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ラグビー コラム 2023年4月15日

【ハイライト動画あり】プレーオフ進出を目指す東芝ブレイブルーパス東京、強さを見せて勝ち点5を獲得。ジャパンラグビー リーグワン第15節

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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ハットトリックを達成した東芝WTB濱田

残り2節となった金曜ナイターは勇狼が強さを見せた。「NTTジャパンラグビー リーグワン」ディビジョン1の第15節、4月14日(金)夜には、東京・秩父宮ラグビー場で、プレーオフ進出を目指す5位の東芝ブレイブルーパス東京(9勝5敗、勝ち点43)が、10位につける三菱重工相模原ダイナボアーズ(4勝1分9敗、勝ち点20)を迎えた。

2季連続でのプレーオフ進出を目指すホストのブレイブルーパスは、第14節を終わった時点で4位の横浜キヤノンイーグルスに勝ち点5ポイント差で追っていた。トッド・ブラックアダーHC(ヘッドコーチ)は、前節からFW(フォワード)は1名のみ変更し、BK(バックス)は5人を入れ替えて臨んだ。

好調を維持している東芝NO8リーチ

FWは新人のPR(プロップ)木村星南(東海大学出身)とHO(フッカー)原田衛(慶應義塾大学出身)、LO(ロック)には21歳になったばかりの日本代表ワーナー・ディアンズ、NO8(ナンバーエイト)は同じく日本代表の中軸、リーチ マイケルらが先発した。

BKではハーフ団が、共同キャプテンのSH(スクラムハーフ)小川高廣と、1月14日の第4節以来の復帰となる昨年日本代表も経験したSO(スタンドオフ)中尾隼太。CTB(センター)はニコラス・マクカラン、フィジー代表のセタ・タマニバルのコンビ、WTB(ウイング)は濱田将暉と桑山淳生の2人となり、FB(フルバック)は松永拓朗が入った。

一方、今季ディビジョン1初参戦となった三菱重工相模原ダイナボアーズ。開幕から4連勝したが、現在9連敗。グレン・ディレーニーHCはFW2人、BK3名の先発メンバーを入れ替えた。FWは1番から5番までは前節から変更なく、新人FL(フランカー)ティモテ・タヴァレア(山梨学院大学出身)と佐藤弘樹の2人が先発した。

早稲田大学を卒業したばかりの相模原WTB小泉

BKはキャプテンSH岩村昂太と、オーストラリア代表59キャップを誇るSOマット・トゥームアのハーフ団、元ワラビーズ、CTBカーティス・ロナらは変わらず、WTBには入部したばかり小泉怜史(早稲田大学出身)がデビュー戦となった。また、FBにはアライアサ空ローランドが復帰した。

ジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン1

【ハイライト】第15節 東芝ブレイブルーパス東京 vs. 三菱重工相模原ダイナボアーズ

1月の第4節ではダイナボアーズが23-19で勝利しているだけに、ブレイブルーパスはリベンジを果たしつつ、3トライ差の勝利で勝ち点5を得たいところ。一方のダイナボアーズは入替戦回避のためにも、勝利して勝ち点を上乗せしたいと臨んだ。

ともに負けられないチーム同士の激突は午後7:00、秩父宮ラグビー場で4211人の観客を集めてダイナボアーズのキックオフで始まった。

ゴールを決める東芝SO中尾

序盤はダイナボアーズが積極的にアタックで仕掛けたものの、ブレイブルーパスがブレイクダウン、セットプレーでプレッシャーをかけてペースを握る。前半7分、SO中尾はPG(ペナルティゴール)を失敗するが、9分のチャンスは決めて、3点を先制する。

トライを挙げる東芝CTBマクカラン

15分、ダイナボアーズはハイパントキックからチャンスを得て、FBアライアサ空ローランドが中央でトライを挙げて7-3と逆転に成功する。だが、ブレイブルーパスはすぐさま反撃し、17分にはキックオフのボールをつないで、相手陣でボールを継続。最後はCTBマクカランがパスダミーからラインブレイクしトライ。10-7と逆転に成功する。

