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ラグビー コラム 2023年3月16日

「令和の強豪」対決!2位スピアーズの本拠地に3位イーグルスが乗り込む。ジャパンラグビーリーグワンD1第12節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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クボタスピアーズ船橋・東京ベイ vs. 横浜キヤノンイーグルス

D1(ディビジョン1)リーグ戦は残り5試合。

この局面で、ベスト4の有力候補同士が激突する。

ジャパンラグビーリーグワンのD1は交流戦が終了。今週第12節からカンファレンス内の2順目5試合が始まる。

3月18日(土)の「えどりく」こと東京・江戸川区陸上競技場は、見逃せない対決を控えている。

2位(9勝1分1敗/勝点43)のクボタスピアーズ船橋・東京ベイが、勝点5差で追走している3位(7勝2分2敗)の横浜キヤノンイーグルスを迎え撃つのだ。

歴史を振り返れば、どちらも2018年度までリーグの中位・下位が定位置。

しかし令和元年(2019年)以降に飛躍。イーグルスは2021年にチーム最高の5位。スピアーズは2021年から2年連続4強入りを果たした。

イーグルスは3年目の沢木敬介監督が起爆剤。スピアーズは7季目のフラン・ルディケHC(ヘッドコーチ)を中心に醸成してきた一体感、組織風土が躍進を支える。

「令和の強豪」といってもよい両軍の実力は、スピアーズのCTB立川理道キャプテンいわく「ほぼ変わらない」。

今季の前回対戦(第2節/大分)では27-27の同点決着だった。

お互いにリーグ屈指の攻撃力を誇る。

スピアーズの445得点はD1最多。イーグルスの413得点は同3位だ。

ディフェンス突破回数(相手DFをかわす、倒すなどして突破した数)に関しては、イーグルスの360回がD1最多(スピアーズは300回)。沢木監督の手腕が発揮されている。

ホストは、本拠地「えどりく」で14連勝中のスピアーズだ。

12番を背負って先発するCTB立川キャプテンは「(イーグルスとは)今季2回目の対戦で、相手の特徴も分かっています」と淡々と話した。

「大分では引き分けていますし、力の差もない相手です。対策としては、主に9番、10番、15番のキッキングゲームを排除しながら、自分たちのペースにもっていきたい」と明かした。

今節イーグルスの9番はSHファフ・デクラーク、10番はSO田村優、15番はFB小倉順平。このキック名手の3人にプレッシャーを与え、試合を有利に進めたいとした。

クボタスピアーズ船橋・東京ベイスターティングメンバー

大一番へ向けたスピアーズの先発メンバーは、前節から2名の変更だ。

日本代表入りも狙うLOルアン・ボタ、ラインブレイク数が13回で6位タイ(D1)のWTB根塚洸雅がスタメンに入る。

前節に続いての先発では、リーグ戦101キャップ目となる立川キャプテンをはじめ、D1で3位タイの8トライを記録するHOマルコム・マークス。タックル成功122回(D1で3位タイ)のFLピーター・ラブスカフニ

バックスでは今季ブレイクしているWTB木田晴斗。11トライは単独2位、ラインブレイク数でも3位タイの17回を叩き出している。

かたや直近5試合で負けなし(4勝1分)のイーグルス。

前節では三菱重工相模原ダイナボアーズとの「神奈川ダービー」を41-21で制した。風上に立った後半の5連続トライが決め手だった。

沢木監督は自チームへ辛口コメントもあるが、この日は「チームが成長したと思うところは、後半に自分たちでコントロールし、自分たちのスタイルに戻せた点」と評価。

ただ「前半のゴタゴタを、前半の間に直せるぐらいの修正力を身につけないと、今後トップ4と戦うときに命取り」と付け加えることも忘れなかった。

チーム初の4強入りだけではなく、その先も見据えているイーグルス。

横浜キヤノンイーグルススターティングメンバー

4強によるプレーオフ進出へ、重大なスピアーズ戦へ向けては、相手と同じく先発2人を変えた。

ニュージーランド高校代表の経歴を持つFLミッチェル・ブラウン、そして小倉順平が先週のリザーブから15番になった。

変わらぬ先発では、27歳になったCTB梶村祐介キャプテンをはじめ、セットプレーの鍵を握るHO庭井祐輔、目黒学院高-日本大学と進んだ23歳のNO8シオネ・ハラシリ。

豪華なハーフ団は南アフリカ代表のSHファフ・デクラーク、日本代表70キャップのSO田村優。そして活躍しない試合はない、キーマンの一人であるCTBジェシー・クリエル

イーグルスを率いるCTB梶村キャプテンは、前節の試合後にスピアーズ戦へ向けて「フィジカルで勝っていかないとゲームを進めていけない」と警戒した。

スピアーズは伝統的に重戦車FWが看板だ。

高い確実性を誇るセットプレーを基盤として、大迫力のフィジカルで圧倒していく。

衝突局面でどちらが前進するのか。また、お互いに得意としているモールの攻防戦はどうなるか。フィジカル・バトルは注目点だ。

スピアーズに関しては、ノートライで今季初黒星(15-30/第10節)を喫した埼玉ワイルドナイツ戦では、フィニッシュの精度が課題になった。

しかし「ラストパスなどのベーシックな部分」(CTB立川キャプテン)も修正を加えたという。敵陣でのフィニッシュ精度にも注目したい。

そしてイーグルスといえば、観客を沸かせる多彩なアタックだ。策士・沢木監督はこの重要局面へ向けて、どんな準備を用意しているのだろう。

見所は尽きない。スピアーズの「えどりく無敗神話」は続くのか。イーグルスが自慢の攻撃力を爆発させるのか。

2位×3位の「3.18決戦」。キックオフは土曜日の午後2時30分だ。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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