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左から八木澤龍翔、家村健太、伊藤峻祐、槇瑛人
2月9日(木)、ジャパンラグビーリーグワンディビジョン1の静岡ブルーレヴズが、クラブハウスで2023年の新加入選手5人の記者会見を開いた。
新人はLO(ロック)八木澤龍翔(筑波大学)、FL(フランカー)/LO齋藤良明慈縁(東洋大学)、SO(スタンドオフ)家村健太(京都産業大学)、CTB(センター)伊藤峻祐(東海大学)、WTB(ウィング)槇瑛人(早稲田大学)の5人で、全員が社員選手だという。すでに5人はアーリーエントリー済みで、リーグ戦にはいつでも出場可能だ。なお齋藤は体調不良のために会見を欠席した。
昨季までは、4月に入ってから新入団選手の会見を開いていたが、今季はこのタイミングになったことに関して堀川隆延HC(ヘッドコーチ)は「今季からアーリーエントリー制度が始まり、ここに座っている選手もプレーできること、そしてできるだけ多くの方に選手の魅力を知ってもらいたいので」と説明した。
新人5人は各大学でキャプテンを務めたり、リーダーシップを持ったりする選手が多いのが特徴だという。「このチームに対して共感性、ポテンシャルを持った選手が入ってくれた。個の能力、リーダーシップもあり(チームに)いいものを持ってきてくれる」という堀川HCは、まず5人の選手の長所、そして期待することに関して下記のように話した。
八木澤龍翔
「八木澤は昨年、練習試合に出てもらって、LO大戸(裕矢)を思い出した。FW(フォワード)では珍しく、前を向いて首を振ってプレーし判断していた。センスもあるが常にその場の状況判断し把握していた。筑波大学ではラインアウトリーダーを務めていたと思うので、大戸選手のようにレヴズで飛躍してほしい」。
「齋藤は去年関東リーグ戦で旋風を起こしたチームのキャプテンで、人間性も素晴らしくひたむきにプレーする選手です。フィジカルも強く、なかなかうちの選手にはいない躍動感を持った選手です。このチームでさらにスキルを磨いて大きく成長してほしい」。
家村健太
「家村は大学では12番でしたが、このチームでは10番でプレーしてほしい。ゲームコントロールする力、スペースにボールを動かすランもキックもできる。同級生に日本代表のSO李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)がいるがライバルだと思います。レヴズで10番を勝ち取って、将来、日本代表になってほしい」。
「伊藤は昨季、東海大学でキャプテンを務めていました。寡黙でいい選手です。スキルが高く、12、13番でプレーできる。左足からのキックも彼の強みです。キャリーやタックルだけでなく、ゲームコントロールする力を身につけて成長してほしい」。
「槇は先週の浦安D-Rocksとの練習試合で、(途中から出場)1タッチ目でトライを挙げた。外で勝負する力を持った選手はなかなかいない。強みはランとハイボールキャッチで、現代ラグビーに必要なキックはここで身につけて成長してほしい」と語った。
さらに欠席した齋藤選手以外の4人の選手が抱負を話した。
「(ブルーレヴズは)セットプレーで勝ち続けることが魅力です。筑波大学ではブレイクダウンで地道に身体を張り続けることを学びました。運動量を増やして活躍したい。尊敬しているのは大戸選手で、追いついて追い越せるようになりたい」(八木澤)。
伊藤峻祐
「練習に参加したとき、このチームでラグビーがしたいと思った。京都産業大学では12番をやっていたのでフィジカルで成長できた。強みはキックとゲームコントロールです。10番としてチームをコントロールして、キックで(チームを)前に運びたい。静岡でキャンプ、釣りを趣味にしていきたい」(家村)。
「母が静岡出身で、土地柄も環境も慣れていることもあり、レヴズへの入団を決めました。強みは80分間、身体を張り続ける、走り続けるなどの運動量で、そこを全面にいかせることができればいいなと思います。東海大学では人として成長できた。強みを活かして、1日1日、成長して、このジャージーを着られるようにしたい」(伊藤)。
槇瑛人
「FWのセットプレーが安定していて、BK(バックス)が伸び伸びとプレーしていて、自分に合うと思いました。また、チームや先輩の雰囲気が、居心地がいいと感じたのでこのチームを選びました。自分の強みはランとハイボールキャッチです。大学レベルでは通用したが、社会人レベルだと、まだまだだと思うので学んで成長していきたい。目標とする選手は(チームメイトの)WTBマロ・ツイタマ選手です」(槇)。
1月末にチームに合流し、すでに練習や練習試合に参加している5選手。「早く試合に出たいか?」と聞かれて会見に参加した4人全員が手を挙げた。
堀川HCが「アーリーエントリー制度は若い選手に出場するチャンスがあるので、いい制度だと思います。(新人5人は)チームの中で競争を勝ち取ればそのチャンスがある」と期待を寄せたように、大学で中心選手だった新人5人はチーム内で先輩選手たちと切磋琢磨しながらブルーレヴズでの初キャップを目指す!
文:斉藤健仁/写真:静岡ブルーレヴズ提供
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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