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ラグビー コラム 2023年5月13日

春初戦を快勝した明治大学、熊本で因縁の相手・早稲田大学に挑む。ラグビー関東大学春季交流大会

ラグビーレポート by 明大スポーツ新聞部
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昨年度春季大会での明大FW陣

5月7日に行われた関東大学春季交流大会の流通経済大学戦を制した明治大学。今週末には早くも春シーズン大注目の一戦を迎える。相手は因縁の相手・早稲田大学。昨年度公式戦で対戦した3戦は、2勝1敗で明大が勝ち越しているが、いずれの試合も接戦となっている。まずは、昨年度の公式戦3戦を振り返っていく。

初戦となった昨年度の春季大会は、札幌ドームで火花を散らした。両校ハイレベルな戦いが続き、80分の時点では19-19の同点。しかし、ロスタイムに敵陣ゴール前で自慢のFW(フォワード)陣のモールで押し込み、明大が26-19で勝利。まさに「伝統の一戦」にふさわしいと言える試合だった。

2戦目は関東大学対抗戦での対戦。9年ぶりに国立競技場で「明早戦」が行われた。試合開始から明大が連続3トライを挙げ、勢いに乗るかと思われたが、早大に点差を詰められ接戦に。終盤も必死の攻防戦が繰り広げられ最後まで分からない試合となった。結果、35-21で勝利を決めたが、点差以上に実力差は感じられない内容だった。

対抗戦からわずか3週間後。秩父宮ラグビー場にて、全国大学選手権の準々決勝で3戦目を迎えた。対抗戦と選手権で早大に連勝することは難しいというジンクスを破るべく挑んだ明大は、またもや互角の戦いを繰り広げ、前半を14-13の1点リードで折り返す。

しかし、後半に入るとスクラムでのペナルティやインターセプトからのトライを献上し、思うような戦いができない。そのまま流れを取り戻せず、21-27で敗北を喫した。この結果、明大は6年ぶりに正月越えを逃し、無念のベスト8で敗退となった。

昨年度3試合の最終スコアを見ると、全て2トライ差以内となっており、今試合も接戦が見込まれる。また、伝統的に「FWで縦に攻める明大」「BK(バックス)で横に展開する早大」と比較されることが多いが、ここ数年の早大はかなりFWに力を入れている。

早稲田大学vs.明治大学

実際に、今試合スタメンの明大FWの合計体重は825kgであるのに対して、早大FWの合計体重は841kgと明大を上回っている。先週の春季大会では、早大は大型FWを強みにする東海大学に対して、33-19と勝利を挙げており、モールで押し込む場面も多く見られたため、FW強化の効果はすでに発揮されている。

関東大学春季交流大会2023 Aグループ

【ハイライト動画】流通経済大学 vs. 明治大学 明治大学が春の初戦を快勝

「僕らもサイズアップを目指してハイブリッド重戦車ということで鍛えているので、早稲田のFWを圧倒したい」(右LO/ロック亀井茜風・政経4=長崎北陽台)。両校のFW勝負はみどころでもあり、勝利の鍵の1つになる。

昨年度対抗戦・明早戦での安田

だが、みどころはFWだけではない。流経大戦では雨天でボール捌きが難しい状況でも、BKに展開し走りきってトライを取る場面が目立った。実力者揃いのBK陣だが、その中でも今試合注目したいのは、右WTB(ウイング)安田昂平(商3=御所実業)だ。昨年度出場した公式戦ではFB(フルバック)での起用だったが、今年度は2試合連続WTBでの出場となる。

流経大戦では、持ち前のスピードと突破力を生かし3トライを挙げる活躍を見せた。「流経大戦のようにみんながつないでくれたボールを自分が取り切って、チームに流れを与えるようなプレーをすることが毎試合のテーマ。そのテーマを早大戦でもしっかりこなせるようにしたい」(安田)。今試合でも安田の俊足を生かしたプレーが会場を沸かせてくれるに違いない。

日曜に迫った春の明早戦。勝負の地は熊本県えがお健康スタジアムだ。「せっかく熊本に行けるチャンスがあり、しかも早稲田と対戦ということなので、勝っていく気持ちで熊本の思い出を作りたい」(左LO山本嶺二郎・法4=京都成章)。因縁の相手との春の初戦は、5年ぶりの選手権優勝を狙う明大にとって重要な一戦となる。

文:豊澤風香/写真:牛嶋淳太郎(明大スポーツ新聞部)

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明大スポーツ新聞部

1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。

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