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ラグビー コラム 2023年6月12日

【ハイライト動画あり】立正大学が春を白星締め!法政大学は秋の雪辱戦へ。第12回関東大学春季交流大会Bグループ

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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第12回関東大学春季交流大会のBグループ。6月11日(日)に行われた雨中戦、1勝3敗同士の「法政大学×立正大学」。

ボールが滑るコンディション、反則によって、序盤はエリアを一進一退。ホームグラウンドで大会2勝目を挙げたい法政大も、立正大CTBキニ・ヴィエダタのハイパント攻撃に対処。ハイパントに苦戦した昨季対戦と同じ轍は踏まなかった。

先制点はそんな法政大だった。

HO仙波陸のジャッカルなどで失点を防ぐと、相手反則から左コーナーへ。肉弾戦となり、ショートサイドにポジショニングしたWTB松田陸空にSH山脇一真が反応。目の前のインゴールに飛び込み、5点を先取した。

フィジカルバトルにおいてもゲームキャプテンのLO竹部力が奮闘。ペネトレーターで司令塔もできるCTBキニ・ヴィエダタのキャリーも防ぎ、存在感を示す。

しかし立正大はモールに光明。

相手がラックで反則(ノット・ロール・アウェイ)。法政陣に侵入すると、まずは堅固なモールでこの日1本目。さらに2分後(前半34分)にも「相手ノットロールアウェイ→モール」というパターンで2連続トライ。12-5と逆転に成功した。

しかし粘る法政大も、相手反則からのモールによるトライで反転攻勢。2点差(10-12)に迫った。ところが前半終了直前だった。

立正大はFB清永修太郎がキック「50:22」を成功。ここからフェーズ攻撃を仕掛けると、序盤から鋭いタックル、ランでエナジーを与えていたSH三原大河が、防御裏へグラバーキック。

ここで法政大WTB松田が手を掛けてトライを防いだとして、ペナルティトライ。瞬間的な反則を見逃さなかった、清水建設江東ブルーシャークスのチームレフリーでもある新藤遼太郎レフリーの判断が光った。

法政大は前半を10点ビハインド(10-19)で折り返すことになり、さらに後半開始10分間は14人で戦うことに。

すると後半開始直後にWTBハインリッヒ・フルックスにインターセプト・トライを許し、ビハインドは14点(10-24)に。

ラグビー関東大学春季交流大会2023 Bグループ

【ハイライト】法政大学 vs. 立正大学

しかし法政大も苦しい状況で粘り強い。途中出場したCTB田中大誠が広いタックルレンジでトライセーブ。PR四元涼太もスクラムトイメン3番のキャリーからボールをもぎ取る好プレー。守備からエナジーを増していく。

が、後半15分だった。

流れを変えたのはスクラムだ。

立正大が敵陣ゴール前の相手ボールスクラムでプッシュ。押し切り、相手の反則を誘発するターンオーバー。局面を一気に反転させると、最後はFW戦で押し込み、LO八木崇太がチーム5本目。31-10までリードを広げた。

大会最終戦、春季大会を白星で締めたい法政大も粘る。

突破口を開いたのは途中出場組だ。まずはキャリーに定評がある16番石川空悟が粘り強い突進&オフリードパスで突破演出。寺前琉達から17番袴田賢へと繋ぎ、まずは後半最初のトライ。

さらに雨脚が強くなる中、法政大はキック「50:22」で敵陣右の得点機。モールは押し切れなかったが、途中出場のHO石川がキャリーに切り替えて2連続トライ。フランカーもできる21歳が反撃の狼煙を上げる。

これで点差は、1トライ1ゴールで同点になる7点差(24-31)。

法政大はさらに敵陣22m内でラインアウトの好機。しかし立正大が守り切る。法政大はパスミスも重なり、今度はビジターの立正大に好機。

右ラインアウトから順目の2次攻撃で、南アフリカ出身WTBハインリッヒ・フルックスが相手を弾いて豪快トライ。

流れをふたたび引き寄せると、後半40分には、守備も献身的だったPR多田翔一朗らがラック脇のバトルに勝利。トライラインの先に押し込み2連続トライ。

ミスから追撃を逃した法政大。

終盤の2トライで突き放した立正大。最終スコアは41-24。立正大はFWとBKがそれぞれトライを取り合う地力を見せた。

大会2勝目を挙げた立正大は、2勝3敗でBグループ4位フィニッシュ。法政大は1勝4敗で同5位となった。

立正大は攻防に自信を深め、法政大も課題と収穫を手にした。リーグ戦での再戦はどうなるか、雪辱はあるか、秋の本番が楽しみだ。ちなみにBグループの首位は、同組最終戦、6月18日(日)の筑波大学(勝点19)と日本大学(勝点15)で決定する。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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