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【ハイライト動画あり】課題を修正したリコーブラックラムズ東京、コベルコ神戸スティーラーズに勝って3連勝。ジャパンラグビー リーグワン第11節
ラグビーレポート by 斉藤 健仁マッカランのトライを喜ぶブラックラムズ東京
「NTTジャパンラグビー リーグワン」のディビジョン1はクロスカンファレンスマッチの最終節。3月10日(金)午後7:00からは東京都・秩父宮ラグビー場で、ホストチームのリコーブラックラムズ東京(4勝6敗、勝ち点19)が、コベルコ神戸スティーラーズ(4勝6敗、勝ち点19)を迎えた。
シーズン前半は、第5節から4連敗と苦しい状況が続いたブラックラムズ。しかし、第9節、10節と勝ち点5ずつを挙げる2連勝で、ホストゲームを迎えた。ピーター・ヒューワットHC(ヘッドコーチ)は、前節からBK(バックス)2人の先発を変更にとどめた。
FW(フォワード)に変更なく、第1列は宗像サニックスでプレーしていたパディー・ライアン、LO(ロック)は柳川大樹といったベテラン、バックローはFL(フランカー)アマト・ファカタヴァと、神戸に在籍した経験を持つブロディ・マクカラン、NO8(ナンバーエイト)は元イングランド代表のネイサン・ヒューズの3人が務める。
BKは前節2トライを挙げたSH(スクラムハーフ)高橋敏也と、SO(スタンドオフ)堀米航平がハーフ団を組み、CTB(センターは)元ウェールズ代表のハドレー・パークス、WTB(ウイング)には前節ハットトリックを達成したネタニ・ヴァカヤリアと、今季初先発となった栗原由太、FB(フルバック)にはゲームキャプテンのマット・マッガーンが入った。
神戸はCTBが本職のラファエレがSO
一方、第9節、10節と連敗でプレーオフ進出が厳しくなってきたスティーラーズ。2戦連続の秩父宮ラグビー場のナイターの試合に、ニコラス・ホルテンHCは先発メンバー6人を変えて臨んだ。
FW第1列はベテランのPR山下裕史が入り、副将PR中島イシレリとともに先発した。FLには前節、アーリーエントリー制度でデビューしたティエナン・コストリー(IPU環太平洋大学出身)、7番にはキャプテンの橋本皓が復帰、NO8は元南アフリカ代表のマルセル・クッツェーが復帰した。
ジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン1
【ハイライト動画】ブラックラムズ東京 vs. コベルコ神戸スティーラーズ
BKはベテランのSH日和佐篤、SOにはCTBが本職の元日本代表のラファエレティモシーが入った。他にはCTBマイケル・リトル、元日本代表WTBアタアタ・モエアキオラ、日本代表のベテラン山中亮平も先発した。
リコーはFBマッガーンのキックで得点を重ねる
勝ち点19で並んでいた両者の激突は3316人の観客が見守る中、スティーラーズのボールでキックオフされた。序盤からフェーズを重ねて相手陣22m内での時間が続いたホストのブラックラムズは、前半4分にFBマッガーンのPG(ペナルティゴール)で3点を先制する。
トライを挙げる神戸NO8クッツェー
ディフェンスをする時間が長かったスティーラーズだが、22分、スクラムを起点にボールを継続して、ゴール前まで迫り、最後はNO8クッツェーが角度を変えて走り込んで、最後は腕を伸ばしてグラウンディングしトライ。FB山中のコンバージョンゴールは外れたが、5-3と逆転に成功する。
だが、直後の24分にスティーラーズSOラファエレのキックを、ブラックラムズのSH高橋がチャージし、そのボールを自ら拾い挙げてそのままトライ。コンバージョンも決まり、10-5と逆転に成功する。
ハーフタイムまで残り10分となったところからスティーラーズが相手陣でのチャンスが続いたが、2月の「Bye Week」(試合が休みの週)の後、ディフェンスにフォーカスしてきたというブラックラムズがゴールラインを割らせず10-5のままリードして前半を折り返した。
リコーFLマッカランがそのままトライ
後半開始後、得点を挙げたのはリードしていたブラックラムズだった。後半4分、CTBパークスの突破からチャンスを迎えて、最後は途中出場のLO湯川純平がねじ込んでトライ。さらに17分には相手のミスキックをキャッチしたFLマクカランが、そのまま中央に走り込んでトライを挙げて24-5とリードを広げた。
今季初先発の期待に応えたリコーWTB栗原
スティーラーズも意地を見せ、21分に途中出場のFLサウマキ アマナキのトライとFB山中のコンバージョンで7点を返して24-12と12点差に追い上げた。だがブラックラムズもすぐに反撃。25分にはラインアウトからモールを形成し、左に大きく展開し最後はFBマッガーンがフィニッシュ。さらに28分SOルーカスがラインブレイクし、右大外にいた今WTB栗原のトライで36-12と突き放した。
残り10分を切ったがスティーラーズはあきらめず、32分にモールからHO酒木凜平が抜け出してトライ。さらに相手が反則を繰り返し、シンビンとなり数的優位に立った37分にも再び酒木がモールからトライを挙げて追い上げる。
しかし、スティーラーズの反撃もここまで。終了間際の41分、ブラックラムズは途中出場のSH南昂伸から、今季初出場のWTBロトアヘアアマナキ大洋とわたりダメ押しトライ。ホストのブラックラムズが41-26で勝利し、見事に3連勝を飾った。
マクカランのトライを喜ぶチームメイト
POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)には、持ち前のタックルだけでなく、トライも挙げたブラックラムズのFLマクカランが選出。「タックルにフォーカスして自分の仕事をした。(POMをもらったことは)うれしいですが、チームのパフォーマンスで自分がもらえた。全員が良かった。(自分の出来は)ちょっとタックルミスしたので(10点中)8点くらい」。
3連勝で勝ち点を23に伸ばしたブラックラムズのヒューワットHCは「ハッピーな結果だ。最初の20分は私たちのプラットフォームができていて、フィジカルなディフェンスで、ボールキャリーやブレイクダウンなど、いいペースで試合を運べた。(課題だった)敵陣22mでの遂行力も時間をかけてやってきた」と終始笑顔だった。
ゲームキャプテンを務めたFBマッガーンも「神戸は80分間戦える力を持っているチーム。最近の(神戸との)2試合は同じように戦ったが、最後の方で離された。今日は我々も最後まで戦えた。次に静岡ブルーレヴズ、東芝ブレイブルーパス東京との試合が控え、タフな6連戦を乗り越えるのに良いレッスンになった」と振り返った。
一方、3連敗で勝ち点19のまま、プレーオフ進出がほぼ絶望的となったスティーラーズのホルテンHCは「チャンスに取り切れない。ハーフタイム直後に簡単なトライを許した。最後追い上げたが遅すぎた」と力なく語ったが、「非常に落胆しているが、終盤ファイトした。アタックの精度を上げてやり続けることしかない」と前を向いた。
FL橋本主将も、「簡単にスコアを与えすぎた。一戦一戦しっかり準備して、やるべきことをしっかりやっていくだけ」と声を落とした。
次節から再び、所属カンファレンス同士の対戦となるディビジョン1。リコーブラックラムズ東京は次節もホストゲームで、3月18日(土)に東京都・秩父宮ラグビー場で、静岡ブルーレヴズと対戦する。コベルコ神戸スティーラーズは3試合ぶりにホストの兵庫県・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場でNECグリーンロケッツ東葛を迎える。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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