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ラグビー コラム 2022年12月21日

将来の日本ラグビーを担う「ダイヤの原石」たち。全国高校ラグビー大会 注目選手紹介

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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攻撃的なリードを見せる報徳学園SO伊藤

いよいよ12月27日から1月7日の日程で、大阪・東大阪花園ラグビー場を中心に「花園」こと、全国高等学校ラグビーフットボール大会が始まる。102回目を迎える今大会は有観客での開催予定だ。

それでは今大会の注目選手をポジション別に見ていきたい。まずは司令塔SO(スタンドオフ)から。今大会を大いに盛り上げるだろうダブル『伊藤』がいる。1人目は高校「3冠」を目指す報徳学園(兵庫)のSO伊藤利江人(3年)だ。父の伊藤宏明氏は元日本代表SOで、現在は明治大学のHC(ヘッドコーチ)を務める。夏の7人制大会のMVPに選ばれたように、変幻自在のステップとランが魅力だ。

國學院栃木の司令塔&キャプテンの伊藤

もう1人は昨季、初めて花園決勝の舞台を踏んだ國學院栃木のSO伊藤龍之介(3年)だ。兄は明治大学3年のSO伊藤耕太郎である。ラン、パス、キックとスキルが高く、的確にスペースに運ぶ能力は高い。今季はキャプテンにも就任し、チームを日本一に導くことができるか。

他にもSOには東福岡の高本とわ(3年)、國學院久我山(東京)の袖山遼平(3年)もゲームコントロールに長けている。2人ともケガのため予選決勝は出場しなかったが、花園は出場する可能性はあるだろう。また、佐賀工業2年の服部亮太、大阪桐蔭1年の上田倭楓らも能力が高い。

次にSOとハーフ団を組むSH(スクラムハーフ)だ。仙台育英(宮城)の今聡(3年)、國學院栃木SH小倉光希矢(2年)、常翔学園(大阪)のキャプテン田中景翔(3年)、報徳学園の村田大和(3年)らがパスさばきに長ける。東海大大阪仰星の高來亜(3年)、大阪桐蔭の須田龍之介(3年)はSHとしては身長も高く、フィジカルにも自信がある選手だ。

攻守で前に出るプレーが持ち味の東福岡CTB西

次に突破役、チャンスメイクに長けたCTB(センター)だ。初出場の立命館慶祥(北海道)の三浦遼太郎(3年)、流通経済大柏(千葉)の飯岡建人(3年)、日本航空石川のトンガ人留学生トゥポウ・トゥリマファ(3年)、常翔学園のファイアラガ義信ダビデ(3年)、東福岡のゲームコントローラー西柊太郎(3年)。

鋭いランでトライを挙げる佐賀工業の大和

また、大分東明には突破力が光るフィジー人留学生のナブラギ・エロニと浦山丈(ともに3年)、佐賀工業の後藤翔大(3年)らがいる。爆破的なスピードが持ち味の佐賀工業の大和哲将(2年)、東海大大阪仰星1年の吉田琉生(1年)らにも注目が集まりそうだ。

東福岡のトライゲッターWTB上嶋

次にWTB(ウィング)、FB(フルバック)のバックスリーだ。決定力に長けたWTBには仙台育英の坂本琥珀(3年)、國學院栃木のエース島崎聖弥(3年)、東海大大阪仰星の穴澤開(3年)、報徳学園の海老澤琥珀(3年)、石見智翠館(島根)の加島優陽(2年)、東福岡の両翼・上嶋友也、馬田琳平(ともに3年)、大分東明の浦川直輝(3年)は各チームのトライゲッターだ。

昨季、ランで魅せた国栃國學院栃木FB青柳

最後尾で自由にライン参加できるFBにもラン、キックに長けた選手が揃う。青森山田のトンガ人留学生フィリモネ・サイア(3年)、昨季も大活躍した国学院栃木のFB青柳潤之介(3年)、京都成章の主将・本橋尭也(3年)、東海大大阪仰星の中心選手、増山将(3年)、報徳学園の竹之下仁吾(3年)、東福岡の石原幹士(3年)、選抜大会ではDG(ドロップゴール)を決めた佐賀工業の井上達木(2年)らがおり、当然、各チームの中軸となっている。

