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「RUGBY EXPLOSION!ファンと共に日本一の熱狂へ」。ジャパンラグビー リーグワン プレーオフトーナメント記者会見
ラグビーレポート by 斉藤 健仁リーグワン、プレーオフ会見
4月24日、東京都・丸ビルホールで「NTTジャパンラグビー リーグワン ディビジョン1」のプレーオフトーナメントのメディアカンファレンスが開催された。今季のプレーオフトーナメントのスローガンは「RUGBY EXPLOSION!ファンと共に日本一の熱狂へ」となった。プレーオフの日程、対戦カードは以下の通りだ。
◆準決勝:5月13日(土)14:35 秩父宮ラグビー場
埼玉パナソニックワイルドナイツ(1位)vs. 横浜キヤノンイーグルス(4位)
◆準決勝:5月14日(日)12:05 秩父宮ラグビー場
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(2位)vs. 東京サントリーサンゴリアス(3位)
◆3位決定戦:5月19日(金)19:00 秩父宮ラグビー場
◆決勝:5月20日(土)14:35 国立競技場
カンファレンスでは、プレーオフ進出を決めた4チームから2選手ずつが登壇。リーグ戦1位で連覇を狙うワイルドナイツはキャプテンHO(フッカー)坂手淳史とSO(スタンドオフ)松田力也、初のトップ4入りを果たした4位のイーグルスはキャプテンCTB(センター)梶村祐介と南アフリカ代表のSH(スクラムハーフ)ファフ・デクラーク。
さらに2位で初優勝を目指すスピアーズはキャプテンCTB(センター)立川理道とルーキーのWTB(ウイング)木田晴斗(立命館大学出身)、王座奪還を狙う3位のサンゴリアスは共同キャプテンのSH(スクラムハーフ)齋藤直人とHO堀越康介の2人だった。
左から松田、坂手(ワイルドナイツ)、梶村、デクラーク(イーグルス)
トークセッションでは準決勝1試合目の選手たちが登場した。初のトップ4入りを果たしたイーグルスの梶村キャプテンは「やっとこの舞台に立てることがすごくうれしい。昨季、手が届きそうで最後、自分たちから手放してしまったので、今季、何としてもプレーオフに登りたいという強い気持ちで臨んだのがこの結果につながった」と振り返った。
また、加入1年目で大きな存在感を示したSHデクラークは「すごくうれしいし、ワクワクしています。ずっとキヤノンでプレーした選手たちはプレーオフ進出して特別だったと思いますし、自分としても初年度でプレーオフ進出できてうれしく思う。さらに高みを目指していきたい」と意気込んだ。
またトップリーグ時代から3連覇を狙うワイルドナイツの坂手キャプテンは「チームとして目標を持って毎週、毎週過ごしてきたが、難しい試合もあり、勝てたゲームも負けたゲームもありみんなといっしょに強くなってきている。(リーグ戦では21-19で勝ったが)両チームともあの試合から成熟していると思いますし、オプション、ディフェンスがだんだん浸透していっている。あの時とは変わった戦いになるのではないか」と警戒した。
昨季はリーグ戦最終戦でケガを負ってしまい、プレーオフに出場できなかったSO松田は「昨年は(準決勝は)病室で見ていた。あの場所にいたい、立ちたいと思って今年プレーをしていたので、感謝したい。結果としてみなさんと恩返しできるようにがんばりたい」と話した。
選手間で質疑応答の時間もあった。イーグルスの梶村キャプテンが「イーグルスを崩していく中でどこをターゲットにしているか?」と聞くと、ワイルドナイツの松田は「梶村選手がダミアン・デアレンデをどれだけ止められるか、です」と答えると、隣にいたデクラークは「めっちゃイージーね!」と日本語を交えて答えた。
準決勝に向けてイーグルスの梶村キャプテンは「自分たちはプレーオフが初めて、いい意味でプレッシャーがないことが自分たちの強みだと思うので、恐れずにどのチームに対してもチャレンジしていきたい。ワイルドナイツに自分たちのラグビーをして勝利を収めたい」とコメント。
デクラークは「次の試合はビッグゲームで、楽しい試合になる。個々の選手よりチームのシステムを崩さないといけない。プレーオフは何があるかわからないし、プレッシャーを楽しみたい」と話した。
