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ラグビー コラム 2023年1月3日

【ハイライト動画あり】3冠を目指す報徳学園、10大会連続の東福岡、2大会ぶりの京都成章、18大会ぶりの天理がベスト4へ。全国高校ラグビー大会 準々決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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円陣を何度も組んで確認していた報徳学園

102回目を迎える「花園」こと、全国高校ラグビー大会は1月3日、大阪・東大阪市花園ラグビー場で準々決勝4試合が行われた。

10:30からの第1試合はBシードの佐賀工業が、Aシードの東福岡(福岡)にチャレンジした。なお、昨年9月に行われた九州大会決勝では、東福岡が佐賀工業に33-10で勝利していた。

先制トライの東福岡SH高木

先制したのは東福岡だった。前半5分、自陣からのオープンサイドハイパントからチャンスを掴み、WTB(ウィング)馬田琳平がSH高木城治(ともに3年)につないで、高木が右中間にトライを挙げて7点を先制した。佐賀工業も7分、モールからLO(ロック)古賀大輝(2年)が左中間にトライにトライを挙げて、5-7とする。

16分、東福岡がラックをターンオーバーし、ボールを展開。FB(フルバック)石原幹士(3年)が左隅にトライを挙げて、ゴールも決まって14-5とリードを広げた。だが、佐賀工業もラインアウトでプレッシャーをかけるなどして相手陣で戦う時間が増えると、前半19分、29分にPG(ペナルティゴール)のチャンスを得て、FB井上達木(2年)が落ち着いて決めて11-14と3点差で折り返す。

モールからトライを挙げる佐賀工業FW

後半、先に点を取ったのは追いかける佐賀工業だった。10分、相手陣奥のラインアウトからサインプレーを見せてPR(プロップ)松井我空(3年)が左中間にトライを挙げて18-14と逆転に成功する。

その後、佐賀工業もゴール前のモールのチャンスがあったが、東福岡が守り切って追加点を与えない。すると21分、東福岡は武器の展開ラグビーを見せて最後はFL(フランカー)中川一星(3年)が押さえてトライ。ゴールも決まって21-18と再びリードする。東福岡は終了間際にPGを決めて24-18で勝利、10年連続ベスト4以上に進出した。

力強いランでトライを挙げる大阪桐蔭WTB福永

第2試合は大阪桐蔭(大阪第2)と京都成章(京都)、関西勢のBチーム同士が激突した。フィジカルラグビーで準々決勝まで勝ち上がってきた大阪桐蔭は前半11分、スクラムからボールをつないでWTB福永然(3年)が力強いランで左隅にトライを挙げて5点を先制する。

第102回全国高等学校ラグビーフットボール大会

【ハイライト動画】準々決勝 佐賀工業 vs. 東福岡

京都成章も24分、共同キャプテンのSO(スタンドオフ)本橋尭也(3年)のキックパスからチャンスを作り、最後はFB太田陸斗(2年)が左中間にトライを挙げて5-5の同点に追いつく。さらに京都成章は前半、終了間際にCTB(センター)川上凌空(3年)がPGを決めて8-5とリードして前半を折り返した。

ディフェンスで身体を張る京都成章

後半、先に得点を挙げたのはリードしていた京都成章だった。ゴール前のサインプレーからCTB森岡蒼良(3年)が飛び込んでトライし、15-5とした。大阪桐蔭も負けじと、15分、キャプテンFL松岡風翔(3年)のグラバーキックからチャンスを得て、最後はSH(スクラムハーフ)須田龍之介(3年)が中央にトライを挙げて12-15と3点差に追い上げる。

その後、大阪桐蔭もアタックを続けるが、京都成章が武器とするディフェンスで得点を与えず、試合はそのまま京都成章が3点差で勝利を収めた。

先制トライは長崎北陽台の1年CTB新垣

第3試合は天理(奈良)と長崎北陽台(長崎)のBチーム同士が対戦した。互いに粘り強いディフェンス、モールに強みを持つ。試合が動いたのは前半14分、長崎北陽台が相手陣奥に攻め込み、大外にボールを展開してCTB新垣勇人(1年)がトライし5点を先制した。天理も26分、SO須田厳太(3年)がPGを決めて3-5として前半を折り返した。

後半12分、天理1年WTB内田のトライで逆転

後半、先にチャンスを掴んだのは天理だった。12分、相手陣10mライン付近、左ラインアウトからボールを継続。最後はWTB内田旬(1年)右中間にトライを挙げて8-5と逆転に成功する。その後も長崎北陽台がアタックをするが、天理は粘り強いディフェンスを続けてゴールラインを割らすことなく、そのまま天理が勝利した。天理がベスト4に入ったのは18大会ぶりのこと。

第4試合は、Bシードで昨季の王者・東海大大阪仰星と、高校「3冠」を目指すAシードの報徳学園(兵庫)が激突した。昨季は3回戦で対戦し、東海大大阪仰星が33-0で勝利している。主導権を握ったのは東海大大阪仰星だった。前半2分、11分に相手陣奥でモールを形成し、HO(フッカー)山本琉聖(3年)が連続トライを挙げて14-0とリードした。

第102回全国高等学校ラグビーフットボール大会

【ハイライト動画】準々決勝 東海大大阪仰星 vs. 報徳学園

報徳学園も反撃し、SO伊藤利江人(3年)を中心にボールを動かし、守備の強い相手に強いランナーをぶつけることでペースをつかむ。17分、スクラムから攻め込み、最後はNO8(ナンバーエイト)石橋チューカ(3年)が押さえてトライ。さらに30分、ラインアウトからチャンスを得て、最後はLO三羽了(3年)が右中間にトライを挙げて、ゴールも決まり14-14と同点で折り返した。

力強いランを見せる報徳学園NO8石橋チューカ

後半に入っても報徳学園のペースは変わらず、7分、FW(フォワード)、BK(バックス)一体でボールをつないで、HO山下秦(3年)右隅にトライ。13分にはLO柏村一喜(3年)がトライを挙げて24-14とリードを広げた。

この後、10点差を追う東海大大阪仰星に自陣奥まで攻め込まれたが、26分、報徳学園は、WTB海老澤琥珀(3年)が相手SHのパスをインターセプト。90mを走りきってトライ、31-14として勝負を決めた。ロスタイムに東海大大阪仰星も1トライを返したが、報徳学園が31-21で勝利し、25大会ぶり2度目のベスト4に進出した。

◆準々決勝結果(★:Aシード ☆:Bシード)
●佐賀工業(佐賀☆)18-24 東福岡(福岡★)○
●大阪桐蔭(大阪第2☆)12-15 京都成章(京都☆)○
○天理(奈良☆)8-5 長崎北陽台(長崎☆)●
●東海大大阪仰星(大阪第3☆)21-31 報徳学園(兵庫★)○

準決勝に進出した4校のキャプテンにより準決勝の抽選が行われ、1月5日の組み合わせは下記の通りとなった。

◆1月5日(木)準決勝(★:Aシード ☆:Bシード)
12:45 天理(奈良☆)vs. 報徳学園(兵庫★)
14:30 京都成章(京都☆)vs. 東福岡(福岡★)

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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