」こと、全国高校ラグビー大会との相関があることでもよく知られている。

2014年度は東福岡(福岡)が春の選抜、夏のセブンズ、冬の花園と合わせて「3冠」、2015年度と16年度は東海大大阪仰星(大阪)が「3冠」、2019年度は桐蔭学園(神奈川)が「3冠」を達成している。

他にも2018年の夏の王者である流通経済大柏(千葉)は花園でベスト4、2021年度の夏の王者である東海大大阪仰星(大阪)は花園も制しており、昨年の夏の王者・報徳学園は花園では準優勝だった。そういう意味では冬を占う大会の1つともなろう。

今年で10回目(2020年大会は中止)を迎えるが、仙台育英(宮城)、茗渓学園(茨城)、流通経済大学柏、桐蔭学園、日本航空石川(石川)、報徳学園、石見智翠館(島根)、尾道(広島)、東福岡、佐賀工業(佐賀)、高鍋(宮崎)の11校が、9大会連続出場となった。

一方で地元の飯田OIDE長姫(長野)を筆頭に、川越東(埼玉)、関西学院(兵庫)、熊野(和歌山)、高川学園(山口)、長崎南山(長崎)の6校がうれしい初出場となった。どの高校もまずは予選プールで1勝を挙げたいところだ。

昨年優勝の報徳学園

優勝候補は前回大会優勝で連覇を狙う報徳学園、春の選抜大会との2冠を狙う桐蔭学園、最多の3回優勝を誇る東福岡、BK(バックス)にタレントの揃う佐賀工業、優勝経験のある流通経済大柏、2度の準優勝の國學院栃木、大阪予選を勝ち抜いた常翔学園あたりが挙げられるだろう。

予選プールの組み合わせを見るとプールAで常翔学園と石見智翠館、プールEで桐蔭学園と東海の雄・中部大春日丘(愛知)、プールFで流通経済大柏、日本航空石川と高鍋、プールHで國學院栃木と大分東明(大分)、プールOで尾道(広島)と京都工学院(京都)、プールPで東福岡と茗渓学園と、強豪校同士が同じプールとなり、予選から激しい試合が見られそうだ。

「セブンズは何が起こるかわからない」と以前から言われているが、日本一を狙うチームは、まず予選プールでしっかり2勝して、カップトーナメントに進みたいところだ。

なお、3つのトーナメントごとにMVPが選ばれており、昨年のカップトーナメントのMVPは報徳学園の伊藤利江人(明治大学1年)、一昨年はU20日本代表で活躍する東海大大阪仰星の御池蓮二(立命館大学1年)、2019年大会は桐蔭学園の伊藤大祐(早稲田大学4年)だった。MVPが誰になるかを予想しながら見てもきっと楽しめるはずだ。

今年の高校セブンズで王者に輝くのはどの高校となるのか。全国48校が夏の菅平を熱くする!

昨年の各トーナメント優勝校(左からプレート:常翔学園、カップ:報徳学園、ボウル:青森山田)

◆予選プール組み合わせ

A:常翔学園(大阪)、石見智翠館(島根)、黒沢尻工業(岩手)
B:静岡聖光学院(静岡)、秋田工業(秋田)、松山聖陵(愛媛)
C:仙台育英(宮城)、天理(奈良)、倉敷(岡山)
D:報徳学園(兵庫)、鹿児島実業(鹿児島)、青森山田(青森)

E:桐蔭学園(神奈川)、熊本西(熊本)、中部大春日丘(愛知)
F:流通経済大柏(千葉)、日本航空石川(石川)、高鍋(宮崎)
G:光泉カトリック(滋賀)、日川(山梨)、高川学園(山口)
H:國學院栃木(栃木)、大分東明(大分)、飯田OIDE長姫(長野)

I:佐賀工業(佐賀)、倉吉東(鳥取)、山形中央(山形)
J:岐阜工業(岐阜)、明和県央(群馬)、高松北(香川)
K:札幌山の手(北海道)、若狭東(福井)、高知中央(高知)
L:長崎南山(長崎)、早稲田実業(東京)、熊野(和歌山)

M:城東(徳島)、川越東(埼玉)、関西学院(兵庫)
N:名護(沖縄)、富山第一(富山)、磐城(福島)
O:尾道(広島)、京都工学院(京都)、開志国際(新潟)
P:東福岡(福岡)、茗溪学園(茨城)、四日市工業(三重)

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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