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ラグビー コラム 2023年3月23日

V字回復のヴェルブリッツが必勝態勢。王者・埼玉ワイルドナイツに“マスト・ウィン”

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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トヨタヴェルブリッツ vs. 埼玉ワイルドナイツ

正念場だ。

リーグ戦4強によるプレーオフを狙う7位(5勝7敗/勝点24)のトヨタヴェルブリッツ

暫定4位(勝点38)の横浜キヤノンイーグルスとの勝点差は「14」。今節の結果次第では、リーグ戦残り3試合での最大勝点「15」を積み重ねても届かなくなる。

これからは全ての試合において“マスト・ウィン”の状況だ。

ジャパンラグビーリーグワンD1(ディビジョン1 )第13節。

3月25日(土)は、最大傾斜38度の観客席を誇るメガスタジアム、愛知・豊田スタジアムで、ヴェルブリッツが1位(12戦全勝/勝点54)の埼玉ワイルドナイツを迎え撃つ。

ヴェルブリッツは今週、来シーズン(2023-2024)から加入する世界最高峰の司令塔コンビ、ニュージーランド代表のSHアーロン・スミスとSOボーデン・バレットの公式会見を行ったばかり。

チームもV字回復の途上にあるだろう。

前節は東芝ブレイブルーパス東京に1点差(18-19)で惜敗。今季の前回対戦(第5節)では38点差(25-63)で大敗しており、回復ぶりを窺わせた。

守備面で圧巻の働きは、南アフリカ代表のFLピーターステフ・デュトイ。身長2mながら1試合27タックル(ミス2回)というハードワークだった。

無念だったのは「分析もされサインも読まれていた」(FL姫野和樹共同キャプテン)というラインアウト。9回のロストがあり敗因のひとつになった。

ただ序盤戦の連敗から立て直したことは間違いない。V字快復の理由を問われ、日本代表不動のバックローが答えた。

「チームとして繋がる部分を意識してやっています。以前は独りよがりなプレーで得点を重ねられることが多かったです」

「リーダーシップを持って、チームとしてやることを明確にする、それが機能していると思います。ピーター(ステフ・デュトイ)もサポートしてくれています。ハドルで修正できるようになりました」(FL姫野共同キャプテン)

トヨタヴェルブリッツスターティングメンバー

リーグワン初代王者との大一番へ向けては、先発2人を変更。出場停止処分が1週間減免され出場可能になったLOマイケル・アラダイス、そして先発9番にSH福田健太が入った。

引き続きのスタメンは絶好調のHO彦坂圭克、非凡なキャリアーに成長したLO秋山大地、そしてリーグ最高峰のバックロー陣(FLデュトイ、FL姫野、No.8フェツアニラウタイミ)。

バックス陣は、シーズン途中から10番に定着するSOウィリー・ルルー、そして前節はプレース4本中3本を外してしまったFBティアーン・ファルコン。本調子のプレーに期待したい。

かたやワイルドナイツはD1唯一の全勝チーム。

前節は61-29で三菱重工相模原ダイナボアーズに大勝。

しかし後半だけのスコアは12-21でダイナボアーズが凌駕。これまで後半の同点はあったが、後半スコアで相手に負けるのは今季初めてだった。

前節はフロントローなどお馴染みの主力メンバーに変更があった。

ロビー・ディーンズ監督は「6連戦の5戦目。色々な選手を起用してチームをマネジメントする必要があった」と説明した。

埼玉ワイルドナイツスターティングメンバー

そんな中、ゲームキャプテンを務めたFL福井翔大は12回のボールキャリーでFW最多6回のディフェンス突破。今節もスタメンを勝ち取った。

前節からの先発変更はフロントローの3人だ。

PR稲垣啓太、HO坂手淳史、PRヴァルアサエリ愛という圧巻の日本代表メンバーが1、2、3番を背負う。

ハーフ団は31歳のSH内田啓介、28歳のSO松田力也という安定感抜群のコンビ。前節も強烈なキャリアーだったWTBマリカ・コロインベテ

センターコンビは世界標準の2人。南アフリカ代表のCTBダミアン・デアレンデ、日本代表のCTBディラン・ライリーだ。

ヴェルブリッツは前節で課題になり、成功率が82.08%(ワイルドナイツは86.21%)まで落ちたラインアウトを修正したい。

前回対戦(第4節)は19-34で敗戦しているヴェルブリッツ。この2か月で精度の向上したアタックで、敵陣22m内でワイルドナイツの堅守を破りたい。

お互いに守備にはプライドがある。一つひとつの激突、ブレイクダウンの攻防戦も見モノだ。

キックオフは土曜日の午後2時30分。4強進出へ土俵際のヴェルブリッツが、ファンと共に歓喜するのか。王者が貫禄を見せるのか。どちらも一歩も譲れない。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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