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ラグビー コラム 2023年4月7日

入替戦に向けきっかけをつかみたいグリーンロケッツ東葛。横浜イーグルスはプレーオフ進出へマスト・ウィンの一戦。ジャパンラグビー リーグワン第14節プレビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
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グリーンロケッツ東葛 vs. 横浜キヤノンイーグルス

プレーオフトーナメントをくっきりと視野に収めるイーグルスは、トップ4の足場を固めるべくマスト・ウィンの姿勢で臨んでくるだろう。ホストのグリーンロケッツにとっては、ディビジョン1残留に向け浮上の兆しをつかむため、何より熱心に応援を続けてくれるサポーターの想いに応えるために、クラブとしてのプライドを示さなければならない試合だ。

ジャパンラグビーリーグワンのディビジョン1はいよいよ残り3節となり、ポストシーズンに進む上位4強と、入替戦に回る下位3チームを巡る順位争いが佳境に差しかかってきた。4月9日の日曜日には、千葉県の柏の葉公園総合競技場で、NECグリーンロケッツ東葛と横浜キヤノンイーグルスの一戦が行われる(14時30分キックオフ)。

現在4位のイーグルスは5位東芝ブレイブルーパス東京との勝ち点差が「4」で、ひとつの白星と黒星が大きな意味を持つ状況。同11位のグリーンロケッツはすでに入替戦行きが確定しているが、極限の重圧がのしかかる生き残りをかけた決戦を勝ち切るためには、ここからの3試合で少しでも多くの手応えと自信をつかんでおくことが重要になる。立ち位置こそ異なるものの、それぞれにとって大事なゲームであることに変わりはない。

スタッツ比較

両チームのスタッツを比較して特徴的なのは得点力だ。13試合の総計でイーグルスがリーグ2位の482点(1位クボタスピアーズ船橋・東京ベイとわずか1点差)を挙げている一方、グリーンロケッツは12チーム中最下位の218点(1試合平均は37.1点対16.8点)。トライ数もイーグルスがリーグトップの69本をマークしているのに対し、グリーンロケッツは同11位の32本で、大きな差がある。リーグ随一のスコア能力を誇るイーグルスのアタックに対し、グリーンロケッツがいかに粘り強くディフェンスできるかが、この試合最大の焦点といえるだろう。

ちなみに今節はバイウィーク明けの中2週でのゲームで、リフレッシュしたいいコンディションで入念な準備を経て戦いに臨むことができる状況だ。1巡目の対戦(1月21日/第5節)では、イーグルスがホストスタジアムのニッパツ三ツ沢球技場で36-12と勝利を収めている。その内容を踏まえた上で、それぞれがどんな分析と対策を携えて臨んでくるかという点も興味深い。

グリーンロケッツ東葛スターティングメンバー

キックオフ48時間前に発表された登録メンバーをチェックすると、グリーンロケッツの前節東京サントリーサンゴリアス戦からの先発変更は6人。右PRが當眞琢に替わり、カヴァイア・タギヴェタウアと亀井亮依がリザーブから左右のFLに。アセリ・マシヴォウは7番からNO8へシフトする。

BKではWTB児玉健太郎が第6節以来のメンバー入りで11番に入った。これに伴い、杉本悠馬は14番に移る。CTBマリティノ・ネマニは危険なプレーによる出場停止処分が明け、第9節以来の出場。また195センチ、130キロの巨漢WTB、タンゲレ・ナイヤラボロも第8節以来6試合ぶりにリザーブに名を連ねた。

横浜キヤノンイーグルススターティングメンバー

対するイーグルスは、前節花園近鉄ライナーズ戦からスターター5人を入れ替えた。大きく変わったのはFW第1列で、左PRに岡部崇人、HOは庭井祐輔、右PR杉本達郎の並びに。また杉永亮太が7番で4節ぶりのメンバー入りとなった。

BKの変更は12番のCTB南橋直哉ひとりだけ。注目のSHファフ・デクラークはリザーブから登場の予定だ。キャプテンの梶村祐介がメンバーから外れたため、今節はLOコリー・ヒルがゲームキャプテンを務める。

2日前時点での日曜日の千葉の天気予報は晴れで、予想気温は17度。選手、チームにとっては最高のプレーコンディションといえるだろう。残りわずかとなったシーズンを熱くする好ゲームを期待したい。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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