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ラグビー コラム 2023年1月10日

9チームから36名がアーリーエントリー。帝京大学から3人、早稲田大学は4人、今週末から大学4年生の試合出場が可能に。ジャパンラグビー リーグワン

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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リーグワンはアーリーエントリーを発表

1月10日(火)、「NTT ジャパンラグビー リーグワン 2022-23」で、 1月6日までに「アーリーエントリー」に登録された選手、9チームの36名が発表された。

「アーリーエントリー」とは、大学チームに所属している最終学年(大学4年生、大学院2年)の選手たちが、手続きと一定の条件を満たすことで、当該年度の大学選手権決勝の後に、所属が内定しているチームの公式戦にエントリーできる制度だ。

選手登録から出場までに14日かかるため、選手登録された時期によるが、2022-23シーズンは1月8日に大学選手権決勝が行われたため、1月14・15日の週か、1月21・22日の週の公式戦から出場可能となった。

手続きと一定の条件とは

1 アーリーエントリー申請書の提出
2 チームと当該選手の契約書(社員選手の場合は内定通知書)
3 選手登録兼同意書
4 その他、ジャパンラグビー リーグワンが求める資料

の4つ。昨季まで、大卒新人選手は4月1日以降の出場しかできなかったため、約3ヶ月前倒しされた形だ。

一般社団法人ジャパンラグビーリーグワンの東海林一専務理事が「若い選手により多くの試合機会を与えて、幅広い選手に経験を積んでもらいたい。リーグ、チームとしても育成の機会を増やしていきたい」と話したように、若手選手の強化、育成という観点から「アーリーエントリー」制度が導入されたというわけだ。今後は大学4年生だけでなく、3年生以下の出場も検討されていくという。

ただ、現時点でアーリーエントリーの選手を登録したチームは、ディビィジョン1は6チーム、ディビジョン2は2チーム、ディビジョン3は1チームにとどまった。登録したチームの中には大卒新人選手をすべてアーリーエントリーとしてすでに登録したチームもあれば、一部の選手のみを登録したチームもあるようだ。

また、埼玉パナソニックワイルドナイツ、東京サントリーサンゴリアスのような選手層の厚い強豪チームの中には、現段階での「アーリーエントリー」を見送ったチームもある。それぞれのチームが置かれている状況によって判断が分かれた形だ。

それでは「アーリーエントリー」された主な選手を見ていきたい。大学選手権で連覇を果たした帝京大学から、突破力とハイボールキャッチの得意なCTB(センター)/FB(フルバック)二村莞司がクボタスピアーズ船橋・東京ベイ、HO(フッカー)福井翔が花園近鉄ライナーズ、PR(プロップ)高井翔太がNTTドコモレッドハリケーンズ大阪(ディビジョン3)に登録された。

また、準優勝の早稲田大学からは、キックと攻撃センスに長けた副将SO(スタンドオフ)吉村紘がNECグリーンロケッツ東葛、身長183cmの大型ランナーのCTB/WTB松下怜央がクボタスピアーズ船橋・東京ベイ、左足のキックが得意なFB小泉怜史は三菱重工相模原ダイナボアーズ、SH(スクラムハーフ)小西泰聖は浦安D-Rocks(ディビジョン2)へそれぞれ登録された。

2年連続大学選手権ベスト4に入った京都産業大学からはFL(フランカー)福西隼杜がコベルコ神戸スティーラーズ、HO梅基天翔は三菱重工相模原ダイナボアーズ、PR野村三四郎は清水建設江東ブルーシャークスに内定し、登録された。また、明治大学からはPR中村公星がリコーブラックラムズ東京、LO武内慎が浦安D-Rocks 、SH丸尾祐資がNECグリーンロケッツ東葛へ登録されている。

他にも慶應義塾大学の絶対的司令塔だったSO中楠一期と、大東文化大学のBK(バックス)の要だった青木拓己はリコーブラックラムズ東京、同志社大学のキャプテンだったFL/NO8梁本旺義は、クボタスピアーズ船橋・東京ベイに登録された。

昨年度までは、1月や2月に大卒予定の新人選手が合流し、4月の公式戦から早速出場したチームも多かった。それが前倒しされたことで、選手層の薄いチームは的確な補強ができる利点があり、大学4年の選手も早い時期から公式戦出場ができるため個々の強化、育成につながることになった。

早速、今週末から出場できる選手もいるため、大学4年生で誰が一番早くリーグワンデビューをするか楽しみに待ちたい。

アーリーエントリー選手一覧(2023年1月6日時点登録者)

【DIVISION 1】

◆NECグリーンロケッツ東葛
・SH 丸尾祐資(明治大学)
・SO 吉村 紘(早稲田大学)

◆クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
・PR 甲斐登生(近畿大学)
・LO デーヴィッド・ヴァンジーランド(拓殖大学)
・FL/NO8 梁本旺義(同志社大学)
・CTB/FB 二村莞司(帝京大学)
・CTB/WTB 松下怜央(早稲田大学)

◆コベルコ神戸スティーラーズ
・FL 福西隼杜(京都産業大学)
・WTB/FB 杉本崇馬(中央大学)

◆花園近鉄ライナーズ
・PR 井上優士(東海大学)
・PR 岩上 龍(日本大学)
・HO 福井 翔(帝京大学)
・NO8 梅村柊羽(東洋大学)
・CTB/WTB 金澤春樹(青山学院大学)

◆三菱重工相模原ダイナボアーズ
・PR シンクル寛造(流通経済大学)
・HO 梅基天翔(京都産業大学)
・SH 中森隆太(立正大学)
・WTB 加島DJ(山梨学院大学)
・FB 小泉怜史(早稲田大学)

◆リコーブラックラムズ東京
・PR 中村公星(明治大学)
・NO8 山村勝悟(天理大学)
・SO 中楠一期(慶應義塾大学)
・CTB 青木拓己(大東文化大学)

【DIVISION 2】

◆浦安D-Rocks
・PR 鍋島秀源(福岡工業大学)
・LO 武内 慎(明治大学)
・SH 小西泰聖(早稲田大学)

◆清水建設江東ブルーシャークス
・PR 李 優河(同志社大学)
・PR 野村三四郎(京都産業大学)
・PR 大和大祐(立教大学)
・SH/SO 坂原春光(関西学院大学)
・CTB/WTB 高井優志(流通経済大学)

【DIVISION 3】

◆NTTドコモレッドハリケーンズ大阪
・PR 高井翔太(帝京大学)
・LO 五十野海大(大阪体育大学)
・LO 小原充誠(九州共立大学)
・SO 土橋郁矢(東洋大学)
・WTB 安井拓馬(立命館大学)

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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