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ラグビー コラム 2023年2月2日

7位トヨタヴェルブリッツ、今季初の連勝なるか。相手は2位クボタスピアーズ船橋・東京ベイ。リーグワンD1第7節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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トヨタヴェルブリッツ vs. クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

再浮上のキッカケを掴めるか。

ジャパンラグビーリーグワン、ディビジョン1(D1)第7節交流戦。2月4日(土)、愛知・パロマ瑞穂ラグビー場で注目の対決が行われる。

ホストはついに連敗を脱出した2勝4敗の7位、トヨタヴェルブリッツ

ビジターは5勝1分けの2位、クボタスピアーズ船橋・東京ベイだ。

上昇ムードで土曜日を迎えるのはヴェルブリッツだろう。

先週の第6節、コベルコ神戸スティーラーズ戦でのハードワークは出色だった。試合後、ヴェルブリッツのベン・ヘリングHC(ヘッドコーチ)の言葉は熱を帯びていた。

「私が今日一番エンジョイしたのは、選手が見せてくれたハート。そこを見ることができて本当に良かったです」

イエローカード3枚で終盤12人になりながら、逆にトライまで奪った。無類のハードワークで「4」まで伸びていた連敗を止めた。

ヘリングHCは選手の対戦相手だったスティーラーズを「非常にフィジカルが強いチーム」と表現し、「相手のチャンスをどうやって自分たちのチャンスに変えるか」がフォーカスポイントだった、と明かしていた。

そして今節の相手も、フィジカル自慢という点では似通っている。スピアーズには南アフリカ代表のHOマルコム・マークス、PRオペティ・ヘルなど怪力が揃う。

ただ12人でスティーラーズを防ぎ、逆にトライを奪った経験は自信となっているはずだ。

しかも今節からはパロマ瑞穂ラグビー場でのホスト3連戦。反転攻勢の流れをつくる好機だ。

トヨタヴェルブリッツスターティングメンバー

前節から先発FW8人は変わらない。

迫力十分のバックローは、フランカーとして初先発ながら獅子奮迅だったFLウィリアム・トゥポウ、共同主将のFL古川聖人、南アフリカ代表のNO8ピーターステフ・デュトイ

BKでは先発2名に変更がある。

同志社大学出身のWTB山口修平がリザーブから上がり、NZマオリ代表歴のあるFBロブ ・トンプソンが13番に入った。

ビジターのスピアーズは前節、乱調気味だった。

結果的にホストスタジアム「えどりく」(江戸川区陸上競技場)での連勝を「12」に伸ばしたが、前半31分のシンビン(SOバーナード・フォーリー)をひとつの契機として、24点差をひっくり返された。

最終局面、相手FBマット・マッガーンのPGが決まっていたら今季初黒星を喫していただろう。フラン・ルディケHCは「前半と後半で対照的な試合になりました」と振り返っていた。

「特に後半に関しては、チャンスも作りましたが、簡単には得点させてくれませんでした」

「逆に相手はエッジや裏のスペースを上手に使い、そこでモメンタム(勢い)を作られました。非常に学びの多い試合でした」(スピアーズ、ルディケHC)

モメンタムを取り戻せなかった反省はあった。しかし5勝目を手中にして、引き分けはあるものの、首位の埼玉ワイルドナイツと共に「無敗」をキープした。

クボタスピアーズ船橋・東京ベイスターティングメンバー

6勝目の懸かるビジター戦は相手同様、先発FWに変更はない。

FW第1列は日本代表1キャップのPR海士広大、HOマークス、PRヘルというリーグ屈指のスクラムマン3人。

そしてロックとナンバーエイトだ。

191cmの堀部直壮、188cmの青木祐樹が4、5番を背負い、8番は178cmの末永健雄が担う。両ロックとナンバーエイトは海外出身選手が担うことが多い。働きに注目したいところだ。

先発15人中3人の変更は、全員がバックスだ。

まずD1で3位タイの6トライを挙げているWTB木田晴斗が先発復帰。そして南アフリカ代表を狙える逸材CTBリカス・プレトリアス、日本代表3キャップのCTBテアウパ シオネが入った。

試合ではヴェルブリッツの守備に注目したい。

第5節では東芝ブレイブルーパス東京を相手に63失点。第6節ではシンビン連発で不利になった終盤を7失点に留めている。

第6節は守備時のブレイクダウン・ワークでも力を発揮。今節のディフェンスは果たしてどうか。まずはファーストタックルの正確性、激しさから守備の勢いを生み出したい。

セットプレーの正確性に強みがある両軍だけに、スクラムやラインアウトの攻防も要注目。ヴェルブリッツのラインアウトDFは、安定感に定評のあるスピアーズのラインアウトを崩せるか。

注目したいマッチアップは、両軍の背番号12だ。

スピアーズ期待の新戦力、南アフリカ出身のCTBプレトリアスは今季初先発。南アフリカの年代別代表を経験しており、現地メディアによる「将来の南アフリカ代表」の予想記事の常連だった。

将来を嘱望されてきた南アフリカのエリートが日本を選んでいる点も興味深い。193cmと巨躯ながらハンドリングスキルもある。異色の12番だ。

プレトリアスと同い年の24歳、ヴェルブリッツのCTBチャーリー・ローレンスもスキルフルだが、的確で激しいタックルが目を引く。

ニュージーランドの強豪ハミルトン・ボーイズ高出身、同国7人制代表も経験した。同い年の2人の衝突も見逃せない。

昨シーズンも両軍の対戦は交流戦第7節だった。その時はホストのスピアーズが41-20で勝利している。

キックオフは土曜日の午後2時30分。果たしてリーグ2年目の対戦の結末は――。

文:多羅 正崇
多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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