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トライを挙げる対抗戦選抜のCTB秋濱
7月2日(日)、真夏を感じさせる暑さの中、東京・秩父宮ラグビー場で「第11回関東大学オールスターゲーム2023」が行われた。
午前11:00からの4試合はセブンズで行われ、下記のような結果になった。
・午前11:00 リーグ戦選抜RED 5-29 リーグ戦選抜BLUE
・午前11:30 理工系リーグ選抜 19-19 医歯薬リーグ選抜
・午後 0:00 対抗戦Bグループ選抜 0-63 リーグ戦2部選抜
・午後 0:30 JSKS RFC 21-10 順天堂大学医学部ラグビー部
PR 56m 走
第4試合後、春季交流大会に参加しているチームから推薦選手を募り、22mラインから22mラインまで、PR(プロップ)の選手が56mを走り抜ける競争「PR56m走」も行われた。1組目は東洋大学のPR島田晃誠(2年)が、2組目は東海大学のPR姚優(4年)が優勝した。
対抗戦選抜
そして午後2:00からメインゲームである関東大学ラグビー春季大会Aグループ所属チームから選抜された対抗戦選抜 vs. リーグ戦選抜の試合が行われた。
リーグ戦選抜
選手たちは互いに昨日集まったコンバインドチーム。リーグ戦選抜の主将FB(フルバック)谷口宜顕(東海大学4年)は「2日しかないので、全体の戦略を見直して戦うよりは、ぞれぞれの強みを出して1対1を作ってチャレンジする」、また対抗戦選抜の主将HO(フッカー)江良颯(帝京大学4年)は「コミュニケーションを増やす。対抗戦のプライドを持つ。楽しむ」にフォーカスしたという。
対抗戦選抜FB高田の先制トライ
前半は互いにトライを取り合う展開となった。先制したのは過去の対戦成績で5勝3敗とリードしている対抗戦選抜だった。前半4分、ゴール前スクラムを押し込むと、サインプレーから筑波大学の選手で唯一先発したFB高田賢臣(4年)が中央右にトライ、自身でゴールを決めて、7-0とした。
すぐにリーグ戦選抜も反撃。7分、モールを押し込んでNO8(ナンバーエイト)佐川奨茉(日本大学4年)が右隅に押さえてトライ。キックティーが届かずSO(スタンドオフ)武藤ゆらぎ(東海大学4年)がドロップキックでコンバージョンを沈めて、7-7の同点とした。
第11回関東大学ラグビーオールスターゲーム2023
【ハイライト】リーグ戦選抜 vs. 対抗戦選抜
17分、対抗戦選抜はゴール前のスクラムを押し込み、NO8延原秀飛(帝京大学4年)が押さえてトライ(14-7)。27分にはリーグ戦選抜は、相手の反則からCTB(センター)ジョアペ・ナコ(日本大学3年)が、クイックタップから強引に押さえて、2点差に迫った。直後の前半29分、対抗戦選抜はキックカウンターからボールを継続し、最後はCTB(センター)秋濱悠太(明治大学3年)が右中間に押さえてトライ。19-12とリードを広げた。
しかし、ここからゲームはリーグ戦選抜の時間帯となる。34分、中盤でターンオーバーするとボールを継続し、WTB(ウイング)石岡玲英(法政大学4年)が抜けだし、最後はフォローしたWTB中川湧眞(東海大学3年)がトライ。さらにロスタイム、SO武藤がゲインし、最後は再びWTB中川がトライを挙げて26-19とリーグ戦選抜がリードしてハームタイムを迎えた。
2トライを挙げたリーグ戦選抜のCTBナコ
後半、先にトライを挙げたのもリーグ戦選抜だった。後半7分、ラインアウトからSO谷口が裏にキック、そのボールをFB谷口がキャッチしゲインし、ラックからSO武藤がパスアウトしたボールに、CTBナコが走り込んで中央にトライ。リーグ戦選抜が33-19と大きくリードした。
しかし、対抗戦選抜も焦ることはなかった。15回まで交替ができるルールの中、途中出場の慶應義塾大学のSO山田響(4年)を中心に攻撃を仕掛ける。15分、クイックタップから攻めた途中出場のSH(スクラムハーフ)萩原周(明治大学4年)のパスを受けたFL(フランカー)青木恵斗(帝京大学3年)が中央にトライを挙げて反撃開始。
声出しOKで大いに盛り上がった
19分にSO山田のキックパスを途中出場のWTB榎本拓真(青山学院大学3年)がトライを挙げて2点差に追い上げる。28分にはアドバンテージが出ている中、オフロードパスをつないでLO本橋拓馬(帝京大学3年)がトライし逆転。31分には再びWTB榎本が押さえて、43-33と逆に10点のリードを奪った。
トライを挙げるリーグ戦選抜SH稲葉
試合終盤、今度はリーグ戦選抜が意地を見せる。37分、ラックサイドをSH稲葉聖馬(大東文化大学4年)が突いてトライ、5点差に追い上げた。そしてロスタイム、対抗戦選抜のスクラムでボールをキープすれば試合終了と思われた。
同点トライを挙げたリーグ戦選抜のWTB石岡
しかし、リーグ戦選抜はスクラムでプレッシャーをかけてターンオーバーに成功。そのボールを継続し、最後はSO武藤のパスを受けたWTB石岡がスピードで相手のディフェンスを切り裂き、左中間にトライを挙げて同点に。SO武藤のゴールは外れてそのまま43-43の引き分けでノーサイドとなった。
これで対抗戦選抜とリーグ戦選抜の通算成績は対抗戦の5勝3敗1分となった。MVPはリーグ戦選抜のアタックをリードしたSO武藤が受賞した。「4年目にして初めて、お祭りの感じというか、盛り上がるオールスターの大会を経験できてすごく楽しかった」(武藤)。
MVPのSO武藤
対抗戦選抜の相馬朋和監督(帝京大学)は「暑い中で見ている人が熱くなったんじゃないかな。ワクワクするチームがだんだん1つになって、最後はどっちか勝つがわからない素晴らしいゲームを見せてくれた」。
対抗戦選抜
江良主将は「しんどい場面でいつも戦っている対抗戦のメンバーと切磋琢磨して、リーグ戦と戦うのは新鮮で楽しい試合でした。今日戦った仲間と対抗戦、大学ラグビーを引っ張っていけたらと思います」と話した。
リーグ戦選抜の木村季由監督(東海大学)は「リーグ戦53大学の代表というメンバーで、アグレッシブに行こうと学生たちはそれぞれの持ち味を出して、最後まで熱い中、いいプレーをしてくれた。最後、痺れる時間を作れたのは良かった」。
同点トライを挙げて喜ぶリーグ戦選抜
FB谷口主将は「選手たちも勝つつもりでやっていて、チームとして3勝5敗を意識しなかったが、個人としては絶対勝ちたいというマインドを伝えていた」と振り返った。
こうして関東大学ラグビーはオールスターで春シーズンを終えた。少し休んだ後、各チームは夏合宿を行い、秋の関東大学対抗戦、関東大学リーグ戦の本番に備えていく。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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