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【ハイライト動画あり】注目の「5位×6位」対決は大差!東芝ブレイブルーパス東京×コベルコ神戸スティーラーズ。リーグワンD1第10節
ラグビーレポート by 多羅 正崇眞野泰地(東芝ブレイブルーパス東京)
「5位×6位」の注目対決は大差で決着した。
3月4日(土)、東京・秩父宮ラグビー場で対峙した、勝点2差で先行する5位の「東芝ブレイブルーパス東京」と、6位の「コベルコ神戸スティーラーズ」。
負けられぬ4勝5敗同士の対決で、まず魅せたのは初先発の23歳、スティーラーズの10番日下太平だった。
182センチの大型司令塔は、序盤からデビュー戦とは思えぬ高精度のキックを披露。この日は随所に大器の片鱗をのぞかせた。
新人をフォローしたいスティーラーズは、ベテラン勢が存在感。
日和佐篤(コベルコ神戸スティーラーズ)
前半6分には34歳のFB山中亮平がキック「50:22」。同8分には35歳のSH日和佐篤が停滞していた攻撃を仕切り直すロングキック。ブレイブルーパスを自陣に釘付けにした。
しかしブレイブルーパスはこの日、ディフェンス、セットプレーが堅調だった。
序盤に10次攻撃を守り切ってみせると、前半10分にスクラムで初のペナルティ奪取。ラインアウトモールで前半16分に先制トライを決めた。
ブレイブルーパスは敗戦した前節クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦ではラインアウトが乱調気味。この日は安定していたラインアウトから先制トライを奪った。
3分後にはスティーラーズも「敵陣ゴール前ラインアウト」という同様のチャンスが訪れる。しかし対照的にモールで獲れない。逆にPG加点を許し、10点ビハインドを背負った。
しかし前半30分、この日も終始キックが冴えていた山中亮平が魅せる。
まず序盤にジャッカルもあったWTB井関信介のキックチャージから敵陣でチャンス。FB山中のグラバーキックからWTB井関がトライをもぎ取った。
天理大学出身のWTB井関はトライに至るプレーの首尾で活躍。苦しみながら、スティーラーズがようやくスコアを動かした。
前半を8点ビハインド(5-13)で折り返したスティーラーズだったが、後半はまたもディシプリン(規律)の課題が残った。
後半最初のトライはブレイブルーパス。
ジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン1
【第10節ハイライト】東芝ブレイブルーパス東京 vs. コベルコ神戸スティーラーズ
34歳のWTB豊島が粘ってゴール目前へ。すると第6節以来の出場となったジェイコブ・ピアスがサポートを受けながらチーム2トライ目(ゴール失敗)。
後半のブレイブルーパスは、組織ディフェンスがさらに機能。
一方、前半に続いてラインアウトがトライの起点となるブレイブルーパスは後半12分。
サインプレーからHO橋本大吾が突破。ゴール前の攻防からSH小川が3本目を奪った。
スティーラーズはここで10番日下が危険なプレー(頭部同士のコンタクト)でイエロー。1試合平均1枚のカードが出ているスティーラーズは、またも一時退場者を出してしまう。
追いつかなければならないスティーラーズだが、14人となり、後半21分に連続トライを奪われてビハインドは27点(5-32)に。
しかしスティーラーズは後半24分、WTB山下楽平のキックカウンターから敵陣へ。フェーズを重ね、FB山中がスペースを見つけてラインブレイク。
ここでブレイブルーパスは選手がオブストラクションがあったと自己判断。しかし反則はなく、そのままプレーを続行していたスティーラーズがチーム2トライ目。20点差(12-32)に詰めた。
ところが終盤に加速したのは「接点無双」を掲げるブレイブルーパスだった。
後半27分にジャッカルから始まった敵陣のラインアウトで、順目への3次攻撃をCTBバーガー・オーデンダールがフィニッシュ。
相手のロングゲイン(後半32分)も途中出場のSH杉山優平が戻りながらのタックルで応急処置。
追いつきたいスティーラーズだが、WTB山下が相手CTB眞野泰地の頭部へのコンタクトにより退場。試合終了まで14人となり、劣勢ムードはより濃厚に。
12-51で敗れたスティーラーズは、今節も規律に苦しんだ。
前半拮抗しながら後半2枚のカードで大敗する展開は、10-48で敗れた前節の埼玉ワイルドナイツ戦と似た展開。
公式記録のペナルティ数は16回。かたやブレイブルーパスは10回。ラインアウトのロストも前節の5回から2回に減った。
プレイヤー・オブ・ザ・マッチには今季初先発で突進役、ファースト・レシーバーなど多岐に活躍していたCTB眞野泰地が選ばれた。
5位キープだが、4位イーグルスとの勝点差を「7」に縮めたブレイブルーパス。
次戦は3月12日(日)のビジターゲーム。11位(2勝8敗)のグリーンロケッツ東葛との対戦だ。
6敗目を喫して8位に落ちたスティーラーズ。次戦は「勝点19」「4勝6敗」で並んでいる7位ブラックラムズ東京と直接対決。
舞台は3月10日の東京・秩父宮ラグビー場。中5日で金曜ナイター(19時キックオフ)に挑む。
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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