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ラグビー コラム 2023年4月20日

ディビジョン2の2強が優勝をかけて激突する大一番。ジャパンラグビー リーグワン ディビジョン2順位決定戦第3節、浦安D-Rocks対三重ホンダヒート戦プレビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
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浦安D-Rocks vs. 三重ホンダヒート

本当に本当の決戦は5月に控える入替戦だ。ただし4か月にわたるレギュラーシーズンを先頭で走り抜けるのと、2位で終えるのとでは、得られる手応えに小さくはない違いがあるだろう。何よりいい内容の勝利でここを突破すれば、2週間後のディビジョン1への挑戦に向け大きくはずみがつく。両者にとってまぎれもない大一番である。

4月9日に始まったジャパンラグビー リーグワンのディビジョン2の順位決定戦は、今週末に最終第3節を迎える。4月22日土曜日、駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で14:30にキックオフされるのは、リーグ戦1位の浦安D-Rocksと同2位三重ホンダヒートの一戦だ。D-Rocksは2週前に31-12、ヒートは先週14-13でともにリーグ戦3位の豊田自動織機シャトルズ愛知を破っており、現在は同じ勝ち点4ながら得失点差でD-Rocksが1位という状況(19対1)。今節勝利した側が、ディビジョン2の優勝チームとして入替戦でディビジョン1の12位に挑むこととなる(2位は同11位と対戦)。

スタッツ比較

今季リーグ戦のスタッツを振り返ると、ほぼすべての分野でD-Rocksが抜き出た成績を残している。10戦全勝で30点差以上の勝利が6つあり、総得点507は2位ヒートの358に150点近い差をつけてのトップ。ほかにもトライ数、ボールキャリー、ゲインメーター、ラインブレイク、ディフェンス突破、オフロードパスと、攻撃の指標になる項目で軒並みリーグ1位の数値をマークしており、圧倒的なアタック力を誇示している。

唯一の懸念材料は反則の多さで、総計125(不戦勝1があるため1試合平均13.9)は6チーム中ワースト。シンビン(イエローカード)10、レッドカード2もリーグ最多で、ヨハン・アッカーマンヘッドコーチも常々規律面を課題に挙げている。厳しい相手とのタイトな戦いになるほどゲーム展開を左右する要素だけに、入替戦を見据える上でも重要なチェックポイントになるだろう。

対するヒートは8勝2敗の勝ち点38でリーグ戦を終えた。2敗はいずれもD-Rocksに喫したもので、1巡目の対戦はホストゲームで27-35(第1節)、2巡目の最終節はビジターで10-20というスコアだ。8勝のうち30点差以上の勝利は1試合、50得点以上挙げたのは2試合で、D-Rocksほどの勝ちっぷりの派手さはない。

逆にD-Rocksを上回る数字を残しているのがセットプレーだ。ラインアウト成功率は81.2パーセントと80.2パーセントで大きな差はないが、スクラムのデータではいずれもD-Rocksを凌駕している。攻守の起点となる要の局面で優位に立ち、ディフェンスで圧力をかけてハイプレッシャーの接戦に持ち込む――というのが、勝利への道筋だろう。

浦安D-Rocksスターティングメンバー

キックオフ48時間前に発表された登録メンバーを見ていくと、D-Rocksは2週前のシャトルズ戦から先発4人を入れ替えた。左PRに西川和眞、HOに金正奎が入り、タイラー・ポールが左FLに。前節6番をつけたジミー・トゥポウはLOに上がる。

BKの変更は10番のオテレ・ブラックひとりだけ。リザーブには1月14日の第3節以来約3か月ぶりのメンバー入りを果たしたイズラエル・フォラウが名を連ね、強力な布陣となった。キャプテンを務めるのは23歳のSH飯沼蓮だ。

三重ホンダヒートスターティングメンバー

一方ヒートはFL/NO8パブロ・マテーラがメンバーから外れ、前節のスタメンからFW2人を変更。201センチ、120キロの巨漢LOヴィリアミ・ヴリが4番に入り、FL辻惇朗が9試合ぶりの復帰で6番を着ける。前節LOの小林亮太は7番に、キャプテンの古田凌は7番から8番にそれぞれシフトした。

BKは7人全員が前節と同じ顔ぶれ。SOケイレブ・トラスクにFBトム・バンクス、さらには東京五輪代表の本村直樹藤田慶和の両WTBと、こちらも強力な構成だ。バンクスとD-Rocksのフォラウの新旧ワラビーズFBのマッチアップが実現すれば、開幕節での対戦以来となる。

今季のディビジョン2を牽引してきた2強の、優勝をかけた直接対決。中2週のゲームとなるD-Rocksが十分な準備期間を経て臨めるのに対し、ヒートは連戦になるものの、1点差で振り切った前週の勢いに乗ってチャレンジできる。全勝フィニッシュか、3度目の正直での雪辱か。激戦必至だ。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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