FWは第1列のPR(プロップ)から見ていきたい。國學院栃木は木村陽太、佐藤蒼(ともに3年)、中部大春日丘の中村大飛(3年)、東海大大阪仰星の石原捷聖(3年)、報徳学園の木谷光(3年)、佐賀工業の松井我空(3年)など、昨季の花園でも存在感を示した選手が大いに活躍しそうだ。

1年生から活躍しの京都成章PR森山。今季はNO8でプレー

2年生では大阪桐蔭の野村俊介(大阪桐蔭)に期待がかかる。なお、1年から花園優秀選手に選ばれていた京都成章の森山飛翔(3年)は、今季はNO8(ナンバーエイト)でプレーしている。HO(フッカー)では天理の松隈孝成(3年)、國學院久我山の清水健伸(3年)の2人がそれぞれキャプテンも務めており、チームを引っ張りつつ、モールでも強さを見せる。

「姫野2世」の呼び声も高い中部大春日丘LO物部

LO(ロック)は今大会で恐らく最も身長が高い佐賀工業の197cmの楠田翔大(3年)。佐賀工業には他にも岡亮太(3年)、古賀大輝(2年)らと190cm代の選手が計4人いる。1年から活躍している「姫野和樹2世」の呼び声高い、身長191cmの中部大春日丘の物部耀大朗も3年生となり、キャプテンにも就任、さらにスケールの大きいプレーを見せてくれずはずだ。

昨季、1年生で常翔学園のレギュラーだった佐藤

他にも國學院久我山の磯部俊太朗(3年)、東海大相模の上村太陽(3年)、大阪桐蔭の中村翔太(3年)、東海大大阪仰星の守本充希(3年)、東福岡の舛尾緑(3年)、大分東明の石川東樹(3年)、長崎北陽台の亀井秋穂(3年)はそれぞれ、チームのFWの核となっている。昨季、1年ながら名門・常翔学園でLOとしてプレーしていた佐藤蓮(2年)はNO8でプレーしている。

東海大大阪松沼 、今季はキャプテンとして引っ張る.

次にFL(フランカー)、NO8(ナンバーエイト)のバックロー。連覇を狙う東海大大阪仰星のキャプテンには、昨季も大活躍した松沼寛治(3年)が就いた。王座奪還を狙う東福岡のキャプテン大川虎太郎(3年)、長崎北陽台のキャプテン白丸智之祐(3年)、流通経済大柏のキャプテン中川功己(3年)と強豪校のスキッパーが揃う。

東福岡を引っ張るFL大川

高校「3冠」を狙う報徳学園には、「リーチ2世」の呼び声も高い石橋チューカ(3年)、大分東明のフィジー人留学生、ダウナカマカマ・カイサ(3年)、天理のFWの中心、太安善明(3年)、予選決勝でハットトリックの中部大春日丘の加藤礼暉(3年)ら有望選手も多い。

「リーチ2世」の呼び声も高い報徳学園NO8石橋

他にも大阪桐蔭2年の上野凌大、茗渓学園2年の小杉太郎、中部大春日丘2年の福井大和、東海大大阪仰星1年の駒井良、常翔学園1年の井本章介など将来が楽しみな選手もいる。

ラグビーワールドカップ、夏季オリンピックに出場した選手は、花園の舞台を踏んでいる選手が多い。現に過去4年間を見ても大阪朝高出身のSO李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)、流通経済大柏出身のLOワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)の2人は日本代表キャップを獲得。常翔学園出身のWTB石田吉平(明治大学主将)は昨季の東京五輪に出場を果たした。

今季も優勝争いを楽しむと同時に、大きな可能性を持った「ダイヤの原石」を探しながら熱戦を見れば、より花園が楽しめるはずだ!

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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