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ラグビー コラム 2023年1月3日

早稲田大学、京都産業大学の猛攻に苦しむも決勝進出。ラグビー全国大学選手権準決勝

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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先制トライを挙げたNO8村田

1月2日の青空の下、舞台は国立競技場。第59回全国大学選手権大会準決勝が行われた。早稲田大学の対戦相手は関西王者・京都産業大学。前半は劣勢となる場面も見られたが、NO8(ナンバーエイト)村田陣悟(スポ3=京都成章)とWTB(ウィング)槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)のトライで反撃し、17-13で試合を折り返した。

緊迫した展開が続いた後半は、京産大の猛攻に苦しめられたが、ゴール前でSO(スタンドオフ)伊藤大祐(スポ3=神奈川・桐蔭学園)が相手のギャップを突いて、決勝トライ。34-33と1点差を守り抜き、決勝へと駒を進めた。

前半序盤、京産大の接点の強さに早大は苦戦し、素早いブレイクダウンからペースを握られる。前半20分にはWTBシオネ・ポルテレ(京産大)の豪快なランからトライを奪われ、3-10。対する早大は26分、ターンオーバーからSH(スクラムハーフ)宮尾昌典(スポ2=京都成章)のパスを受けた村田が相手の守備網を破り、インゴールへと持ち込んだ。

CTB(センター)吉村紘(スポ4=東福岡)が難しい角度のキックを決め、スコアを10-10とする。同点で迎えた30分、早大はゴールラインまで残り5mの右サイドでスクラムを獲得。見事なサインプレーから相手ディフェンスを翻弄し、オープンサイドに走り込んだ槇がトライを決めた。前半終了間際にはPG(ペナルティゴール)を決められるが、17-13とリードするかたちで前半を終えた。

迎えた後半は、互いに一歩も引かない点の取り合いとなった。開始早々、京産大FW(フォワード)の連続攻撃からゲインを許し、ディフェンスの間を抜けたLO(ロック)のアサエリ・ラウシー(京産大)にトライを奪われる。続けてPGも献上し、17-23。

早大が流れを変えたのは後半14分、WTB松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)が大外で勝負を仕掛けて大きく前進する。サポートに入った宮尾が、敵を何人も交わしながら約40mを走り切るスーパートライを決めた。ここでも吉村が安定したキックを決め、24-23と再逆転。

インゴールに向かうSO/FB伊藤

しかし、相手の素早く力強いタックルに苦しみ、PGを許すとリードは再び京産大。緊迫した空気が流れる中、27分に左右を広く使った展開から伊藤が相手のギャップを突き、値千金のトライを奪う。度重なる逆転劇に、国立競技場は熱気に包まれた。その後は京産大の猛攻から1点差にまで迫られたものの、なんとか守り抜きノーサイド。最終スコアは34ー33という激闘を制し、早大は決勝進出を決めた。

本試合のテーマは『スペースとセットスピード』。ブレイクダウンのプレッシャーに苦しんだものの、攻守に渡って粘り強さを見せ、全員で勝利をつかみ取った。大田尾竜彦監督(平16人卒=佐賀工)は「苦しい中でこれまでの成長を見せてくれて良く勝ち切ってくれた」と試合を振り返る。

大学日本一、そして念願の『荒ぶる』まであと1勝。部員150人全員で最後まで戦い抜き、1月8日大一番の帝京大戦に挑む。

文:阿部健/写真:谷口花、前田篤宏(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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