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ラグビー コラム 2023年3月9日

大注目の黄金カード。昨季決勝の再戦「東京サンゴリアス×埼玉ワイルドナイツ」。ジャパンラグビーリーグワンD1第11節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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東京サンゴリアス vs. 埼玉ワイルドナイツ

超攻撃的スタイル「アグレッシブ・アタッキングラグビー」を掲げる3位(8勝2敗/勝点37)の東京サンゴリアス

リーグ最強の守備力を誇る1位(10勝/勝点45)の埼玉ワイルドナイツ

前身リーグの一昨季に続き、昨季でもファイナルで対決した両雄が、3月11日(土)に激突。

舞台は東京・秩父宮ラグビー場。NTTジャパンラグビーリーグワン、ディビジョン1(D1)の第11節交流戦だ。

両者は主力候補を欠いたメンバーで、2022年12月に練習試合で対戦しているが(サンゴリアスが35-26で勝利)、公式戦での対決は昨季決勝以来。

2022年5月29日、東京・国立競技場に3万3604人が集った昨季決勝ではワイルドナイツが18-12で初代王者に輝いた。

今節でホストを務めるサンゴリアスは、チャレンジャーだ。

前節は10位だったトヨタヴェルブリッツに7点差(20-27)で敗戦。2ヶ月半ぶりの黒星を喫し、連勝が「8」で止まった。

サンゴリアスの田中澄憲監督は「ターゲットは自分たちのテンポで戦うことでしたが、遂行力の部分で相手に勢いを与えるようなプレーをしてしまった」と、悔しい今季2敗目を振り返った。

そんなサンゴリアスが中5日で激突するのが、敗戦したヴェルブリッツ同様、守備に矜持のあるワイルドナイツだ。

2か月半ぶりの敗戦から、中5日で昨季王者との雪辱戦に臨む――。サンゴリアスにとってはタフな山場だ。

東京サンゴリアススターティングメンバー

大一番へ向けて、サンゴリアスは前節から先発4名を変更した。

前節リザーブからPR垣永真之介、NO8テビタ ・タタフが先発へ。

バックスではSH流大が先発でゲームコントロールの一端を担い、昨季決勝では主将として敗戦を味わったCTB中村亮土が12番を担い、雪辱戦に挑む。

かたや124失点はD1最小、鉄壁の守備力を武器とする唯一のD1全勝チームが、ワイルドナイツだ。

前節は2位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイとの首位攻防戦に30-15で勝利。高い攻撃力を誇るスピアーズを、昨季決勝のサンゴリアスと同じくノートライに抑え、10勝目を挙げた。

名将ロビー・ディーンズ監督はその試合後に「非常にフィジカリティーなゲームでしたが、ディフェンスを誇りに感じています」と堅守を讃えた。

HO坂手淳史キャプテンにおいては、ワイルドナイツのディフェンスの要点も語っていた。

「ディフェンスで大事にしていることは、まずは早くセットをすること。そして『誰が誰を見るのか』を明確にして、ラインスピードを持って前へ出ることを意識しています」

前節でも、守備から得点を奪う“堅守速攻スタイル”は健在。

後半10分のトライは、ターンオーバーからの一次攻撃で、山沢拓也のロングキック&再獲得から生まれた。

埼玉ワイルドナイツスターティングメンバー

今節はその前節から先発2名を変えてきた。

スピアーズ戦でトライセーブのあった福井翔大がリザーブとなり、バックローの一角に“ジャッカル名人”FLラクラン・ボーシェーを配置。

そして先発司令塔はSO松田力也だ。前節10番としてプレイヤー・オブ・ザ・マッチに輝いた山沢拓也は15番に。

そしてリザーブには山沢兄弟の弟・山沢京平が入り、今季初出場を狙う。

大きな焦点の一つはブレイクダウン(タックル後のボール争奪局面)だ。

サンゴリアスの田中監督は「僕らはアタッキングチームで、ブレイクダウンの数が本当に多くなるチーム」と語っており、前節ヴェルブリッツ戦は、そのブレイクダウンでの劣勢も響いた。

ワイルドナイツには日本代表屈指のボールハンターであるFLベン・ガンター、ニュージーランド屈指の狩人であるFLボーシェーも強烈。一つひとつのブレイクダウンの攻防戦が見所だろう。

サンゴリアスは昨季決勝でラインアウトの安定性が課題となったが、今季はここまでラインアウト成功率が91.7%。ワイルドナイツの86.2%を上回る。

ラインアウト成功でリーグトップの73回を記録するLOハリー・ホッキングスを中心に、空中戦を制し、15トライでリーグ単独トップのWTB尾崎晟也、そしてFB松島幸太朗ら強力ランナーでフィニッシュしたい。

ワイルドナイツは豪華メンバーが途中出場からゲームを引き締める“終盤力”も脅威。見所はノーサイドの瞬間まで続くだろう。

サンゴリアスが雪辱を果たし、今季初の連敗を阻止するのか。

それともワイルドナイツが王者の証を示すのか。

キックオフは午後2時。土曜日はリーグ最高強度のバトルに酔いしれたい。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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