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ラグビー コラム 2023年3月30日

【ハイライト動画あり】桐蔭学園、東福岡、ともに準決勝で強さを見せ決勝に進出。全国高校ラグビー選抜大会

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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桐蔭学園、FWの圧力は大会屈指

3月29日(水)、埼玉・熊谷ラグビー場で全国高校ラグビー選抜大会の準決勝2試合が行われた。第1試合は國學院栃木(栃木)と、昨年の花園は県予選決勝で負けたが、選抜大会では7大会連続ベスト4に進出した桐蔭学園(神奈川)の関東勢同士が激突した。両者は2月の関東新人の決勝でも対戦し、桐蔭学園が47-0と勝利していた。

立ってつないだ桐蔭学園

今大会、「立って縦につなぐ」をテーマに戦っている桐蔭学園。前半2分、強力FW(フォワード)が前に出ると、最後はCTB(センター)高崎大我(2年)が中央右にトライを挙げて7点を先制する。

その後はやや膠着した状態が続いたが、26分、再び桐蔭学園のFWが強さを見せてFL(フランカー)牧錬太郎(2年)が左中間に押さえてトライ。ロスタイムにはキックカウンターからボールを継続し、SO(スタンドオフ)萩井耀司(2年)が抜けだし、大外にいたWTB(ウイング)田中健想(2年)がトライを挙げて19-0で折り返した。

桐蔭学園LO西野のトライ

後半、相手が疲れてきたところで、さらに桐蔭学園のFW陣が前に出る。前半4分、PR(プロップ)井吹勇吾(2年)がラインブレイクし、LO(ロック)西野誠一朗(1年)につないでトライ。さらにボールを継続し6分にFL牧、9分にCTB高崎がトライを挙げて勝負を決めた。

國學院栃木は試合終了間際に、HO(フッカー)斉藤丈太郎(1年)がトライを返すのがやっとで、桐蔭学園が計7トライを挙げて51-7で快勝。2大会ぶりの決勝に駒を進めた。

2度目の3位となった國學院栃木

敗れた國學院栃木のSH(スクラムハーフ)小倉光希矢(2年)は「関東新人のリベンジをしようと思ったがボロ負けしてしまった。桐蔭学園さんは1人ひとりが強くて倒せなかった」と肩を落とした。

勝利した桐蔭学園の藤原秀之監督は「(選抜大会では)1つでも多くの試合をやろうと話していた。集中力がなくミスも多かった。でも、やろうとしていたことは一貫していた。と選手たちを称えた。

キャプテンNO8(ナンバーエイト)城央祐(2年)は「相手が疲れた後半に1対1で勝って立ってつないでから、一気に相手が崩れた。決勝は東福岡とやりたいと思っていた。昨季は1回も対戦なかった。自分たちのスタイルを貫きたい」と意気込んだ。

第24回全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会

【ハイライト動画】東福岡vs. 常翔学園

準決勝2試合目は冬の花園王者・東福岡(福岡)に、近畿大会準優勝の常翔学園(大阪)がチャレンジした。

東福岡が序盤からペースを掴んだ

前日、3時間ほどミーティングを行ったという東福岡は、特に試合の入り、10分に集中して試合に臨んだ。前半3分、モールからHO田中京也(2年)が右中間に押さえて先制トライ。さらに10分、スクラムを起点にWTB西浦岳優(2年)が中央にトライを挙げて14-0として主導権を握った。

さらに東福岡は16分、PR沢田海盛(2年)がねじ込んでトライを挙げ、PG(ペナルティゴール)を挟んで、25分にもハイパントキックでの崩しを、PR沢田が再びトライ挙げて31-0とリードを広げた。

持ち前のアタックを見せた常翔学園

しかし、アタックに定評のある常翔学園は、スクラムを起点にNO8岩本有伸(2年)が仕掛けて、最後はWTB山本啓太(2年)が左中間にトライ。さらにロスタイムにはSH三田村眞生(2年)が抜けだしトライを挙げ、12-31で前半を折り返す。

トライを挙げる東福岡SO井上

後半3分、常翔学園が1本トライを返して、14点差と迫ったが、その後は再び、東福岡の時間帯となり、SO井上晴生、FL中山英琥、SH利守晴(いずれも2年)がトライを重ねて58-17で快勝。東福岡は2大会連続での決勝進出となった。

3位の表彰を受ける常翔学園

常翔学園のNO8岩本キャプテンは「自分たちがやりたいことがまったくできなかった。うちが弱かっただけ、力不足です。全国トップとの差を考え直して一からやっていきたい」と前を向いた。

東福岡の藤田雄一郎監督は「去年から東福岡であり続けるためにやってきたこと、激しさが少し出せた。ここまでたどり着けたので、勝った負けた以上にいい準備、いいチャレンジをさせたい。今日みたいなラグビーができれば対抗できるのでは」と話した。

キャプテンのNO8高比良恭介は「いかに先制点を取れるか話していたので良かった。モールからほぼトライにつながっているのは自信になっている。決勝でもチャレンジしていきたい」と語気を強めた。

3月31日(金)、午前11:00にキックオフされる決勝戦は関東王者・桐蔭学園と、九州Aパート王者・東福岡の優勝候補同士の激突となった。今季、「徹」をテーマに掲げている「東の横綱」が4度目の優勝なるか。それとも「彩」をスローガンとする「フェニックス」が冬に続いて2年ぶり7度目の王座に輝くか。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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