ブレイブルーパスはさらに35分、ラインアウトからモールで押し込み、最後は外に展開してWTB濱田がトライ。ロスタイムもラインアウトを起点に、CTBセタ・タマニバルがギャップを突いてトライを挙げ、24-7とリードを広げて前半を折り返した。

後半、先に得点を挙げたのはリードするブレイブルーパスだった。ラインアウトを起点に、ボールを動かして4分、最後はWTB濱田が再び左端にトライを挙げ、31-7と大きくリードを広げた。

それでもダイナボーズはあきらめることはなかった。10分、ゴール前のラインアウトモールからHO宮里侑樹が抜け出しトライ。さらに相手が反則の繰り返しでシンビンとなり、数的有利となった21分にもモールを押し込んだ後、最後はCTBロナがトライを挙げて、12点差に迫った。

接点でプレッシャーをかける東芝

しかし、「みんなの顔を見たら慌てていなかった」(小川キャプテン)というブレイブルーパスは数的不利の中でも集中力を切らすことはなかった。

突破する東芝FL佐々木

23分、ハーフライン付近でパスを受けたWTB濱田が「インサイドが空いていた」とスピードを上げ、1人で走り切ってトライ。ハットトリックを達成し38-19。さらに28分、相手のキックをチャージして、こぼれたボールをFL佐々木剛が拾いゴール前まで走り、最後は途中出場のSHジャック・ストラトンに渡してトライ。45-19と再び突き放した。

34分にはSHストラトンがインターセプトからそのまま走り切り、勝負あり。7トライを重ねてブレイブルーパスが52-19で快勝し、3トライ以上のボーナスポイントも含めて、勝ち点5を獲得した。

MOMの東芝WTB濱田

POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)は見事にハットトリックを達成したブレイブルーパスのWTB濱田が選出された。「自分の調子が上がらなかったが、メンバーに入れてもらってチームに貢献したいという気持ちがあった。結果が残せて良かった」。

総勝ち点を48に伸ばしたブレイブルーパスのブラックアダーHCは「選手たちのパフォーマンスに満足しています。セットピース、特にスクラムが良かった。いいトライを見せ、ボーナスポイントをとることができ、求めていた結果となった。プレッシャーをはね返せた部分はハッピーだ。チャンスができたときにはそれを活かせた。来週は自分たちのラグビーをしたい」と話した。

勝ち点5を加えた東芝

キャプテンのSH小川は「5ポイント取れてよかった。前半ミスもあったが、ブレイクダウンでボールキャリアが仕事して、修正する部分もあるがそんなに悪くなく、そういう仕事ができたことでテンポができた。ただ、来週の埼玉パナソニックワイルドナイツに対してはブレイクダウンを完璧にしていかないといけない」と前を向いた。

後半追い上げを見せるも、結果的に突き放された格好となったダイナボアーズのディレーニーHCは「自分たちも特に後半にいい場面もありましたけど、やはりブレイブルーパスは強かった」と相手を称えた。

SH岩村主将は「試合の中でダイナボアーズらしいプレーを出せたところもあったが、流れを僕らにつかみとれなかったのが敗因。ペナルティの数もすごく多かったことは、チームとして反省するべき点。ただ、前半は特に自陣に釘付けだったが、相手陣内に入ったときにしっかりスコアが取れた。後半も粘り強く敵陣でプレーすることでトライが取れたことは良かった」と振り返った。

リーグ戦最終節となる4月21日(金)、ブレイブルーパスはすでにプレーオフ進出を決めている埼玉パナソニックワイルドナイツと対戦する。勝ち点5を得ての勝利で、上位チームにプレッシャーをかけ、プレーオフに滑りこむことができるか。

10位のダイナボアーズは、4月22日(土)にホームの神奈川・相模原ギオンススタジアムで、開幕戦で勝利しているリコーブラックラムズ東京を迎える。ホストのファンを最終戦で勝利して喜ばせたい。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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