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【ハイライト動画あり】ルーキーWTB河野がデビュー戦3トライで快勝導く。シャトルズ愛知×釜石シーウェイブス、ジャパンラグビー リーグワン ディビジョン2第4節レビュー
ラグビーレポート by 直江 光信豊田自動織機シャトルズ愛知 vs. 釜石シーウェイブス
前節の浦安D-Rocks戦で劣勢を強いられた接点のバトルを制圧する。この日の豊田自動織機シャトルズ愛知のテーマは明確だった。みなぎる気迫をたたえたブルーのジャージーは、激しくひたむきに体を当て続けてコリジョンの局面を支配した。
先にスコアボードを動かしたのはビジターの釜石シーウェイブスだった。開始3分、中盤右のハイパントから相手のキャッチミスに乗じてボールを奪取すると、セオリー通りすばやく左オープンへ展開。外でボールを受けたFBキャメロン・ベイリーが力強いランで防御の隙間をこじ開け、タックルを受けながらパスをつないでWTB小野航大がインゴールへ駆け抜ける。
しかしシャトルズは動じることなくすぐに反撃。4分、ラインアウト起点の連続攻撃で相手ディフェンスを揺さぶり、SO清水晶大が鋭いランでギャップを抜き切って左中間に飛び込む。FBティム・スウィルのコンバージョン成功で試合をイーブンに戻した。
これでリズムをつかんだシャトルズは、以降も激しいコンタクトを軸にテンポよくボールを動かし、次々にチャンスを作り出す。10分、リーグワンデビューとなったルーキーのWTB河野竣太の好走でゴールラインに迫ると、ラックサイドをPR渡邊彪亮がねじ込んでトライ。その4分後にも連続攻撃でパワフルに前進を重ね、最後は河野が左ショートサイドを縫うように駆け抜ける。
その後、シーウェイブスが相手陣22メートルライン内で何度かアタック機会をつかむも、シャトルズは厳しいヒットでプレッシャーをかけ続け、決定的なシーンを作らせない。シーウェイブスにラインアウトのミスが続いたこともあってスコアは動かず、21-7とシャトルズが先行してハーフタイムを迎えた。
両チームの入り方が注目された後半。勝負どころの時間帯で見事な集中力を発揮して主導権を握ったのは、風上に回ったシャトルズだった。
マイボールのキックオフを右奥へ蹴り込み、FL由良祥一のビッグタックルでターンオーバーすると、CTBジョシュ・マタヴェシが相手ディフェンスラインの裏へ絶妙のグラバーキック。追いかけたWTB河野がはねるボールをぴたりと胸に収め、自身2本目のトライをマークする。さらに45分にもぽっかり空いた左奥のスペースにマタヴェシがピンポイントでキックを落とし、河野がこの日3度目のフィニッシュ。後半開始からわずか4分あまりで、リードはまたたく間に31-7まで広がった。
ジャパンラグビー リーグワン2022 23 ディビジョン2
【第4節ハイライト動画】豊田自動織機シャトルズ愛知 vs 釜石シーウェイブス
シーウェイブスも続くキックオフをLOベンジャミン・ニーニーの好キャッチで確保し、左→左と順目に展開。バックドアのパスからFBベイリーが鋭いフットワークで防御網を切り裂き、左中間に押さえる。CTBジョシュア・スタンダーのゴールも決まって、31-17に詰め寄る。
ふたたびシーウェイブスが流れを引き寄せるかという場面だったが、この日のシャトルズはここからが強かった。55分、敵陣ラインアウトを起点に順目にフェーズを重ね、SO清水のクリーンブレイクから途中出場のSH森崎陸がポスト下にトライ。59分にはラインアウトモールを一気に押し切って、同じく途中出場のHO村川浩喜がグラウンディングする。
終盤は規律の乱れでシーウェイブスにイエローカードが2枚出たこともあって、シャトルズが余裕を持ってゲームをコントロール。68分にNO8ナエアタルイ、72分SH森崎、81分には入替出場のNO8谷口到がトライを追加し、64-14でのフルタイムとなった。
「選手たちの姿勢を誇りに思います。D-Rocks戦から課題を改善し、タックル、ハードワークをできてよかった」
シャトルズのゲームキャプテンを務めたCTBジョシュ・マタヴェシの試合後のコメントだ。D-Rocksとの全勝対決に16-55と完敗を喫した前節から2週後のゲームで、プレー、メンタルの両面をしっかりと立て直して完勝を収めることができた。多彩なパターンで10トライを奪った試合内容に、表情にも充実の色が浮かぶ。
これで3勝1敗の勝ち点13となり、3位をキープ。ボーナスポイントも加えたことで、4位日野レッドドルフィンズとの勝ち点差は6に広がった。自信を取り戻すこの勝利で、次節の三重ホンダヒート戦(2月5日14時30分キックオフ@三重交通G スポーツの杜 鈴鹿 サッカー・ラグビー場)にも勢いに乗って臨むことができるだろう。
プレーヤーオブザマッチを獲得したのは、デビュー戦で3トライと持ち前の決定力を示したWTB河野竣太。175センチ、75キロと細身ながらボディバランスに優れ、スペースがあればどのエリアからでもトライを取り切れるランニングセンスは魅力たっぷりだ。「ここまでのトレーニングでもいいプレーを見せていましたし、今日が特別よかったわけではない。まだまだよくなると思います」(徳野洋一ヘッドコーチ)。チームの貴重な武器になることを予感させた。
直江 光信
スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。
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