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東海大学vs.明治大学
4月に始まったラグビー関東大学春季交流大会も中盤戦を迎える。Aグループでは、5月28日(日)、関東大学リーグ戦5連覇中の東海大学が、昨季の関東大学対抗戦2位で、今季創部100周年を迎えている明治大学と激突する。
東海大学は2戦目の早稲田大学(昨季対抗戦3位)に19-33と敗れたが、リーグ戦のライバル流通経済大学(昨季リーグ戦2位)と東洋大学(昨季リーグ戦3位)には、40-21、113-21と勝利。勝ち点10として、2連勝中の帝京大学(昨季対抗戦1位)、明治大学と並んで首位タイとなっている。
一方の明治大学は春季大会の開幕戦で、流通経済大学から10トライを重ねて58-12で快勝し、先週は熊本で早稲田大学との「早明戦」で、45-24と攻め勝って2連勝と好調を維持している。
東海大学、明治大学ともに昨季は大学選手権の準々決勝で敗戦し、年内にシーズンを終えただけに、その悔しさを糧に新チームをスタートさせている。両チームともFW(フォワード)、BK(バックス)ともにタレントが揃うチームだけに攻守、セットプレーとみどころの多い試合となりそうだ。
東海大学
それではまず、東海大学のメンバーから見ていきたい。FWの第1列は左PR(プロップ)高橋凜(4年)は、前節から引き続き先発するが、メンバー外から右PR本田啓(3年)は3番をつけ、HO(フッカー)安藤良太(4年)は控えから昇格した。
LO(ロック)の椎名耀二(4年)は5番から4番にシフトし、今井郁太(3年)はメンバー外から先発する。バックローはFL(フランカー)佐々木浩祐(4年)は前節と同じく7番をつけるが、メンバー外からFL薄田周希(2年)が先発し、副キャプテンを務めるオフィナ・アフ(4年)は、FLからNO8(ナンバーエイト)へ移動した。
ハーフ団は控えから昇格したSH(スクラムハーフ)辻時羽(3年)と、判断に長けた攻撃的なSO(スタンドオフ)武藤ゆらぎ(4年)がコンビを組み、CTB(センター)陣は近藤翔耶(3年)と、FBから上がったキャプテン谷口宜顕(4年)の2人が務める。
ベンチにはHO伊波大地(3年)、PR玉木皓盛(4年)、PR佐藤颯人(4年)、LO朴淳宇(4年)、FL/LO中山竜太朗、FL/NO8ヴィリアミ・マフィ(2年)、FL/NO8弓部蒼生(4年)、SH山田莞大(2年)、SO中村大介(3年)、CTB水谷元気、FB千葉康瑛(3年)が控える。
セットプレーはまだ強化を進めている途中で例年より圧倒的ではないが、「ボールを動かす練習をやってきている」と木村季由監督が話す通り、SO武藤を中心にFW、BK一体となったアタック力は目を見張るものがある。この試合でもボールを積極的に動かすラグビーが見られるはずだ。
明治大学
続いて明治大学。100代目のキャプテンCTB廣瀬雄也(4年)が今季初めて公式戦に出場することが大きなトピックだ。
FWは1~4番までは前節と同じでPR中山律希、為房慶次朗、HO松下潤一郎、副キャプテンLO山本嶺二郎と4年生が並ぶ。右LOにはハイボールキャッチが得意な佐藤大地(3年)が控えから昇格し、前節先発だったLO亀井茜風は控えに回った。バックローは控えからFL石浦大貴(4年)が上がり、FL森山雄太(4年)と、NO8木戸大士郎(3年)は先週に続いて先発する。
ハーフ団はSH萩原周とSO伊藤耕太郎の4年生の2人、CTBは廣瀬主将とコンビを組むのは前節と同じく13番を背負うCTB秋濱悠太(3年)だ。バックスリーは1年ながら先発の座を射止めているWTB海老澤琥珀(報徳学園出身)と、WTB安田昂平(3年)、そしてFBには前節2トライと気を吐いた池戸将太郎(4年)が引き続いて務める。
ベンチメンバーはLO亀井以外にHO木谷光(1年、報徳学園)、PR床田淳貴(4年)、慶應義塾大学で活躍したSO古田京の弟でPR古田空(4年)、FL福田大晟(3年)、SH大越勇気(4年)、CTB石塚勝己(4年)、WTB西川賢哉(4年)、高校日本代表でキャプテンを務めたFL/LO大川虎拓郎(1年、東福岡)、伊藤宏明コーチの息子SO伊藤利江人(1年、報徳学園)、CTB東海隼(2年)が入った。
昨季の反省から新チームになって、よりフィジカルトレーニングに精を出しているという明治大学。やはりスクラム、ラインアウトモールといったFWからリズムを作りたい。そしていいボールが供給されれば、SO伊藤耕太郎、CTB廣瀬主将、FB池戸らタレントが揃うBK陣は一気にトライを取り切る力もある。
大学選手権で初優勝をうかがう東海大学と、100周年の節目に14度目の優勝で祝いたい明治大学。強豪校同士の激突は5月28日(日)、山梨・JITリサイクルインクスタジアムで午後1:00にキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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