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ラグビー コラム 2023年1月9日

早稲田大学、「1枚も2枚も上手だった」帝京大学に敗れ準優勝。ラグビー全国大学選手権 決勝

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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2トライを挙げたWTB槇

2年ぶりに登り詰めた全国大学選手権決勝の舞台。対するは帝京大学。前半早々に先制トライを奪われたものの、早稲田大学はセットプレーを起点にWTB(ウィング)槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)、WTB松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)がトライを挙げる。

しかし、後半の流れは完全に帝京大だった。得点を取り返そうと奮闘したが、追加得点を挙げることができず、20-73で大敗。準優勝という結果で、相良組の日本一への挑戦は閉幕した。

試合は早速動いた。前半2分、帝京大に先制点を奪われてしまう。勢いそのままに攻め入れられるが、HO(フッカー)佐藤健次(スポ2=神奈川・桐蔭学園)のジャッカルで攻撃の芽を摘む。すると11分、ビッグプレーが生まれた。早大ボールスクラムからCTB(センター)岡崎颯馬(スポ3=長崎北陽台)が敵の防御網を切り込み大きくゲイン。その後、SO(スタンドオフ)伊藤大祐(スポ3=神奈川・桐蔭学園)が内へ返しパスを放ち、これに反応した槇がインゴール中央にトライを挙げた。

突破を図るHO佐藤

「分析した上でのトライ。良い形のトライだった」(CTB吉村紘・スポ4=東福岡)。続く16分にも、敵陣22m内でのラインアウトから左大外までボールをつなぎ、チャンスをものにした松下がインゴール右隅に滑り込み、トライ。「FW(フォワード)が接点を頑張ってくれたおかげ(松下)」。しかし、以降は相手FWの連続攻撃を抑え切ることができず、3トライを献上。12-28とリードを許し、ハーフタイムを迎えた。

後半開始直後、帝京大のオーバーザトップからPG(ペナルティゴール)を選択し、吉村が冷静にゴールを沈める。3点を追加し、スコアは15-28。だが、ここからは相手優勢の時間が続く。「コリジョンの部分で負けてしまった」(NO8/ナンバーエイト村田陣悟・スポ3=京都成章)と立て続けに得点を奪われ、早大は八方塞がりとなってしまった。

なんとか食らいつこうとする早大であったが、帝京大は攻撃の手を全く緩めない。しかし、後半39分、帝京大が自陣深くに攻め込み、窮地に立たされていたところを槇がインターセプト。すぐさま攻勢に転じ、グラウンドの端から端までを走り切る見事なランで待望のトライを挙げた。

それでも王者の壁は高く、後半だけで7トライの暴れっぷりを見せつけられる。終盤に見せた粘り強いディフェンスも奏功せず、ノーサイドが告げられた。最終スコアは20-73。今季4度目の対戦でも敗戦を喫し、王者へのリベンジは来季に持ち越されることとなった。

「帝京は1枚も2枚も上手だった」(FL/フランカー相良昌彦主将・社4=東京・早実)。完敗を喫し、目を赤らめた相良主将。『Tough Choice』をスローガンに掲げ、相良組は今日までを駆け抜けてきた。

低く、強く踏み込んで、相手を倒す。倒れたらすぐに起き上がり、またファイトする。どこまでもスローガンを体現し、貪欲に突き進む赤黒戦士の姿は多くの人の目に映ったことだろう。この敗戦の悔しさを次の世代につなぎ、それぞれが新たなスタートを切る。

「絶対にどこにも負けないようなスクラムを組みます」(PR/プロップ亀山昇太郎・スポ2=茨城・茗渓学園)。すでにバトンは受け継がれた。『荒ぶる』という凱歌を響かせるべく、来季も再び決勝の舞台に戻ってこよう。飽くなき向上心を胸に日々戦い続けてきた相良組、たくさんの感動をありがとう。

文:谷口花/写真:冷水睦実、山田彩愛(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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