泥だらけの2回戦、東福岡、大阪桐蔭、桐蔭学園、佐賀工業、常翔学園は揃って完封勝ち。全国高校ラグビー選抜大会はベスト8が出揃う

終了間際のトライに喜ぶ報徳学園、ゴールも決まって引き分け

3月26日（日）、埼玉・熊谷ラグビー場で全国高校ラグビー選抜大会の2日目が開催された。コンソレーション（1回戦で負けたチーム同士の試合）が8試合、そして2回戦が8試合行われてベスト8が出揃った。

まずはBグラウンドで行われた2回戦2試合から見ていきたい。1試合目は昨年の王者・報徳学園（兵庫）が、茗渓学園（茨城）にリードを許す厳しい展開となったが、試合終了間際にFW（フォワード）陣がラックを連取し、FL（フランカー）福井礼（2年）がトライ。ゴールも決まって10-10の同点となりノーサイド。キャプテンの抽選の結果、報徳学園が準々決勝に進出した。

桐蔭学園vs.大分東明

2試合目は関東王者・桐蔭学園が強さを発揮し、前半はPR（プロップ）前田麟太朗（2年）ら、FW陣が2本トライを挙げて12-0とリードする。後半もFB（フルバック）吉田晃己（2年）のトライやPG（ペナルティゴール）などで27-0と快勝した。

大阪桐蔭vs.松山聖陵

Cグラウンドでは2回戦が4試合行われた。1試合目は近畿王者・大阪桐蔭（大阪）に松山聖陵（愛媛）がチャレンジしたが、接点、展開力でも上回った大阪桐蔭がNO8（ナンバーエイト）上野凌大（2年）が2トライ挙げるなど、計11トライを挙げて79-0で大勝した。

2試合目は九州大会Bパート優勝の佐賀工業（佐賀）と東海大相模（神奈川）が対戦した。地力に勝る佐賀工業がSO（スタンドオフ）服部亮太のトライを皮切りに、5トライを重ねて39-0で勝利した。

3試合目は東海王者・中部大春日丘（愛知）と國學院久我山（東京）が対戦し、前半は國學院久我山がWTB（ウィング）中野竜之介（2年）のトライで5点をリードした。後半2分に再び、WTB中野がトライを挙げて10-0。1本トライを返されたが、そのまま国学院久我山が10-7で勝利し、ベスト8に進出した。

常翔学園vs.長崎南山

4試合目は近畿大会準優勝の常翔学園（大阪）に長崎南山（長崎）が挑んだ。フィジカルで上回る常翔学園が試合を優位に進めて、キャプテンのNO8岩本有伸（2年）が2トライを挙げる活躍を見せ、計6トライを挙げて36-0で勝利した。

西グラウンドでは2回戦2試合が行われた。1試合目は優勝候補の一角を占める昨年準優勝の東福岡が、初出場の高川学園（山口）と対戦。東福岡のWTB西浦岳優（2年）がハットトリックの活躍を見せるなど、計8トライを重ねて50-0で大勝した。

2試合目は國學院栃木（栃木）が札幌山の手（北海道）と対戦した。國學院栃木が試合を優位に進め、前半はWTB大友佳介（2年）の2トライなどで24-0とリードし、後半も3トライを重ねた。札幌山の手も試合終了間際にCTB（センター）小原誌恩（1年）が一矢を報いたが、國學院栃木が39-5で勝利した。

【2回戦試合結果】

◆Bグラウンド
△報徳学園（兵庫）10-10 茗溪学園（茨城）△
※抽選で報徳学園が準々決勝進出
○桐蔭学園（神奈川）27-0 大分東明（大分）●

◆Cグラウンド
○大阪桐蔭（大阪）79-0 松山聖陵（愛媛）●
○佐賀工業（佐賀）39-0 東海大相模（神奈川）●
●中部大春日丘（愛知）7-10 國學院久我山（東京）○
○常翔学園（大阪）36-0 長崎南山（長崎）●

◆西グラウンド
○東福岡（福岡）50-0 高川学園（山口）●
○國學院栃木（栃木）39-5 札幌山の手（北海道）●

3月28日（火）の準々決勝組み合わせは全試合終了後、ベスト8に進んだ8校の主将によって抽選で決定、下記のようなカードとなった。

◆準々決勝　組み合わせ
10:00　佐賀工業（佐賀）vs. 國學院栃木（栃木）
11:30　桐蔭学園（神奈川）vs. 大阪桐蔭（大阪）
13:00　國學院久我山（東京）vs. 東福岡（福岡）
14:30　報徳学園（兵庫）vs. 常翔学園（大阪）

流通経済大柏vs.秋田中央

また敗者同士のコンソレーションも行われ、下記のような結果となった。

○日本航空石川（石川）10-7 長崎北陽台（長崎）●
○京都成章（京都）35-14 開志国際（新潟）●
○流通経大柏（千葉）38-5 秋田中央（秋田）●
○川越東（埼玉）12-10 秋田工業（秋田）●

△尾道（広島）0-0 関西学院（兵庫）△
●黒沢尻工（岩手）5-24 名古屋（愛知）○
●東海大福岡（福岡）7-22 関大北陽（大阪）○
○函館ラサール（北海道）20-10 東京（東京）●

文／写真：斉藤健仁