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ラグビー コラム 2023年5月4日

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ、初のファイナル進出のカギは「Unseen Work」。ジャパンラグビー リーグワン

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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練習前に気合いを入れる選手たち

5月14日(日)に行われるジャパンラグビー リーグワンのプレーオフ準決勝に向け、クボタスピアーズ船橋・東京ベイリーグ戦2位)が千葉・市原スポレクパークで合宿を行っている。3日(水)の午後の練習がメディアとファンに公開され、練習後にはコーチや選手が報道陣に対応した。

◆5月14日(日)12:05 秩父宮ラグビー場
ジャパンラグビー リーグワン プレーオフトーナメント準決勝
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs. 東京サントリーサンゴリアス

スピアーズは準決勝で、リーグ戦で2度対戦し勝利している東京サントリーサンゴリアス(リーグ戦3位)と激突する。練習は1時間半ほどだったが、キックを蹴った後のディフェンスのプレッシャーや、相手のキックに対するカウンターアタックなどの対応に時間を割いた。

フラン・ルディケHC

2016年からスピアーズの指導を続けているフラン・ルディケHC(ヘッドコーチ)は「(キッキングゲームはチームとして)ギアを変えていかないといけないところ。対抗力、つまり相手がやってくることに対して、スピアーズがやりたい、見せたい画を作りチャンスにつなげるか。それがエナジーにつながる」。

「そのためにはディフェンスでハードワークする。サントリーはアタックマインドが強いので、いいチャレンジになるが、どれだけディフェンスで対応できるか(が大事)」と説明した。

SOバーナード・フォーリー

オーストラリア代表SO(スタンドオフ)バーナード・フォーリーも「キッキングゲーム、つまり正しいエリアで、キックでプレッシャーをかけることができるか。(キッキングゲームで)いい形にもってくことが勝利につながる」とコメント。

リーグ戦で16トライを挙げたWTB(ウイング)木田晴斗(立命館大学出身)も「陣取り合戦はラグビーで重要になってくるし、相手もそこ(エリアマネジメント)をやってくる。そこがキーポイントになってくるので、この1週間、フォーカスした」と話した。

CTB立川理道キャプテン

サンゴリアスとはプレーオフ準決勝で今季3度目の対戦となる。キャプテンCTB(センタ-)立川理道は「(4月の対戦では)規律のところは良かったが、ボールを手放したところで自由にやられたので、ディフェンスを修正したい。リーグで2回勝つことができたが、プレーオフの戦いは厳しいものになる。対サントリーではなく、プレッシャーの中で自分たちの戦いをしていきたい」と意気込んだ。

HOマルコム・マークス

オフの1週間で故郷に戻り、家族に会ったという南アフリカ代表HO(フッカー)マルコム・マークスは「3度目の対戦でさらに難しくなってくると思うが、自分たちがコントロールできることをどれだけできるか。準備もしっかりやっているし、リーグ戦同様にどれだけ自分たちのベストに持っていけることができるか」と語気を強めた。

新人賞候補のWTB木田晴斗

また、新人賞候補のWTB木田は「自分の持てる力をしっかりだして役割を果たしたい。メンタル的なところでも、しっかり準備して臨めればトライも取れてくる。歓声もいつも以上に多いと思うし、いつもと違う緊張感の中で、ここまでやってきたプロセス、ベーシックなところで相手を上回れるかだと思う。(個人の)賞どうこうより決勝に行って勝つことが大きい。自分の力を見せつけたい」と前を向いた。

3シーズン連続トップ4に入ったスピアーズだが、最後のトップリーグでは準決勝でサンゴリアスに9-26、昨季のリーグワンでは埼玉パナソニックワイルドナイツに10-24で敗れている。なお、2002年の日本選手権でも準決勝で神戸製鋼に敗れている。初の決勝進出には何が大事になってくるか。

公開練習でのスピアーズ

スーパーラグビーで2度の優勝を誇るルディケHCは「準決勝は3回目になるが、過去2回学ぶことが多かったので、しっかり学んでいいチャレンジにしたい。スペシャルな試合に持っていける自信はあるし、それだけの土台もあり、ハードワークもしてきた。結局はベーシックなところができるか、『Unseen Work』、つまり観客が見えないところの仕事ができるかが結果につながる」と話した。

日本代表などで国際経験豊富な立川主将も「プレッシャーのかかる中、自分たちのラグビーができるか。システム外のことをしないことと、プレッシャーの中で、落ち着いてプレーすることが大事。自信はあるし、チームもいい雰囲気なので、さらに自信を持てるように過ごしていきたい」と話した。

そして、ワールドカップ優勝経験のあるHOマークスは「どれだけエラー、ミスを最小限に減らすことができるか。もちろんミスは起こるが、そこにどれだけ早く対応できるか、次のタスクに行けるかだと思う」と冷静に話した。

ルディケHC・立川キャプテン体制で近年、結果を残してきたスピアーズ。伝統的にスクラム、モールは武器であり、今季はフェイズアタック、カウンターでもトライを重ねて、リーグ戦での636点はリーグトップ、トライ数84はリーグトップタイなど成長した姿を見せた。

100名ほどが来場。練習後ファンサービスも行われた

スピアーズ史上初のファイナル進出に向けて、ルディケHCが「今季の仕上がりは良く感じている。自分たちのゲームスタイル、プロセスもしっかり信頼しているので、(準決勝でも)それができればいい試合、結果につなげることができる」と自信をのぞかせた。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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