警戒する選手をSHデクラークだというワイルドナイツの松田は「あと2試合しかないので、チーム一丸準備したい。自分たちのラグビーをすればタイトル取れると信じているので準備して、毎試合100%、ワイルドナイツのラグビーをしてタイトル取りたい」。
そして、坂手キャプテンは「ここから負けたら終わりのゲームなので、1ポイントでも勝てば次に進める戦いが始まる。優勝に意欲はあるし、優勝カップは欲しいが、1試合1試合が大事なので、準決勝にすべて出していきたい。連覇かかっているが、今年のチームでは勝っていないので、チーム全員で取りに行きたい」と意気込んだ。
左から木田、立川(スピアーズ)、堀越、齋藤(サンゴリアス)
続いて準決勝2試合目の選手たちが登壇、リーグ戦の最終節に続いてスピアーズとサンゴリアスが激突する。
今季こそ準決勝の壁を破りたいスピアーズの立川キャプテンは、「自分たちの強みである大きなFW(フォワード)、フィジカルバトルはどの試合も、サンゴリアスさんとの試合でも、そこで優位に立ったことが結果につながった」。
「(2試合して)サンゴリアスさんのスタイル、特徴みたいなものをつかんでいる。プレーオフはプレーオフの戦い方はあると思うので、しっかり準備して戦いたい」。そして、木田は「次は(最終節と違い)トライを取るということ、対面と勝負していきたい。気を引き締めてやっていきたい」と話した。
サンゴリアスの共同キャプテンのHO堀越は「シーズン中に2回も戦っているので、お互いのことわかっているし、プレーオフでまた面白い試合が見せられると思う」。そして、共同キャプテンのSH齋藤は「特に(リーグ戦と)印象としては変わっていない。フィジカルを全面に出して戦ってくるという印象」と話した。
警戒する選手、注目する選手を聞かれてサンゴリアスのHO堀越は「対面のマルコム・マークス選手は警戒しないといけない。セットピースの要でもあり、クボタさんはセットピースを中心に組み立ててくるチーム、マークス選手はその中心だと思う」。また、齋藤は「いかに大きなFW下げるか。3週間後の試合ではしっかりフォーカスしていきたい。警戒する選手はバーナード・フォーリーと木田晴斗ですと話した。
スピアーズの立川は「齋藤直人と10番。10番は誰が入るかわからないが、ゲームマネジメントのところはしっかり警戒していきたい」。木田は「齋藤直人選手。前の試合でもエリアマネジメントで、ポイントの裏に蹴るキックでエリアを支配されてしまったので、そういうキックに警戒してやっていきたい」と話した。
準決勝に向けての意気込みを聞かれてサンゴリアスの齋藤は「プレーオフの初戦、1点差でもいいので必ず勝つ、勝ちにこだわった試合、かつファンのみなさんに楽しんでもらえるように、サンゴリアスらしいラグビーがしたい」と話した。
堀越は「サントリーではよくファイナルラグビーという言葉を使っているが、最後プレーオフでは1つ1つ、細かいところの精度、勝負どころで取り切るところなど、1点差でもいいので勝つところが重要になってくる。3週間、いい準備をして試合でいいパフォーマンスを発揮したい」と語気を強めた。
初の決勝に向けてスピアーズの立川キャプテンは「ここから自分たちの能力を上げるのは難しいので、チーム力を高めていき、メンタルも難しい状態になるので、これまでの経験を活かしてしっかりチャレンジしていきたい。ファンのみなさんの応援が力になるので、オレンジアーミーの応援を力に変えて勝ちきりたい」。
木田は「日々の練習で自信を持つことが大事だと思う。ルーキーなので自分のプレーに向き合って、ルーキーらしく泥臭く、強気なプレー選択でチームに貢献したい」とまっすぐ前を向いた。
初のトップ4入りを果たした横浜キヤノンイーグルスが王者・埼玉パナソニックワイルドナイツに対してどのようなプレーを見せるのか。はたまたワイルドナイツが強さを発揮するか。
今季3試合目となるクボタスピアーズ船橋・東京ベイと東京サントリーサンゴリアス戦では、スピアーズが3連勝で初のトップ4入りを果たすのか、それとも「ファイナルラグビー」を掲げるサンゴリアスが意地を見せて決勝進出なるか。
リーグワン チャンピオンズトロフィー
いよいよ佳境を迎えようとしているリーグワン。プレーオフでは昨季を上回るようなレベルの高い攻防が十二分に見られることは間違いない。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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