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東海大学 vs. 早稲田大学
4月14日に始まった第12回関東大学ラグビー春季交流大会。昨季の関東対抗戦と関東リーグ戦上位3チームずつが参加するAグループでは、今節も2試合が行われる。
ホームの東海大学は初戦で流通経済大学(リーグ戦2位)と対戦し、6トライを挙げて40-21で勝利。好調なスタートを切った。1998年から指揮を執る木村季由監督は、白星で飾った試合から両翼の背番号を変えた以外、先発15人を替えることはなかった。
FW(フォワード)第1列はPR(プロップ)シアレ・オトゥホウマ(3年)、PR杉浦皓亮(2年)、HO(フッカー)安藤良太(4年)。LO(ロック)は中山竜太朗(3年)、朴淳宇(4年)のコンビ。バックローは副将FL(フランカー)アフ・オフィナと佐々木浩祐(ともに4年)、NO8(ナンバーエイト)大森光(3年)が入った。
BK(バックス)は、ハーフ団が前節2トライを挙げたSH(スクラムハーフ)辻時羽(3年)、不動の司令塔SO(スタンドオフ)武藤ゆらぎ(4年)の2人。CTB(センター)は何松健太郎(4年)と近藤翔耶(3年)。バックスリーはWTB(ウイング)岡村優太、中川湧眞の3年生コンビ、最後尾にはランに長けてタックルも強い主将のFB(フルバック)谷口宜顕(4年)が入った。
リザーブも前節と10人中7人が同じで、今節はPR細川大介(4年)、SO中村大介(3年)、FLヴィリアミ・マフィ(2年)がチャンスをつかんだ。
東海大学は前節同様、SH辻、SO武藤のハーフ団を中心にFW、BK一体となったアタックで前に出て、プレッシャーをかけてトライを取り切りたい。ただ、スクラム、ラインアウトでは後手を踏んだ部分もあり、しっかり修正した姿を見せたいところ。
一方、練習試合では高麗大学、白鴎大学に快勝した早稲田大学。3シーズン目を迎える大田尾竜彦監督が今季初の公式戦を迎える。
まず、FW第1列はPR門脇浩志、下村勇貴、HO佐藤健次と3年生が並んだ。LOは藤井将吾、池本大喜(ともに4年)の2人。バックローは昨季、ルーキーながら躍動したFL粟飯原謙(2年)と副将の永嶋仁、NO8村田陣悟(ともに4年)が入った。
自慢のBK陣はSH宮尾昌典(3年)と主将SO伊藤大祐(4年)のハーフ団。CTBには15人制の試合で初出場となる岡本大輝と副将の岡崎颯馬(ともに4年)のコンビ。両翼はWTB磯崎錬太郎(4年)とWTB細矢聖樹(3年)の2人。FBには人に強いFB久富連太郎(4年)が入った。
控えにはHO安恒直人(3年)、PR山口湧太郎(2年)、PR亀山昇太郎(3年)、LO細川大斗(4年)、FL栗田文介(2年)、SO京山秀勇(4年)、WTB高柳壮史(2年)、LO鈴木風詩(3年)、SO/CTB守屋大誠(3年)、CTB金子礼人(2年)が入った。
BKにタレントの揃う早稲田大学はやはりFWの奮闘が鍵を握る。FWが互角に戦えばSH宮尾、SO伊藤のハーフ団がボールを動かし、高速BKがトライを取り切るはずだ。
早稲田大学の今季のスローガンは4年生たちで考えた「WASEDA FIRST」。日本一奪還のために早稲田を一番に考えるという思いと、全てのファーストプレーの精度にこだわり先手を取るという意味が込められた。
一方、東海大学のスローガンは初の大学日本一を達成するために「我々の手で火をおこし燈をともすということ」という思いを込めて「燈(ともしび)」となった。また、「燈」をともすため、自分で限界を決めずに限界の向こうへ挑戦し続けるという意味を込めて「Go beyond your limits」というサブタイトルを付けた。
この10年あまり、早稲田大学は春季大会で東海大学に勝利することができていない。全てのファーストプレーの精度を上げて、春の開幕戦でしっかり勝利して勢いに乗りたい。一方、「今季こそ」と熱い思いを持って臨んでいる東海大学はホームで強豪相手に勝ち切ってさらなる自信につなげたいところ。
東海大学と早稲田大学という関東を代表する強豪同士の激突は雨が予想される中、5月7日(日)、午後1時にキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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