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ラグビー コラム 2023年6月24日

ラグビー日本代表、ワールドカップに向け、ファンの思いが詰まった新ジャージをお披露目

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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ラグビー日本代表の新ジャージ

6月23日(金)、東京・丸の内ビルディング1階マルキューブで「ラグビー日本代表2023新ジャージー発表会in MARUNOUCHI」が行われ、ラグビー日本代表が9月8日に開幕するラグビーワールドカップで着用する新しいジャージーがお披露目された。

まず、日本ラグビーフットボール協会の土田雅人会長が「2019年の(日本代表の)丸の内のパレードの姿を忘れることができません。丸の内で発表できることをうれしく思います。ファンのみなさま、この桜のジャージーを着て、国内の5戦、イタリア代表との試合、本番を染めていただければと思います」と挨拶した。

株式会社ゴールドウインの渡辺貴生代表取締役社長は「1997年から日本代表のジャージーをサポートさせていただいて、今回でワールドカップは7回目になります。カンタベリーというブランドは多くのラグビーファンとともに築き上げてきました。みなさんからいただいた、思い出のあるジャージーを素材開発に使わせていただき、選手の着るジャージーとなったことは素晴らしい。機能面でも過去最高のジャージーとなった。勝つための準備ができた、という状況ではないか」と話した。

代表5選手、応援サポーター東原さんと浅野さんとファン8人

そして、いよいよ新ジャージーがお披露目された。「NEW JAPAN JERSEY-FIRST XV」として日本代表選手5人(姫野和樹ワーナー・ディアンズ齋藤直人松田力也李承信)、ラグビー日本代表応援サポーター2023の2人(東原亜希さん、浅野杏奈さん)、さらにファン8人、計15人が新ジャージーを着用して登場した。

新ジャージーのコンセプトは「「Made to BE TOUGH」。84人の選手を3Dスキャナーで計測し、耐久性、軽量性、運動性、快適性を4つの軸に開発され、そのバランスを極限まで追求したという。さらにファンから1266枚のジャージーを譲り受けて、それを新ジャージーの素材としてリサイクルした再生ポリエステル繊維を使用している。

2019年のデザインを踏襲した新ジャージ

前回大会はフロントロー用、セカンドロー・バックロー用、バックス用と3種類のジャージーを用意したが、今大会ではFW(フォワード)用とBK(バックス)用と2種類を基本モデルとして開発された(フロントローはサイズで対応可能だという)。

ショーツ(パンツ)もリサイクル繊維を使用し、FW用とBK用を用意。ストッキング(靴下)も2本指だけでなく、5本指も選べるようになり、さらに内側に滑り止め効果のある糸、外側には特殊な樹脂をプリントし、両面からグリップ力を強化した。

「リポビタンD」のロコが入ったジャージー

2019年のジャージーは、日本代表チーム、ファンからも好評だったため、新ジャージー全体のデザインコンセプトは「兜:KABUTO」を継承し、吉祥文様(WAGARA)も同様に使用されている。ただ、赤の横縞は3本から4本となり、さらに丸首となり襟がデザインされた。

背番号のフォントも変更

さらにワールドカップ仕様のジャージーには開催国に敬意を込めて、フランス国花であるユリが「WAGARA」の中、中央にワンポイントで配置された。胸に「リポビタンD」のロゴが入ったバージョンは国内外のテストマッチで着用される。また、背番号のフォントも黒一色のフォントからやや変更された。

株式会社ゴールドウインのカンタベリー事業部長・日本代表ジャージー開発総責任者の石塚正行氏によると「糸の素材と生地の両面からチャレンジして、ラグビージャージーに必要な強度を達成し、軽量性や快適性も2019年ジャージーを上回ることができた」と胸を張った。

同社によると耐久性はFW用は3.0倍、BK用は2.6倍と大幅に向上。軽量性は、FW用は19%、BK用は4%軽量化。快適性では、通気性でFW用は162%、BK用は40%向上。速乾性に関してFW用は19%、BK用は7%向上、汗によるべたつきも大幅に軽減されたという。

SO松田

新ジャージーを着て登壇した日本代表選手たちは、「ファンのジャージーが素材になったと聞いて、以前より責任を感じた」とSH(スクラムハーフ)齋藤直人が言えば、SO(スタンドオフ)松田力也は「ワールドカップが近づいてきたと感じた。ファンが着ていたジャージーが素材になって、より一緒に戦えていると思うし、(重さは)軽くなったと思うが、ファンの思いがつまったジャージーなので、そういった意味では重さを感じる」と話した。

LOワーナー・ディアンズ

LO(ロック)ワーナー・ディアンズも「東芝(ブレイブルーパス東京)もカンタベリーなので、練習でジャージーのテストもやって、すごくいい感じにフィットしている。前のジャージーより薄くて軽い感じがする」。SO李承信は「フィット感が増して、ゲームで最大限のパフォーマンスを出すために作られていると感じた」と新ジャージーを着た感想を話した。

左からSH齋藤、FL姫野、SO李

そして、FL(フランカー)姫野和樹は、「このジャージーはファンの皆さんのジャージーをリサイクルして、その素材をもとに作られたと聞いた。選手としてはこのファンの思いをジャージーを着て、肌で感じられるということはすごく心強い。また、この歴史ある日本代表のジャージーを新たな高みに持っていくことが僕たちの責任。このジャージーを着て試合する日を楽しみにしながら、日々のタフな合宿頑張っていきたい」という言葉で締めた。

すでに新しいラグビー日本代表のレプリカジャージーは、カンタベリーのオンライン(6月26日まで)、直営店(6月28日まで)で予約が始まっており、6月29日から発売されるという。

なお、7月8日(土)のオールブラックスXV戦(秩父宮ラグビー場)はJAPAN XVとして戦うため、新ジャージーは日本代表として戦う7月15日のオールブラックスXV戦(熊本・えがお健康スタジアム)で初披露される。

もちろん、その後のパシフィックネーションズ、ワールドカップでも着用する。ラグビー日本代表が新ジャージーを身にまとい、新たな強さを見せることに大いに期待したい。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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