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ラグビー コラム 2022年12月13日

【ハイライト動画あり】早稲田大学、東洋大学とのシーソーゲームを制し準々決勝進出。ラグビー全国大学選手権3回戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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先制トライを挙げたSH宮尾

晴天が広がる東京・秩父宮ラグビー場。『荒ぶる』を歌うための切符をつかむべく、早稲田大学の最終章が幕開けた。ラグビー全国大学選手権の初戦を迎えた早大は関東大学リーグ戦3位の東洋大学と対戦。

東洋大キックオフで試合は開始。SH(スクラムハーフ)宮尾昌典(スポ2=京都成章)が先制トライを挙げ、以降はシーソーゲームの展開へもつれ込む。前半終盤には逆転トライを奪われ、7-12で前半を終えた。

しかし、後半の早大は違った。セットプレー後の素早い展開から3連続トライを挙げるなど、流れをものにする。最終的には34-19までスコアを伸ばして東洋大に勝利を収め、歓喜の笑顔に満ち溢れた。今試合の勝利をもって、早大はクリスマスに再び明大戦を迎えることとなった。

息詰まる展開が続いた。早々に、相手のフェーズ攻撃から自陣でのプレーを強いられる。しかし、根気強くディフェンスで守り切り、前半15分、敵陣10m上での相手ボールスクラム直後の展開を宮尾がインターセプトし、早大に笑顔の先制トライが生まれた。それからは好プレーの連発からチャンスをつくるが、なかなか突破できずに時計は動く。

23分には敵陣深くでモールから前進を試みるものの、ジャッカルで阻まれてしまう。そして29分、ラインアウトのこぼれ球から突破を許してしまい、インゴールを明け渡すこととなった。その後も東洋大への熱狂的な応援に後押しされ、突き進む東洋大。ディフェンスを固め死闘する一方で、早大の焦りは募る。終盤にはモールで押し込まれ、東洋大が逆転トライ。7-12と5点ビハインドで試合を折り返した。

ギャップを突くCTB吉村。この試合のキック成功率は100%

後半開始後、早速モールトライを陥れられた早大。しかし、嫌な流れは後半6分にCTB(センター)吉村紘(スポ4=東福岡)が立ち切った。敵陣22m付近での早大ボールスクラムから宮尾がすぐさま持ち出し、サポートに入った吉村がギャップを突いて、インゴール中央へ。7点を取り返し、早大は反撃の波に乗る。

ラグビー 全国大学選手権 22/23

【ハイライト】3回戦 早稲田大学 vs. 東洋大学

早大の逆転トライが生まれたのは中盤26分。FB(フルバック)伊藤大祐(スポ3=神奈川・桐蔭学園)から大外で待つWTB(ウィング)槇瑛人(スポ4=東京・国学院久我山)にパスが渡る。大迫力のワイド展開から右隅を走り切った槇が反撃のトライを挙げた。吉村のキックも成功し、スコアは24-19に。

33分には敵陣22mからWTB松下怜央(スポ4=神奈川・関東学院六浦)がフィジカルを生かした好走でディフェンスを次々とかわし、右中間へフィニッシュ。駆け寄った仲間と共にガッツポーズを見せた。以降も東洋大に得点を許さない。試合終了を告げるホーンが鳴り響いた直後には、東洋大のオフサイドから早大PG(ペナルティゴール)を選択し、吉村が確実にゴールを決めた。最終スコア34-19で勝利を収め、早大は明治大学へのリベンジ切符を手にした。

BK(バックス)陣のトライが多く生まれたこの試合。最近の課題となっていたワイド攻撃をきちんと仕留め切り、チャンスをものにした。一方のFW(フォワード)陣もターンオーバーを勝ち取る好タックルを見せ、自陣深くで相手を何度も迎え撃った。また、外国人選手の勢いのあるプレーにも屈さず、好機を演出。

「80分間という時間ではなく、1つ1つ目の前のプレーに集中した」と振り返る吉村副将。日頃の練習へのこだわりを形にできたことが、勝利を支えたといえるだろう。次の戦いは、またもや明大だ。残り2週間で入念な準備をし、迫り来るクリスマスの早明戦、再びこの地で勝利を挙げられるか。『年越し』をかけた一戦なだけに、リベンジを誓う早大の闘志は熱を増す。

文:谷口花/写真:前田篤宏、森田健介(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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